第4話 勝手に実家に帰った私

 そして月曜日の朝。電話すると師長さんが怒っていました。



「なんで勝手に決めたの? こっちだって人手が足りないのに。相談して欲しかったです」


「すみません。でも、どうせこのままじゃ1人で生活するのも厳しかったんです」


「相談くらいはできたでしょう?」


「そうですね。すみません」



 ただただ謝りました。でも師長さんは怒ったまま電話を切られる。なぜこんなにしんどいのに、こんな冷たい態度を取られるのか。貴方も看護師でしょう?

職場でもう1人コロナ後遺症になった人がいました。その人は1ヶ月休職して、今は復帰しているみたいです。鬱みたいになってました。今は短期記憶の障害が残っているようです。




 私はこの時まだ原因不明。





 そしてその日からベッド生活。お風呂とトイレの時だけ1階に降りる。ご飯は2階の机で。




 それで、食欲がやばかったんです!

 父と同じくらい食べました。親もびっくり。



 寝てても動悸がするし、話すと息切れする。


 わけがわかりませんよね。



 それで親がコロナ後遺症外来を予約するために、相談窓口に電話しました。



 先に言っておきます。コロナ後遺症相談窓口は電話しない方がマシです。






 電話したらまず、経緯を全部話す。それで、なぜか本人の口から聞きたいと言われ、親から私へ。



 電話でどういう症状ですかとか、細かく聞いてきました。息切れしてるのがわかるくらい、途切れ途切れで話してる人に対してですよ?? 貴方は人の気持ちがわからんのかって思いましたね。



 それで痺れを切らした父が、電話を取って代わってくれた。


「あのね、娘がこんなに息切れしてしんどいのに、そんなに聞いてどうするんです?」


 電話の向こうからの声は結構聞こえてくるので、私は黙って会話を聞いていました。


「本人から聞かないといけないので」


「電話するのもしんどい人から、そこまで細かく聞く必要がありますか? 話が通じる上司の方に代わっていただけます?」


「はい、お待ちください」



 もっと話していたと思うけど、あまり覚えていなくてすみません。



 そこから上司と思われる人が代わり、説明。


「それは申し訳ございませんでした。ごもっともです」


「そうでしょう? マニュアルか知りませんけど、対人間のことなんやから、そこは臨機応変にやっていただかないと」


「そうですね。今後は対応をしっかりさせていただきます」


「お願いします。それで、コロナ後遺症外来を予約できる所はどこですか?」


「○○病院ですね」


「そこに連絡したらいいんですか?」


「お願いします」




 それで、病院に電話したら、コロナ後遺症外来はやっているが、新規の患者様は受け入れてないと。そして新たな相談窓口の電話番号を教えてもらいました。


 また相談窓口に電話すると、これ以上情報がないとのことで……。




 なんのための相談窓口なのだろうか。結局自分でネットで調べることになりました。


 父が調べてくれたのですが、ある病院が出てきました。


 そこは紹介がないと予約出来ないと書いていたので、2回しか行かなかった循環器科に電話して、予約してもらうことに。




 予約は数日かかり、循環器科から電話がありまして、1月10日に予約が取れました。



 1ヶ月後……ちょうど年末年始だったこともあり、かなり遅くなってしまいました。



 そこから毎日朝に職場に電話して……同じように過ごします。




 12月20日、座って過ごせるようになったので、起きたあとは1階で過ごし始めました。


 同時に顔にブツブツができて、発熱して、感染症に。



 病院まで送ってもらい、皮膚科へGO!



 カポジ水痘用発疹症。元々アトピーがあるのですが、そのせいでなってしまったようです。


 薬をもらって数日で治ったから安心でした。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る