第173話黒の大陸 会談

謁見の間に、集まっている貴族達は、焦っていた。



「これは、どういう事だ!」


「敵は、城に入り込んだと聞いたが・・・」


謁見の間で、大騒ぎをしている貴族たちの足元で、

待機しているのはシャドウ。


配下の2人と、主だったビーズ オームを失ったシャドウだが、

あの場所を部下に任せた事で、運よく逃げ延びて、王都に報告が出来た。


そのおかげで、準備を整えたのだが、

その全てを破壊しながら、京太達が、城に乗り込んで来ている。


「陛下、如何なさいましょうか?」


国王セシード セイバーは、状況を打破する案を考えてはいるが、

これといった策は、浮かばない。



「ドワイビー、いや、他の者達でもよい。


 妙案を、思いついた者は、おらぬのか?」



国王セシード セイバーの問いかけに、返事は無い。



「ドワイビーよ、此度のダクネス国侵攻は、お主の案だったな」


「はい、左様でございます」


「ならば、何か思いつかぬのか?」



暫くの沈黙の後、ドワイビーが口を開く。


「陛下、案というものではありませんが、

 攻め込んで来ているのは、少数。


こちらは、王都に残る貴族達にも招集をかけておりますので、

今暫くの辛抱かと思います」



内心では、焦っている宰相のドワイビーだが、

この場を、乗り切るために、この様な提案をし、

貴族の援軍を待つように促した。



『間に合うのか?』とか『本当に倒せるのか』など

ひそひそと、話し合う貴族達だったが、

この意見に賛同すれば、責任から逃れられると思い、

ドワイビーの意見に賛同したその時・・・。




謁見の間に、兵士が飛び込んで来た。



「ご報告申し上げます。


 侵入者が、目前まで迫っております」



この報告により、静まりかけていた謁見の間が

再び、騒がしくなった。



『援軍は、まだか!』などの声が響く中、外が騒がしくなり

その音が、謁見の間にいる者達の耳にも届く。



「ドワイビー殿、どうにかならんのか!」



賛同していた貴族たちは、完全に掌を返し

全ての責任を、ドワイビーに押し付ける。



ドワイビーは、兵士に向かって問い質す。



「この城の軍は、何をしているのだ!?」


「はっ・・・・・その・・・・・全滅致しました」



愕然とするドワイビー。


「今、なんと申した・・・・・」


「・・・全滅致しました」


その報告に、静まり返る謁見の間。


途端に、響き渡る破壊音。


貴族達は、部屋の隅へと逃げ、

入り口に視線を向けている。



国王セシード セイバーの前に、王族の護衛騎士が並び

京太達を待ち構えた。



緊張が走る謁見の間。



その雰囲気を壊すように、扉が破壊され、京太達が姿を現す。



「突撃!!!」


王族の護衛騎士が、一斉に襲い掛かる。



「この先には、行かせはせぬ!」


「陛下は、我等がお守りする!」


10人の護衛騎士は、剣を振りかぶる。


だが、いつものメンバーに加え、

ウェアウルフ達もが参戦した為、一瞬で、けりが付いた。



国王セシード セイバーは、目の前に広がる無残な光景に息を飲む。



「これ程とは・・・・・・」



皆が愕然とする中、1人だけ、動いている者がいた。


シャドウだ。


隠密スキルを使い、この場から撤退しようとしている。



──こんな奴ら、相手にする方がおかしいぜ・・・・・



密かに進み、入り口に辿り着く。


──上手く、いったぜ・・・・・


シャドウは、謁見の間から飛び出した。


──これで、逃げ切れる・・・・・


そう思ったのだが、予想していなかった出来事が起きる。


謁見の間から飛び出したシャドウの前に、別の軍勢がいたのだ。


もう、正面突破しかないと思い、隠蔽スキルを解除し、

突撃を敢行したのだが、振り下ろした剣を塞がれ、

