第13話 やっちまったな!

目が覚めると知らない天井だった。

なんだか寝心地がいい。

昨日は、飯を食い酒を飲んだ後から記憶が無い。


「んっ」


隣から女の声が聞こえる。それも聞き覚えのある声。


恐る恐るそちらを見ると、イリアがいた。

しかも生まれたままの姿でた。


そして、寝返りをうちまた隣を見ると、そこには、エリーがいた。

こちらも生まれたままの姿だ。


『やってしまった!』


そう思った。

しかし記憶が無い、思い出してみると最後に見たのは、2人の怖いほどの笑顔である。


「これは2人がなにか仕込んだな。」


「ふぁぁ、おはようアル。」


「おはようじゃないだろ!昨日何があった!」


「いや〜、それは……。」


こちらが怒っているのを感じたのだろうか、イリアの目が泳ぎ始めた。


「ん〜、おはようございますぅ、アルさん。」


にへっと笑い笑顔を向けながらエリーが起きて挨拶をし始めた。

可愛いけどそれとこれとは別!そう思いながら再度2人に問い始めた。


「もっかい聞く、昨日なにがあった?」


するとイリアが観念したのかエリーに目をくばせ頷き話し始めた。


「えっと、昨日お酒に媚薬入れてやっちゃった。」


「やっちゃった、じゃないだろ!」


そんなことを言うとエリがー慌てふためき、イリアがバツの悪そうな顔をしてきた。


「はぁ、やったのはもう仕方がないとする。だから責任はとる。」


そう言うと2人は一転し嬉しそうな顔をしはじめた。


「いいの?アルは襲われたんだよ?私たちに。」


「じゃあイリアは一晩の過ちってことで終わらせるか?」


「それは嫌!」


イリアは弱気になりこちらにそれでもいいのかと聞いてきた。

だけどやってしまったのはしょうがない。

たとえ襲われたとしてもだ。


「私は嬉しいです!」


エリーは、イリアと違い嬉しさ全開!という感じだ。

なんか可愛いな。


「まぁ、一旦飯だ。腹が減った。」


「わかったわ。着替えるかちょっと待って。」


そう言うとイリアは布団を引き剥がし、裸体をさらけ出しながら、普通に着替え始めた。


「こっちジロジロ見ないでよ、恥ずかしくなってくるじゃない。」


イリアを見てると恥ずかしそうにしながらそんなことを言ってきた。


「私はみていいですよ!」


逆にエリーは、自分の起伏した体に自信があるからか、はずしがることなく堂々とさらけ出してきた。


「さすがにエリー少し恥じらいは持てよ……。」


そんなことをしながら着替えを終え、部屋をでて階段下り飯を食いに行くことにした。

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