第7話 1年生 4月 学校編6 入学式
それぞれの席に向かおうと、教室全体を一望すると、俺たちに気付いた2人は、ゆっくりと俺たちの方に歩み寄ってきた。
「ゆうくん!やっと会えたね!」と、最初に声をかけてきたのは、茶髪でボーイッシュな雰囲気を漂わせる水瀬夏希(みなせ なつき)。彼女が声をかけると、クラスの皆が一斉にこちらを見つめました。
「まったく。夏希、嬉しい気持ちは分かりますが、少しは落ち着いてください」と、夏希の興奮を和ませるように、栗毛の髪色でお淑やかな白咲愛梨が
夏希は「あはは」と恥ずかしそうに頭を掻き、教室の空気に笑顔が広がった。
「久しぶり!夏希、愛梨」
「会うのは受験日以来かな」
「うん!ほんとに受かってよかった〜」
「合格発表の時に受かった喜びで泣いてましたからね、夏希は」
愛梨が微笑みながら打ち明けると夏希は
「愛梨それは言っちゃだめ〜!」と軽く叱るように笑った。
久しぶりの再会は、まるで運命の歯車が再び回り始める合図のようだ。
翔馬と大輝に2人を紹介した後、案内役の先輩が扉から現れ、入学式が始まるから廊下に出て欲しいと伝えられた。
廊下に出席番号順で整列し、一斉に体育館に向かう。星稜高校は広大で、複数の体育館を所有している。そのため、このような行事や全校生徒の集まりには、1番広い体育館が利用される。
体育館に足を踏み入れると、吹奏楽部による壮大な演奏と在校生、先生方、保護者からの盛大な拍手で温かく迎えられ、俺たちは座席に着いた。
入学式が始まり、生徒会役員による司会進行で進められた。この学校の生徒会は非常に高いレベルを要求され、一定の成績が求められる。偶然かもしれないが、顔面偏差値も高いとの噂があった。
入学式が終わり、俺たちは晴れて星稜高校の生徒となった。これからどんなことが待っているのか期待に胸を躍らせながら、高校生への扉が開かれた。
途中、楓の両親が写真を撮りまくっていて俺と楓は恥ずかしくなった。
完璧な俺の人生物語 しょう @sho-106
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