腹部に、蹴りを入れられ、吹き飛ばされた。


謁見の間へと、戻されたシャドウ。


床を転がり、なんとか止まった目の前には、エクスがいた。



「あ、残ってた・・・えいっ!」



いとも容易く、心臓に剣を突き刺され、シャドウの息の根が止まった。


その時、謁見の間に入って来たのは、ラムとミーシャを先頭に

ゲルマ、ルーベン、そして、ソドム ウーゴ子爵と奴隷になった兵士達。


皆との合流を喜ぶラムは、辺りを見渡す。



「あれ、終わったみたいね」


「うむ、戦いは終わったところだが・・・・

 話し合いは、これからじゃ」


「そっかぁ、出来れば戦いに参加したかったなぁ・・・」


いつもの調子で、話をしているラムとラゴの会話に、割り込むミーシャ。



「2人とも、それくらいにして。


 それよりも・・・」


ミーシャが手招きをすると、ゲルマが、少女を抱いた状態で、近づいてくる。


ゲルマが、抱いているのが、妹のメルロだ。


京太は近づき、容態を確認する。



── 魔力が暴走し、機能不全をおこしているみたいだ・・・・



メルロは、生まれた時から、体が弱く、いつも熱を出していた。


また、年齢を重ねるにつれ、症状が酷くなり、

今は、ほぼ寝たきり。



原因は、体にそぐわない魔力量。



勝手に、大量の魔力が溢れ出すと、

体に負担がかかり、高熱を出していたのだ。


その後は、ゆっくりと放出されて、熱が下がり、元の状態に戻るのだが

相当の体力が奪われる。


こればかりは、リカバリーを掛けても、無駄だ。



元々の魔力を減らすことなど、不可能に近いが、方法が無いわけではない。



「ゲルマ、君は、ずっと妹の面倒を見るつもりはある?」


「勿論よ!」


「わかった」


京太は、ゲルマの胸に手を当てて、確認をする。


──うん、これなら大丈夫だ・・・


「ダ、ダーリン?」


「ああ、ごめん。


 それで、この子を、助ける方法はあるけど、

 それには、ゲルマの力も借りなければならないんだけど、大丈夫?」


「それで、本当に、メルロが元気になるのなら、構わないわ」


「わかった」


京太は、ゲルマとメルロに触れると

知恵と医術の神【イムホテプ】の力を発動させた。


ゆっくりと、お互いの魔力を混ぜ合わせ、

ゲルマとメルロの間に、見えない魔力のバイパスを創造する。


メルロの魔力が、ゲルマに流れ込む。


「う・・・・」


思わず、声を上げるゲルマ。


「静かに!」


ミーシャに咎められた。


初めての体験に、ゲルマは、驚いているのだ。


──この感覚は、なんなのよ?・・・・・


混ぜ合わされた魔力が、全身を駆け巡った後、

徐々に落ち着く。



京太が、2人から手を離す。


「もう、大丈夫だよ」


その言葉を聞き、ゲルマは、先程の感覚について問う。


「さっきのあれは、何なのよ!」



「それは、メルロの魔力だよ。


 これからは、溢れそうになった魔力を、全てゲルマが引き受けるんだ。


 ゲルマは、元々魔力が少なかったみたいだから、

 メルロの魔力を引き受けても、問題ないよ」



京太の言葉を肯定する様に、メルロの熱が下がり、目を開ける。


「・・・お兄ちゃん?」


「メルロ、苦しくない?」


「うん、すごく楽」



今までの症状が嘘のように、顔色もよくなっていくメルロを見て

ゲルマは、涙を流す。


「良かった・・・


 本当に、元気になるのね」


「お兄ちゃん・・・・・」


「馬鹿、お兄ちゃんではなく、お姉ちゃんよ!」


「・・・・・」


涙を流しながら、メルロを、力強く抱きしめたゲルマ。



完全に、ここが謁見の間だという事を忘れている。



そこに、援軍として、呼ばれていたタロト コードの軍が到着する。


その姿を、いち早く見つけたのは、国王セシード セイバーだった。



「おおっ、コード子爵、助けに来てくれたか!」



 喜びの声を上げる国王セシード セイバー。


タロト コード子爵は、国王セシード セイバーを守る様に、

位置を変える。



「陛下、御無事で何よりです」



タロト コード子爵の視線の先には、京太達がいる。



武器を構えているタロト コード軍だったが、

京太の後ろから、ソドム ウーゴ子爵が姿を見せると

驚きのあまり、動きを止めた。



「貴殿は、コルクの街に行ったのでは?」


「ええ、その通りですが、

 あの街は、既に、京太殿の手に落ちています。


 そして、運営には、ボルケノ王国も絡んでおります」


「!!!」



貴族達もそうだが、この話に、国王セシード セイバーも驚きを隠せない。


「ウーゴよ、それは、どういうことだ!

 儂は、あの街の領主に、貴殿を任命したはずだぞ!」


「はい、仰る通りです。


 ですが、私が到着する前に、既に京太殿の手に落ちておりました」


「ならば、何故、取り返そうとはせぬのだ!」


「それは、これを見て頂ければ、ご理解いただけると思います」


ソドム ウーゴ子爵は、奴隷の首輪を見せつけた。



「なんと言う事だ・・・貴殿が、奴隷に・・・・」


この状況に、項垂れかけた国王セシード セイバーだったが

ある事を思い出して、問いかけた。


「そうだ、街は、コルクの街は、どうなっているのだ」


「その事に関しては・・・」


ソドム ウーゴは、証人と呼べる者を呼ぶ。


「ルーベン」


「はっ」


前に進み出たルーベンにも、奴隷の首輪がついていることに、肩を落とす。


「貴殿も、奴隷に」


「はい、申し訳ございません」


「・・・わかった。


 それで、貴殿は、街の事をしっているのか?」



「はい。


 滞在は、少しの間でしたが、

 街は、何事も無く、民も普通に生活をしておりました」


「そうか・・・」


安堵した表情を見せた後、

国王セシード セイバーは、改めて、京太に問いかけた。


「それならば、何故、我が国に攻め入ったのだ?」


「は?」


「我が国に、攻め入った理由を聞きたいのだ」


「えっ!


 攻めて来たのは、そっちだけど」


「なにを・・・」


国王セシード セイバーが、何か言いかけたが、京太が先に話し始める。


「僕達は、ボルケノ王国と、休戦した後、

 ダクネス国とも休戦して、最後に、この国に向かったんだけど

 その途中で、この国の兵士が、襲って来た。


 だから、潰しただけだ。


 それに、王都に到着した時も、国王に面会を求めた筈だ。


 それを無視して、攻撃を仕掛けて来たのは、お前達だろ!」



「ならば、貴殿らは、この国を奪いに来たわけでは無いのだな」



「そうだよ。


 でも、ここまで話の分からない国だとは、思わなかったよ」



大きく溜息を吐く国王セシード セイバー。



「何と言う事だ。


 貴殿の話を信じるのならば、戦う必要などなかったのだな」



「いや、それは、違う。


 この国は、ダクネス国に向けて、兵を送り込もうとしていたよね」


言葉に詰まった国王セシード セイバーは、ドワイビーへと視線を向けた。


貴族達も、ドワイビーへと視線を向けている。


後退るドワイビー。


「賛同したお前達も、同罪ではないか!」


ドワイビーの視線は、貴族達に向いている。


「い、いや、そんな事は・・・」


弁解しようとする貴族達は、思い出したように、ある子爵の名を口にした。


「そうだ、ビーズ オーム子爵が、先導し、我らは、それに従っただけだ」


『ああ、そうだ』と言わんばかりに、貴族達は頷いている。



──なんか、最悪だな・・・・・



そう思ったのは、京太だけではなかった。



「いい加減に、していただけませんか!」


声を上げるイライザ。


「この国は、どうなっているのですか?


