第3話

"死にたい"

僕がそう思うようになったのは

いつからだろう。

きっと すごく遠い昔だったと思う


きっと、昔ふと見えた棺桶で眠る人に対して

"美しい"という感情を抱いたからなのだろう。

その日から、僕の中では 死=美しい なのだろう。


そんなことを考えながら、電車に乗ろうとホームで待つ。


その瞬間、ふわっ と身体が浮いたのだ。

全てがゆっくりに見えた。

ホームには、黒い服を着た男の人がこちらに両手を伸ばしている。

僕を突き落としたのだ。


そして 僕の体は電車に当たり身体が浮いている。


あー ようやく死ねる…

来世はもっと上手くやろう…


なんて思っていたら、身体に激痛が走った。

そして 僕は意識をここで失った…


目が覚めた時、真っ白な天井が視界にまず入った…


どうやら 死ねなかった模様だ…

あー また死ねなかった…


霞みゆく意識の中で僕は思う…

ならば…

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