第4話 勇者は今日家を建てる。

家を建てるとこの男は申しておりますが実際どうする気なのだろう。いくら 大工のスキルがあるからって最低3日はかかるんだが。

「誰でも出来る建築講座ー」

と大声を出しロイは手を振り上げる。急に怖いんだが。と言うか、こいつ俺の言葉聞こえてるんじゃないか本当に。まぁ、一旦置いといてロイの建築講座を見て行こう

「まず、伐採…」

成程、伐採のスキルを使って木を切るんだな。家もしくは小屋を作るには木を少なくとも20本くらいだろうか?いくらスキルレベルが高くても20本切るのは時間が掛か…

「と風刃のスキルを使って木を伐ります」

木の棒を持ち横に振る。すると、風の刃が木々をなぎ倒した。

「では次の工程に…」

待てコラ。誰でも出来るとは何だったんだ。倒れた木の数は大体…50本ぐらいか?十分すぎるくらいの量だな。

「いく前に木が邪魔だから収納ボックスに…」

とロイが手を前に出すと木が全てロイの手の中に吸い込まれる。スキル収納 盗賊が持っている事が多い便利スキルだったかな?しかも、かなり少数派の人しか持ってないスキル。…あれ、こいつ勇者だったよな。

「じゃあ、次に家を建てます」

村の家より少し離れた位置…ある程度のスペースがある場所に移動する。ようやく家を建てる段階に来た。まぁ、ようやくと言ったがここまで10分足らずなんだがな。まぁ、でもここからはそんな直ぐに物語が進むわけ

「じゃあ、早速…収納と創造を連結、家の創造を開始。完成まで10秒」

そして、10秒後。村の家に負けず劣らずの立派な一軒家が出来た。収納と…から声色が変わったぞこいつ。それにしても、創造か…そんなスキルあったか?…へぇ、この世界で3人しか持ってないスキルなんだ。しかも、持ってる人、全員ドワーフだし。

「さて、皆も暇があったら。俺みたいに家を建ててみよう!以上誰でも出来る建築講座でした」

出来るか馬鹿野郎が。あと、ここに来て気が付いたことがある。こいつ、一人が寂しいという気持ちを殺すためにテンション爆上げしてるんだな。うん、だって木とか虫に喋りかけてるもん。

さて、一旦。このやばい奴は置いといて。家の内装を見ていくか。内装は窓2つに少し大きめのベット、大きめの机、椅子4つ、大きめのタンスが置いてある。

綺麗だな。あんな奴の心から生まれたとは思えないほどに。さて、ロイに戻るか。

「あぁ…」

天を見上げているロイ。

「暇だな」

勇者は魔王退治を辞めた結果 家を9分46秒で建て、そして暇になりましたとさ。

めでたしめでた…

「よし、働くか」

と立ち上がり村長の家の方へ向かう。

この物語はまだ続くようだ。そうだな、この物語が終わることがあるとすれば…。


ステータス


名 前:ロイ・フォーリナー

年 齢 : 19歳

職 業 : 元勇者 → 無職

装 備 : 布の服 

体 力:測定不能

 力 :測定不能

魔力量 : 測定不能

耐久力:測定不能

素早さ:測定不能

スキル : 妨害 観察眼 大工Ⅴ → 妨害 観察眼 大工Ⅴ 創造(想像したものを材料があれば作る事が出来る) 伐採Ⅴ(切る速度・技術が上がる おまけ:木の断面が綺麗になる) 風刃(風の刃を飛ばす 威力は力・剣術によって変動する) 収納(ものを収納できる空間を作る 容量はその人間が持てるもの の量の2倍)

魔 法 : 妨害

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る