第13話
アルファを普通のAIと言って良いのかかなり怪しくなってきたところで、雑談配信は当初予定の1時間枠に迫りつつあった。
「さて、コメント欄も相変わらず多くのコメントを頂いていますがそろそろお時間も迫りつつあるので締めに入りたいと思います」
と古賀が雑談配信終了に向けて締めに入ろうとする。
”謎を解明するための雑談配信だったはずがむしろ謎が増えたw”
”ダン研が思っていたよりヤバイところだということは分かったw”
”ダン研というかミサキがヤバイだろw”
「今回はアイテムボックスと、人工知能のアルファさんについて説明させていただきました。ダン研としてもこれらの研究成果は非常に重要な成果だと考えていますので、また順次学会などの正式な場でも発表させて頂く予定です」
古賀のその発言を聞いた三崎が若干めんどくさそうな表情を浮かべると
”こいつw”
”いま明らかにめんどくさそうな顔したぞw”
”こんな超技術が埋もれていた理由がよくわかったw”
とリスナーから一斉にツッコミが入った。リスナーからのコメントを傍目に見つつ古賀は配信を進行していく。
「それでは最後に西原さん、三崎先輩からそれぞれ一言づつお願いします。まず西原さんから」
「改めて本日はお招きありがとうございました!それとせっかく呼んでいただいたのにあんまりいい質問とかコメントできなくてすいません、法学部の大学3年生には難しかったです笑」
やや申し訳無さそうな表情をしながらも、あっけからんとしたコメントをしたホマレに対して
”たしかにやや空気だったけど内容的にこれはしゃーないw”
”ホマレは悪くない、ミサキが異常値なだけw”
”拡散のきっかけにはなってるし充分でしょ!”
などと可も無く不可もなくという状態だった。
「ただこのまま終わるのも癪なので。三崎さん、よかったら今度コラボ配信していただけませんか??」
とホマレが提案すると
”お!それはアリ”
”普通に面白そう”
”ホマレも下層探索者だし、見ごたえあるんじゃね?”
とリスナーも好意的な反応を示した。提案を受けた三崎は古賀のほうをちらりと見、古賀が頷くのをみて
「お誘いありがとう、基本的にはぜひよろしくお願いします。ただダン研内で確認するから正式な回答は追ってで良いですか?」
といかにも役所勤めな回答をしていた。
”その場で即決しないのを見て、ダン研が国立の組織だということを思い出したw”
”常識的な対応すぎて逆にちょっと違和感w”
”そういえば国立研究所の公式チャンネルでしたねw”
「はい、それで構いません!お返事楽しみにしていますね!私からは以上です、みなさまありがとうございました!」
そういって画面に手をふる西原。つづいて三崎が締めの挨拶にとりかかる。
「リスナーのみなさん、改めて本日はご視聴いただきありがとうございました。楽しんでいただけましたか?」
”それはもう!w”
”色んな意味でどきどきしたw”
”普通におもしろかったよ!”
という好意的なコメントを見た三崎は微笑みつつ、
「温かいお言葉ありがとうございます。素人の配信なので最初はどうなるもんかと心配していたのですが楽しんでいただけたのであれば幸いです。またタイミングをみつつ研究成果について深掘りする雑談配信などもさせていただきますね」
「ということで次回配信の告知に入りたいと思います」
”お!”
”お!”
”お!”
”わくわく”
”次のネタは!?”
「西原さんとのコラボ配信は調整が必要なので次回は一人で配信させていただきますが、ずばり次回のテーマは『変身!』です」
”おお!”
”きたー!”
”今回の出オチw”
「変身そのものについては今回紹介させていただいたので、次回の配信では強化外骨格の性能をお披露目するためソロで深層アタックさせていただきます」
”おお!?”
”相変わらずとんでもないw”
”さらっと毎回トンデモナイこと言うよなw”
「さらに変身がテーマということで、変身をより引き立てるためにフォームチェンジが沢山必要になるような環境にトライします。ファ○ネルは便利すぎるので封印します」
”フォームチェンジ!!!”
”確かに変身ネタのロマン枠!”
”相変わらずチョイスがわかってるw”
”ファ○ネル”
”深層アタックで縛りプレイw”
「変身そのものも充分ロマンなのですが、やはり仮面ライダーク○ガ以降の変身はフォームチェンジ抜きには語れません」
”ク○ガ”
”わかるw”
”真面目な話をしてるより明らかにイキイキしてて草w”
「ということで皆様、次回の配信では『変身!』とフォームチェンジを楽しみにしていただければと思います!皆様ご視聴ありがとうございました!」
そして最後に古賀から次回配信日の告知があり、その日の配信は終了した。
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