第8話 力の発現

ミナとカイは目の前の攻撃から逃げるために、全力をつくした。

だが、追い詰めてくる小動物たちは、すばやさで二人を圧倒あっとうしていた。


その時、何かが起こった。

ミナは一瞬の判断で、目の前の丸い石をつかむ。

そして、その石を小動物たちへと向けて投げ飛ばした。


空中を飛ぶその石は、丸い石ではなく楕円形だえんけいに変形し、その先端がほんのりととがっていた。

同時にミナのネックレスが一瞬ほのかに光り、そのネックレスの輝きが、あわく薄れたように見えた。


カイもまた、何かが違うと感じていた。

時間がゆっくりと流れるように感じ、それに合わせて小動物の動きが遅くなっている。

同時にカイの腕に巻き付けられた腕輪が、かすかに光り、まるで時間の流れをあやつるように振る舞っていた。


二人ともその現象におどろいた。


そしてなんとか、その特別な力を使い、小動物たちの攻撃から何とか逃げることができた。


二人は、自分たちの持つアクセサリーに何か特別な力が宿やどっていることを互いに確認した。

そして、その新たに発見した力をどう使いこなすかを学び始めることにした。

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