第7話糸の綻ぶ日
3日目の朝を迎えた。
別れを考えると少し寂しい。夢から覚めたくはなかった。テンションも上がらない。
そんな気分のままホテルのロビーに向かった。
「皆さん集まりましたので、空港に向かいましょうか。」
そして行きと同様に歩き出した。
そして空港につき、しばらく待機した。
「おはようございます。」
そう肩を叩いてきたのは彼女だった。
嬉しいような不思議な気分になった。
そして彼女はある言葉と共に1本のバラを僕にくれた。鮮やかなピンクの薔薇だ。
「朝早く買ってきました。前向きに頑張ってね。」
「ありがとう。」
「そちらも元気でね!」
その時僕の乗る帰りの便がやってきた。
「さようなら!」
手を振りながら彼女に言い、乗り場に向かった。 飛行機に乗り、席に座った。
離陸し始めた時、僕は彼女と撮った写真を、眺めていた。そして今度は彼女から貰ったバラを見た。
「あれ?」
貰った時には気づかなかったが、ピンクの花びらの中に白い紙が1つ挟み込まれていた。
そこには
「バラってね色んな色があるでしょ。その中でもピンクはありがとうっていう意味を持つの。
写真を撮ったり、何度か誘ってくれて嬉しかった。直接ありがとうって言うのは恥ずかしいから
手紙で書き残すね。それと、このことについてはここでおしまいね!返事が分からないし、照れくさいからさ。じゃあね。」
僕は静かに泣いた。
そして飛行機が着陸し、空港に着いた。そこから家に帰った。そして余韻に浸った。
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