第67話
爆雷、魚雷、そして陽電子破城砲でモンスターを蹂躙しながらダンジョン海域西側の空を悠然と進む浮遊航空艦ほあかり。
そして浮遊航空艦ほあかりの打ち漏らしを着実に淡々と仕留めていく海の中に潜む大型潜水空母わだつみ。
圧倒的なまでのこの2隻の打撃力の前にモンスターたちは成すすべもなく海の藻屑と消えていく。
そして約2時間後。
『マスター。ダンジョン海域西側の海中からも水棲モンスターの反応が消えました。東側も引き続きモンスターの反応ありません。鬼ヶ島周辺海域を完全に制圧しました』
”圧倒的過ぎるw”
”ここまで来るとモンスターが不憫w”
”地上開放型ダンジョン、開放されたのはモンスター達だけじゃなかったw”
”明らかに閉鎖型ダンジョンの時よりも三崎の火力が圧倒的だよなw”
”これはダンジョンさんも大きな誤算w”
あまりにも圧倒的な火力の前にリスナー達もあっけにとられ、そして三崎と同行していたわだつみの乗員達もあっけに取られていた。
そんな中、三崎とアルファが「これくらいは当たり前っしょ」的な表情のまま普段通りに会話を続ける。
「アルファ、ほあかりとわだつみの両船の状態はどう?」
『共に被弾ゼロです。すばらしい戦果ですね。ただ弾数は既に尽きているので順次アイテムボックスから補給中です。その他ほあかり、わだつみ共にメインエンジンのチェックが必要です。ほあかりの方は主砲もチェックが必要ですね』
「チェックはどれくらいで完了する?」
『およそ30分ほどで大丈夫です。今のところ無茶も特にしてないので、本当に念のためのチェックという感じですね』
「了解。じゃあ林艦長に通信繋いでくれる??」
『はい。…繋がりました。どうぞ』
「こちら三崎です。聞こえますか??」
「あぁ。大丈夫だ。配信の方も見ていたよ。30分後からいよいよ上陸といったところか?」
「そうですね。それで行けそうですか?」
「わかった。こちらの方も問題ない。30分後までに全員の準備を終わらせる」
「よろしくお願いしますね。俺のほうも休憩と準備のため一旦配信を停止して30分後に再開します」
「了解した。ではまた後ほど」
林艦長といよいよ上陸のための算段がついた三崎は一休みと準備をするために一旦配信を停止することにした。
「ということで皆様、30分ほど本配信は停止します。また30分後から再開しますので、それまでにお手洗いを済ませて、ポテチやドリンクなど観戦の準備もしっかりどうぞ」
そう言って画面がブラックアウトし「しばらくお待ち下さい」の文字だけが映し出された。
”ここまで怒涛の勢いの配信だったなw”
”30分休憩があるのが有り難いw”
”はよコンビニ行かないとw”
・ ・ ・
そして約30分後。
リスナー達が画面の前に戻って来て、ドリンクとポテチをセットして万全の体勢でさてそろそろかな?と思ったタイミングで配信が突然再開した。
その配信の画面の中では、多くの探索者達が入り乱れた対人戦の乱戦が勃発しており、さらにその周囲では小型のトルーパーらしき機体6機が展開して多数のモンスターとバトルを繰り広げ、空では戦闘機が翼竜型モンスターの群れと交戦しながらたまに人型に変形したりガウ○ーク形態に変形したりして空をくるくる舞いながらマシンガンやマイクロミサイルを乱射し、海からはわだつみが艦砲射撃を比較的戦場から遠方のモンスターたちに雨のように降らせ、空からはほあかりが陽電子破城砲をドラゴン種にぶっ放していた。
画面を見た全リスナー達の心は一つになった。
「この30分に何があったんだw」と。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます