第3話 また再び

 朝早くから目覚まし時計が部屋中から鳴り響く。

手を伸ばし止める。時間を確認し、まだ5時だと

確認すると再び眠る。


「もううるさいよ」

という言葉が聞こえて空いていた扉から母の呆れた顔で覗かせていた。その原因は先から鳴り響いていた

目覚まし時計だった。眠りが深かった為全く聞こえなかった。時計の時間を見ると6時50分だった。

飛び起きて急いで部活着に着替える。今日使う教材を

急いで探し出しかき集めて鞄の中へと入れる、制服も畳みリュックに詰め込む。歯磨きをして、鞄とリュックを持って家から出ていく。


「いってきます!」


「気をつけていってらっしゃい」


急いで自転車で学校へと向かう。普段から朝を食べなくなった。中一までは食べていたが朝から何度もお腹が痛くなる為、2年生から食べる事を辞めた。食べることに執着がない為苦痛とは思わなくて今もそれが

続いてる。

立ち漕ぎして学校へ向かった為あっという間に着いてしまった。10分くらいで着いた。一番乗りだった。

自転車でゆっくりするのは苦手でいつも飛ばしてしまう。ただ一応女の子なので車がいない時だけ立ち漕ぎをしている。いる時は座って急いで漕いでいる。

練習が終わると制服に着替えて教室に向かう。

違うクラスの南とバイバイと手を振って別れる

教室に入るとおはよーって言われておはよーと返す。


「朝から練習っ大変だね」と同じグループの由佳が言う。そんなかんだで話をしていると突然由佳は誰かに呼ばれた。つられてその人物に視線を向ける。

その瞬間息が止まりそうになった。いや止まった。

ここ最近頭から離れなかった人だったのだ。


「おはよー、あかりちゃん」

と由佳が言う。


私は2人をひたすら見ていた。初めて知った。

近くにいたんだ。同い年だったんだと。


あかりって言うんだあ、、可愛いと私は思う。

名前を知って少しだけ近づけたと感じて

顔が熱くなる。


あかりは当たり前だけどこちらを振り向かず

由佳との用事が終わると廊下の奥へと姿を消した。

私が通っている学校は商業高校である。

学科は商業科と情報処理科と分かれていた。

現時点では少なくとも残りの3つクラスにあかりが

あの子がいるという事だ。

由佳とあの子は知り合いでっというだけでもしかしたら近づけるのではという期待を隠せなかった。


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