 ここに集まっているのは、この国の重鎮の方々だと、思われますが

 その者達が、責任の擦り付け合いをおこない、

 謝罪の一つも、しないとは・・・・何をお考えなのですか?


 京太さん、いっその事、滅ぼしてしまいましょう」


イライザの過激な発言を受け、国王セシード セイバーが

謝罪を口にする。


「確かに、そなたの言う通りだ。


 此度の事、謝罪申し上げる」



国王セシード セイバーが、謝罪を口にしたのだが

その態度に、不満を漏らす者がいた。



「ほう、其方の国では、人より高い所から、謝罪するのが習わしか?」


ゆっくりと前に出て来たのは、アイシャ ツヴェス。


ニヤリと笑った口元から、牙が見える。


「そなたは、もしかして、ダクネス国の王か?」


「いかにも。


 わらわは、アイシャ ツヴェス。


 ダクネスの王にして、ヴァンパイアじゃ。


 ここには、休戦の話をしに来たのじゃが

 こうも手厚い歓迎を受けるとは、思ってもみなかったぞ。


 それで、どうするのじゃ?」


アイシャ ツヴェスの態度は、戦っても構わぬともとれた。


ここで、対応を間違えれば、この国は崩壊する。


国王セシード セイバーは、壇上から降り、改めて謝罪を口にした。


「重ねての御無礼、改めて謝罪申し上げる」


「うむ、謝罪を受け入れる・・・・・が、

 此度の件を、策略した者達の処罰は、如何するのだ?


 まさかとは思うが、無罪放免などと、戯れた事を申すではないぞ」


「ああ、わかっておる。


 このままにしておくことなど、あり得ぬ。


 処罰は、きちんと行おう。


 当然、それなりのものを支払う事を、約束する」



「わかった。

 

 その様に申し出るのであれば、貴殿の裁量に、任せることにしようぞ」


「感謝する」


アイシャ ツヴェスと国王セシード セイバーの間で、話が進み

あっと言う間に、決着をしたのだが、

罪を償わなければならないドワイビーは、納得しない。


いや、したくない。


その気持ちが、先走り、思わず声を上げた。



「陛下!

 本当に、このままで良いのですか!」


「ドワイビー、往生際が悪いぞ。


 此度のダクネス侵攻を計画したのは、貴殿とオームではないか。


 この期に及んで、まだ、この国の立場を悪くするつもりか!」



ドワイビーも、わかっているだけに、返す言葉は無い。


悔しそうにアイシャ ツヴェスを睨みつける。



「わらわを睨むのは勝手だが、己の状況を、理解する方が先ではないか?」



その言葉に真っ先に反応したのが、国王セシード セイバーだった。



「貴殿は、わかっておらぬようだな。

 

