第8話 昼飯は楽しく!

「いただきまーす!」


子供たちがそう言うと場は、戦場と化した。

我先にとご飯を食べ、おかわりをする、そんな食卓だ。


「アルさんも沢山食べてくださいね!腕によりをかけて作ったんですから!」


「ありがとう、エリー。」


そう言い俺もご飯を食べ始める。

メニューは付近の川で取れるブラックキャンサーと言うサワガニをナッツとパプリカ、ピーマンで甘辛く炒めた物と蕪のスープ、パンであった。


「美味しい!」


「良かったですお口にあって。」


一口たべ美味しいと言うとエリーは、笑顔で答えてくれた。


炒め物は、カニの風味がよく川の幸独特の臭みが感じず美味しい。

特にナッツの甘みが辛さを程よく押えており、子供たちでも食べやすいそう感じた。


「蕪のスープもなかなか美味いな。」


「それはアンナさんが作ってくれたんですよ。」


「久々の客人だからね腕によりをかけて作ったわよ!」


そうアンナはニカッと歳を感じさせないような眩しい笑顔をみせた。


「おかわりもありますからね〜、どんどん食べてくださいねアルさん。」


「あぁ、ありがとう。」


料理は美味しく、そして食卓は賑やかだ。

いつもとは違う感じがなんだかすごく楽しく感じた。




〜〜〜

「ふぅ〜ごちそうさん。」


「はい、お粗末さまです。」


暫くして食べ終わり、思い出してみる炒め物もスープも2回もおかわりをしてしまった。

周りを見ると子供たちやゼバッハ、アンナは

もうおらず子供たちの世話をしているのだろう。


「どうでしたか?」


「ん、美味しかった。」


「それは良かったです!」


今食堂には俺とエリーしかいない。

ふとエリーをからかってみよう、そう思った。


「料理は美味いし、可愛いしエリーはいい嫁さんになるな!」


そう言うとエリーは、子供たちにからかわれた時よりさらに顔が赤くなっていった。


「コラーー!!」


次の瞬間恥ずかしいのを隠すようにエリーは怒った。


「これはたまらん退散!」


そう俺は言い残し食堂をあとにした。

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