第4話 上の空
帰宅してお風呂に入ってから
リビングで今日の出来事を考えていると
妹の冷めた声がリビングに響く。
「さっきからニヤニヤしてるけどなんかいい事でも
あった?」顔を上げるといつのまに帰ってきてた妹がリュックを背負ったままにそう訊いてきた。
時計を見ると20時に回っていた。
「おかえり、今日遅かったね」
妹の質問を無視してそう尋ねた。
「外でみんなと食べてきた」
素っ気ない声が返ってきた
「ふーん、そうなんだ」
そりゃそうだよね。妹も高一なんだから
遊んで遅く帰ってくる事もあると1人で
納得する。
再びソファに顔を埋める。
「で、、ニヤニヤした理由は?」
また同じ質問してきた。
いつの頃か私に冷たくなった妹が
私に関心を向けるとは驚きである。
そんなニヤニヤしたかなあと内心思う。
「まあまあ、私にだってたまにはいい事
だってありますよー」っと返す。
「へー、でどんな事?」
不機嫌な表情で聞いてくる妹
不機嫌な顔で聞かれてもなあ、興味ないくせ
聞いてどうするの?って思う
「気になるの?」
「教えたくないならもういい!」痺れ切らし
勝手に切れてきた妹がそう言い残し2階へと
消えてきた。最後に乱暴に閉まった妹のドアの音が
リビングまで響いた。
はあ、昔可愛かった妹がどこへ行ったのやら、、
別に妹になら好きな人ができたと言っても良いと
思うが思春期真っ只中の妹に言ったら馬鹿にされそう
でやっぱり言わない方向に向かう。
昔の妹になら私だって今すぐに相談してたと思う。
好きになった相手が女の子だし。
正直に相談できる友達という友達もいないから。
そんな事考えながら虚しくなってきて考えるのを
辞めた。
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