 ドワイビーよ、この場で宰相の役を、剥奪する。


 この者を、地下牢に連れて行け」



国王セシード セイバーの言葉に、ドワイビーは慌てる。



「陛下、決して、その様なつもりでは・・・・・」




「もうよい、貴殿は、何もするな!」





ドワイビーが連行された後、

貴族達も、それぞれに尋問を受ける事が決まり、

一旦、落ち着くことに。




ただ、アイシャ ツヴェスが、国王に対して、

謝罪と賠償以外を求めなかったことについて聞いてみる。



「国王は、このままでいいの?」


「うむ、無理に代えても、良くなるとは限らぬからのぅ。


 それに、此度の事を理解している者の方が、今後、やり易い筈じゃ」



確かに、その通りだと思い、京太は納得した。




その翌日、改めて会談が行われた。


その場にいるのは、ドワイビーや、罪を犯した貴族を覗いた前日の面々。



席に着くと、 お茶が配られたのだが・・・



「わらわは、お茶より血がよいのぅ・・・・・」



「ヒィッ!」



その言葉に、メイドが怯える。



「ツーヴェ・・・・・」



「冗談じゃ・・・・・だが、お主の血なら、話しは別じゃ」



京太は、溜息を吐く。



「後でなら、構わないよ。


 でも、僕がヴァンパイアになったりしないよね?」




「心配は、要らぬ。


 お主は、変わらぬよ」



京太は、血を与える約束をする。



その後、しばらくして会談が始まった。



話し合われる事は、今後の事。



「僕からは、戦闘を止めて欲しい。


 それが無理なら休戦。


 あと、奴隷の解放です」



「わらわからは、先日、話した通りで構わぬ」



「うむ、奴隷の開放については、犯罪を犯した者、借金奴隷は無理だが

 戦争で、奴隷にした者達の開放は、認めよう」


セシード セイバー国王の言葉に続き、タロト コード子爵が話す。



「賠償の件ですが、奴隷解放の事もありますので、

一括で払えば、この国は崩壊します。


 ですので、譲歩して頂きたいのですが」



京太にしても、このサンドベージュ王国の崩壊は臨んでいない。


アイシャ ツヴェスも同じ。


「良かろう、分割での支払いを認めるぞ」


「感謝致します」



その後も、会談は続き、細かなところまで、話を詰める事が出来た。






それから、20日後、ボルケノ王国、サンドベージュ王国、ダクネス国、

3ヵ国同時に、通達が出された。




内容は、


奴隷の解放。


(但し、借金奴隷、犯罪奴隷は除く)


休戦協定。


(10年毎に、協定を見直す)


貿易の開始。


(3ヵ国で通じる通行証を発行する)



以上の事が、国民に通達されたのだ。



また、サンドベージュ王国は、

ダクネス国に対しての賠償金を支払う方法は、

一括ではなく、10年かけての分割での支払いとなった。



今回の3ヵ国の声明に、国民が、動揺するかと思われたが、

この発表を、友好的に受け取っているようだ。


その証拠に、翌日には、3ヵ国共通の通行証が、驚くほどに売れた。




また、罪を犯した宰相のドワイビーとその部下達は死罪となり、

関与した貴族達も、その具合により、罪が決まる。


そして、新たな宰相には、タロト コード子爵が任命された。




一通りの決着がついたので、京太達は、この島を離れる。



ウルド ツールからの招待状から始まった

この大陸での出来事は、何とも言えない結果に終わったが、

京太の仲間達は、最後に、全てが決まるまでの間、

自由に過ごすことで、満足したようだ。





その日の夜、アイシャ ツヴェスは、京太達のもとを訪ねていた。


「帰ってしまうのだな」


アイシャ  ツヴェスは、寂しそうな顔をする。


「うん、街の皆が待っているからね」


「そうか・・・・・わらわには、国があるので、

 今すぐ、ついて行く事は出来ぬが、

 最後に、約束を果たしてもらうぞ」



「えっ!?」



アイシャ ツヴェスは、椅子に座っている京太に跨る。



「ちょっ!ツーヴェ!」



「心配せぬでもよい。


 血を貰うだけじゃ」



アイシャ ツヴェスは、京太の首筋に噛みつく。



『カプッ、チューチュー』



暫く抱き着いたまま、血を吸い、

満足すると、首筋から牙を抜いた。




『プハァー』



「お主の血は、最高じゃ」



そう言い終えると、アイシャ ツヴェスは、京太にくちづけをした。




「「「あーーー!!」」」




フーカが、慌ててアイシャ ツヴェスを引き離す。




「どういうつもり!」



「フフフ・・・・・これで、わらわも妻の1人じゃ」



勝ち誇ったような笑みを見せたアイシャ ツヴェスは、

最後に、そう言い残して、窓から飛び去った。



残された京太は、案の定、正座させられ、

『隙が多い』とか『優柔不断』だとか、仲間達から説教を受ける事になった。




翌日、ゲルマと、その妹メルロと合流した京太達は、

馬車に乗り込み、待機している船へと向かった。




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