第3話 肉汁の溢れるステーキが現れた!

しばらく待っていると肉の焼けたいい匂いがしてきた。


「お待たせしましたー、オーク肉のステーキです。」


そう言って置かれたステーキは、5cmはあるであろう厚切りのステーキだった。

肉の上には薄くスライスされたニンニクがのっており、ほのかに香る胡椒の匂いが食欲をさらにそそった。


「ゴクリ、」


思わず唾を飲み込むほどに美味しそうだった。


「早速いただくか、、いただきます!」


ステーキを大きく切り分け、1口で頬張った。

その瞬間口の中に肉汁が溢れ、胡椒の刺激とニンニクの旨みが肉の味をさらにひきたてた。


「こ、これは」


うまい、美味すぎる!

一口、一口噛む事に肉汁が溢れるため飽きることがない!

そんなことを考えながら、食べるのに集中をしていた。

いつの間にかステーキは皿から無くなっていた。


「すみません!おかわりください!」


自然とこの言葉が出てきてしまった。


「は〜い!」


俺はハッとした、すぐさま財布の中を見た。


『金はある、今日の宿代も一応ある。』


そんなことを考えていると、ステーキがきた。


「は〜い、オーク肉のステーキ!」


俺はまたすぐさま頬張った。

やっぱり美味すぎる!


「お客さん、いい食べっぷりだねぇ!これも使ってみない?」


そうウェイトレスに渡されたのは、黒い液体だった。


「これは?」


「これは、東方の国の調味料だよ。ショーユっていうの。それを店で色んな調味料と混ぜ合わせたやつ。」


そう渡された黒い液体を肉にかけると、鉄板の上で蒸発されていき、芳ばしい匂いがしてきた。


「ゴクリ、」


また唾を飲み込んでしまった。

それほどまでに食欲をそそる匂いであった。

一口食べてば先程と違い、ショーユの芳ばしさが肉に加わり、一口噛めばショーユの旨みとニンニクの味がマッチしていた。


「美味い!美味いぞ!」


そう言いながら、気づいたら2枚目も食べ終えてしまっていた。

肉のうまさの余韻に浸り、一息ついた時、俺は思った。


「金、稼がねぇとなぁ…」


明日は、頑張るか飯のために。








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