第4話 朝の憂鬱な一時!

「朝か」


その一言で俺の意識がハッとした。

昨日はあれから飯を食って、そのままこの店の宿に泊まった。


「はぁ、仕事探してこないとなぁ。」


そんな憂鬱なことを考えながら、着替えて下へと降りていった。


「あ!おはようございま〜す!」


昨日と同じウェイトレスの笑顔と元気いっぱいな声が眩しく、さらに憂鬱になっていった。


「おはよう、朝ごはんお願い。」


「は〜い」


昨日と変わらない間延びした返事をしながら、後ろへと下がって言ったウェイトレスをみながら今日のことを考えた。


『まずは、治癒士協会に行って日雇いの仕事でも探すか。』


そんなことを考えていると、朝ごはんが出された。


「朝食のセットとサービスの白湯です!」


朝食は昨日と違い、質素なものだった。

黒パンにサラダ、申し訳程度に肉が入っている豆のスープ。

この地方ではよく見るメニューであった。


「いただきます。」


スープを飲み乾いた喉を潤し、パンへと手を伸ばした。


「はぁ。」


暫くして朝食を食べ終わり一息つくと、このまま仕事を探しに行かなければならないのかと、また憂鬱になってきた。


「ご馳走様です。」


部屋へと戻り、このまま二度寝したい気持ちを抑え荷物をまとめ宿をでた。


「またのご利用お待ちしてま〜す!」


そうウェイトレスの声をバックに、治癒士教会へと歩き出した。


「ウェイトレスの娘可愛かったなぁ、名前聞いときゃ良かった。」


そんなくだらないことをふと思った。






4話目更新!

フォロー、レビューなどいただけますとありがたいです!

ブックマークつけてもらえるとさらに嬉しいです!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る