第4話 蜜ちゃんの夢を壊された日
私は昔、小学生の頃に学校の先生から夢を聞かれたことがあった。
『じゃあ、蜜ちゃんの夢は何ですか?』
私は勢いよく座っていた椅子をバタンと倒して言った。
『女の子のお嫁さんになることです』
そう言ったら、今まで笑顔だった先生の顔がどんどん怪訝な表現に満ち溢れていることに気がついたのだ。
それから私のお母さんは先生に呼ばれた。
理由はきっと私の発言のせいだろうと思った。
その頃はまだまだLGBTQに寛容的なことはなかった。
だから、家に帰った後に母親から言われた。
『あんたのせいで恥をかいたじゃない』
それは親として子どもに言う言葉ではなかった。
だけど、そこから私は母親のためにがんじがらめな人生を選ぶことにした。
そこから、26歳になった今でも私はすいちゃんとの日々は母親にとっては気持ち悪いことなのかもしれないと思うと涙が止まらない。
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