第96話 閑話⑦

ブレード◯イガーに搭乗した三崎とアルファ4はトリケラトプス型モンスターを切り裂いたままの勢いで鬼ヶ島を駆け抜ける。


ちょくちょくブースターを吹かせて方向転換をしたりしながらモンスターを確認した地点へ急行し、通りすがりにブレードで数多のモンスターを切り裂いていく。


”この爽快感w”

”配信画面も良き”

”コックピット内の様子、近くの第三者目線、そして空からの目線。どれも良いw”

”相変わらずの配慮だよなw”


地上を駆け抜けるライガーの様子はライガーに並走する形で飛行する撮影用のドローンと、それから空から俯瞰する形で配信されていた。


”そういえば並走するドローンは空からの映像にも映ってるから分かるけど”

”空からの俯瞰の映像もドローンが撮影してるのか?”

”結構高度ありそうな感じするよな”


なんとなくの違和感に気づいたリスナー達が空からの撮影について言及し始めたタイミングで、


「…マスター。飛行型モンスターの襲来を確認した」


「りょーかい。じゃああっちも行きますか。…アルファ3!聞こえるか??」


鬼ヶ島平野部で暴れまわる三崎達を感知した飛行型モンスターの群れが近づいてくる中、三崎はアルファ3に通信を繋いだ。


「こちらアルファ3!聞こえています。こちらでも飛行型モンスターを視認しました。こちらで対応しても良いですか??」


「あぁ、空は任せる」


アルファ3と三崎の通信が切れた後に配信画面の一部が切り替わり、空を舞うプテラノドン型Z◯IDS、ストー◯ソーダーが映し出された。


”おおお!”

”空にもw”

”空からの映像はこいつが撮影してたのか!”

”めちゃくちゃ早いなw”


ストーム◯ーダーは両翼のウイングソードと頭部のトップソードを展開し、背部に搭載されたエンジンポッドのブースターを派手に噴射させながら飛行型モンスターの群れに突っ込んでいき、通りすがりに数多のモンスターたちを切り裂き撃墜していった。


”ブレード◯イガーといいストーム◯ーダーといいw”

”何故か通りすがりに切り裂くの流行ったよなw”

”こうやって現実でみるとすごく非効率だなw”

”それを言ってはいけないw”


モンスターたちを軽快に駆逐していくブレード◯イガーとストーム◯ーダー。地上ではブレー◯ライガーの周囲にさらに小型のモンスターたちも集まりつつあったが、


「はいはい、そろそろ私も行きますよー」


というアルファ2の軽い掛け声とともに現れたオオカミ型Z◯IDS、コマン◯ウルフの群れが小型のモンスターを駆逐していく。


”今度はコマン◯ウルフ!”

”しかも群れw”

”1機だけ色と装備が違うぞ?”

”アレはアーバイン仕様のコマン◯ウルフ!!!”

”アルファ2さんが乗ってるのはアレかw”


アルファ2は自動操縦のコマン◯ウルフの群れを統制しながら、背部に装備したロングレンジライフルを用いて着実にモンスターの群れを削っていく。


このアルファ2の支援により三崎達が駆るブレード◯イガーはより大型のモンスター討伐に集中できるようになり、その討伐数は加速度的に伸びていく。


そのまま破竹の勢いでモンスターを狩り続ける三崎たちの前に、突如大型のゴリラ型のモンスターが現れ三崎たちの攻撃を躱しながら強力な魔法攻撃を放ってきた。


”なんちゃってアイア◯コングきたw”

”完全に共和国 VS 帝国w”

”三崎は共和国派なんだなw”

”帝国派俺氏、帝国側Z◯IDSが見れず悲しみにくれる”

”わかるw”


リスナー達も盛り上がる中、大型ゴリラモンスターの攻撃を躱した三崎は、


「ここらでいっちょ行きますか、シールド展開!!!」


三崎の操作に合わせてブレー◯ライガーの前面にシールドが展開される。そして横に展開していたブレードも操作し、前方に突き出すような形にする。そして大型ゴリラモンスターの攻撃をシールドで弾きながら真正面から突撃していき、


「ブレードアタック!!!!」


そのままの勢いで大型ゴリラモンスターを正面からぶち抜いた。


”懐かしの荒業w”

”そういえばあったな、そんな技w”

”未だにこの技がシールドアタックではない理由がわからないw”

”位置的にブレードが相手に刺さらないからなw”

”そんな野暮なこというなよw”


三崎が大型のゴリラ型モンスターを倒した後、周囲の小型モンスターの群れもアルファ2が率いるコマン◯ウルフ部隊が掃討戦を完了していた。


「アルファ2、そちらの状況は?」


「問題なく片付いたよ!自動操縦のほうも問題なく稼働している。有人機に比べるとやや性能落ちるけど問題ないレベル!」


三崎とアルファ2達が戦闘履歴を確認したり、機体の具合を確認していると


「…マスター。次はティラノサウルス型の大型モンスターがくるよ」


アルファ4の警告を聞いた三崎は待ってましたとばかりに


「じゃあこちらも本日最後のお披露目いこうかな!アルファ、後は頼んだ!!!やっちゃってください!」


「はいはい、了解しました。ゴジュ◯ス・ジ・オーガ、出ますよ」


三崎たちのやや後方から出現したのは背部に大型のロングレンジバスターキャノンを装備し、各所に追加武装が搭載された最強のゴジュ◯ス。そしてそれを駆るアルファ。


なお三崎がアルファをゴジュ◯ス・ジ・オーガに乗せようと思ったのはアルファの怒り具合に鬼を見たから。他のメンツはなぜアルファがこの機体に乗っているのかは知らない。三崎の心の中だけの話である。


それはともかく。


アルファが駆るゴジュ◯ス・ジ・オーガはあっと言う間に三崎達を追い抜くと、そのまま大型のティラノサウルス型モンスターと交戦状態に入った。


背部のロングレンジバスターキャノンをぶっ放し、近づいてクラッシャークローやハイパーバイトファングを繰り出しあっと言う間に敵を屠る。


さらに集まりつつあった敵の群れへもそのまま突進していき、その全てを薙ぎ払った。

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