何気ない一日

Danzig

第1話

何気ない一日



<部屋>

朝、目覚ましのベルがなる音


目覚ましを止める美佳

ベッドから起き上がって伸びをする


美佳:ん、ん~~~~、は~(アドリブ)

美佳:よし! 今日も一日頑張るぞ~!


朝の雑音


美佳:・・・・ふぁ~~、がんばるぞとは言ったものの、昨日遅くまでフリト聞いてたから眠いな・・・・ふぁ~



母:おはよう


美佳:あ、お母さん、おはよう


母:ほら、朝からぼ~としてないで、さっさと顔洗って来て、ご飯食べなさい


美佳:わかってるわよ、ホントいつもいつもウルサイんだから


母:そこの娘さん! 何かいいましたか!


美佳:はいはい、何も言ってませんよ~・・ったく


朝の雑音(水道の流れる音、蛇口をひねる美佳)


椅子にすわる美佳


美佳:え~!今朝も納豆? 納豆はイヤって言ったじゃない


母:何言ってるの。 納豆は栄養があるのよ、あなた納豆好きだったじゃない?


美佳:今でも別に嫌いじゃないわよ。 でも朝はイヤなの!


母:納豆は朝食べるもんでしょ。 どうして朝はダメなのよ


美佳:べ、別にいいじゃない、 理由なんて無いわよ。 とにかく朝はイヤなの


母:まったく、変な子ねぇ


美佳:まぁ、そんな事より、私はご飯とお味噌汁があればいいわ


母:ダメよ、ちゃんと食べないと


美佳:いいのいいの


母:良い訳ないじゃない、それじゃ栄養が足らないでしょ


美佳:ごちそうさま。 じゃ、私急ぐから


母:何をそんなに急いでるの? まだ時間はあるでしょう


美佳:それが、ないのよ

美佳:私最近、早く行くようにしてるの。

美佳:じゃぁね、行って来ま~す


母:ちょっと、美佳!


玄関のドアをしめる音


美佳:7時か・・・・よし、バッチリ


歩き出す美佳


街の雑踏


美佳:ふんふんふふふ♪(鼻歌、ちょと嬉しそうにアドリブ)

美佳:あ、おはようございま~す(少し弾んだ声で近所の人に挨拶する)

美佳:ふんふんふふふ♪(鼻歌)


車の多い通りに出る


バス停


美佳:7:15分! よし、今日も間に合いました♪


バスが来る音


美佳:このバス、このバス♪


バスに乗り込む美佳


美佳:(心)あ・・・ちょ・・・今日は込んでるな


美佳:すいません・・・・ん・・・ちょっ・・・すいませ


美佳:(心)ちょっとこんな所に立ち止まれないで、私を奥に行かせてよ~

美佳:(心)奥に行けなきゃ 会えないじゃないの


美佳:すいません


車内の奥へと進む美佳


美佳:(心)あ! いたいたっ!! 先輩♪

美佳:(心)も・・・もっと近くに・・・・

美佳:(心)ふぅ よし、成功♪   きょ、今日こそは・・・・


美佳:あ、せ先輩。 お、おはようございます


先輩:あ、美佳君 おはよう


美佳:先輩もこのバスだったんですか。 ぐ、偶然ですね・・・・はは


先輩:あぁそうだね


美佳:そういえば先輩って、朝練がありますもんね。 朝早くて大変ですね


先輩:うん。 最近、美佳君も早いね、どうしたの?


美佳:私? 私ですか?


美佳:(心)え~と・・・なんて言おうな・・・・先輩に会う為なんて言えないし

美佳:(心)でも、思い切って・・・・・あぁダメダメ そんな事言ったら軽いストーカー入ってるって思われちゃう


美佳:わ、私は、たまたま朝早く起きたら気持ちよかったんで、結構最近は、早起きして学校に行くのが気にいってるんです


先輩:へーそうなんだ


美佳:(心)でも本当は先輩に会うためなんです! あぁ~気付いてよ先輩!!


バスが急ブレーキをかける


美佳:きゃぁ~

美佳:あたたたた


先輩:美佳君、大丈夫?


美佳:あ、大丈夫です先輩


先輩:ケガしなかった?


美佳:ホント、大丈夫ですから・・・・はは・・・・何かあったんですかね


美佳:(心)あぁ~ 先輩の前で恥ずかしいじゃない!、もう、バカ運転手!何やってんのよ


バスのアナウンス


美佳:あ、次の駅ですね


美佳:(心)あ~ぁ、今日のデートはここまでか・・・・・学校がもっと遠かったらいいのに


バスが止まる

バスを降りる美佳


美佳:今日のバスは、ちょっと揺れましたね


先輩:そうだね、美佳君大丈夫だった?


美佳:はは、私は大丈夫ですから


先輩:じゃ、僕はちょっとコンビニによってから学校いくから


美佳:じゃ、先輩、部活頑張ってください


先輩:うん、ありがとう じゃぁ


美佳:失礼します


美佳:(心)あぁ~あ、 やっぱり言えなかったなぁ。 

美佳:(心)これじゃ、先輩とラブラブになるまでの道のりも遠いなぁ~


美佳:さぁ、気を取り直して。 教室に行こっと


完了

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

何気ない一日 Danzig @Danzig999

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説