第16話 フィオの1日。 ショートストーリー

#2024/06/30 誤字脱字の訂正、大幅な修正を行いました。そら視点とフィオ視点とドラキンの視点が混ざっていたので、フィオ視点とドラキンの視点にしました。


朝は毎日、そらにほっぺをぷにぷにと触られて起こされ目を覚ますと、そらの笑顔で朝から幸せな気分になり、そらに抱き着くと頭を撫でてくれて、しばらく膝の上で頭を撫でてもらい過ごすのが好き。


起きて、そらに甘えるのを満足すると温かい濡れた布で顔を拭かれてスッキリすると、朝食を食べる。


外に遊びに行く「にゃにゃにゃ~♪」と口ずさみながらスキップでご機嫌に外で身体を動かすのが好き。


外で遊んでいると小型のウサギの魔獣や小型の獣を追いかけ遊び追いかけて捕まえて、そらが飼っているペットだと言っていてけど、面倒を見ていないので代わりに餌をあげるのに捕まえている。


捕まえるのは面白くて楽しくて好き。それに、そらにも喜んでもらえると思うのでガンバって面倒をみる。


それと毎日ドラゴンのドラキンの所に遊びに行き、背中に乗ったり捕まえてきた餌のウサギをあげて、そらが頭を撫でてくれると幸せな気持になれるので同じ様に頭を撫でて可愛がっている。


初めは嫌そうにしていて暴れていたけど、メッ!と怒ったら大人しくなった。それからは大人しく言う事を聞くようになった。

でも大体、面倒を見に行くと寝ているのでつまんない……



最近、小さなネコの獣人の娘が良く遊びに来るようになった。ドラゴンが恐ろしくないのか懐かれているようで少し、いや……とても迷惑しているが主様のお客様であるので文句は言えない。


初めの頃はベタベタと触られ、もし怪我をさせてしまっては……と考えるだけでも恐ろしくて震えるので距離を置こうと動き回っていたが……ネコの獣人の娘がしつこく撫でてくるので諦め動かないようにして丁重に迎えている。


と言うよりなるべく動かないようにしている。下手に動くと踏み潰してしまう。


最近では捕ってきたウサギも置いておくのではなく「あげる」と言って我の口の中に入れてくれる。


たまに頭まで登ってきて頭を撫でて満足した顔で帰っていくので、まるで面倒をみてあげてるとでも思っているのだろうか。


結界の中に入っているので主様のお客様だと理解できたから良かった。我の察しの良さに助けられた感じだ。


排除してたらと思うと恐ろし過ぎる。


それにしても変わった獣人の娘だ。




ペットのドラゴンのお世話の後はエルとアリアで遊ぶのが好きだ。


追い駆けっこをしたり魔獣の「とうばつごっこ」が楽しい。


午後からはエルとアリアは魔法の練習で遊んでくれない。


その間ステフのお手伝いをして過ごすのが好き。


野菜の皮を剥いたり野菜を切ったり味見をさせてくれる。いつも美味しくて好き。


日向ぼっこをしたりベッドでゴロゴロしたり、お昼寝をしたり忙しくしている。


夕方に、そらが帰ってくる時が好き。


そらが抱きかかえて膝にのせてくれて頭を撫でてくれるのがやっぱり……一番好き。


その後、お風呂も一緒に入ってくれて頭も体も洗ってくれる。


着替えも手伝ってくれて優しくて好き。


夕飯を食べたらお腹がいっぱいで眠くなって寝ちゃうと朝に、ほっぺを触られて目を覚ますと笑顔の空の顔が好き。だいすき!


そんなフィオの1日。



そして……しばらくしてウサギ、リスを捕まえドラゴンの所へやってきたフィオ。


いつも通り「あげる」と言い口の中に入れてくれるが、いつもと雰囲気が違うのに直ぐに気付いた。


フィオ「そらから、もらったー」


と、帯剣していた剣を抜き見せてくれるが、物凄いヤバイオーラを放つ剣だった。


材質はミスリル製でビー玉くらいのドラゴンの魔石が付けられていた。


なんて物を渡されてしまうのだ我が主は……


我には傷は付けられるとは思わないが危険すぎではないか?


フィオ「これで、あそぼ」


やはりそうなるのか……


フィオ「とうばつ、ごっこね」


ドラキン「…………」


フィオ「わたし、そらね。ドラゴンさんはドラゴンね」


そのままだな……


フィオ「わたしが、とうばつするー」


フィオが剣を振りかざしドラキンが爪で相手をする。


なかなか筋が良さそうな動き、スピードをしている娘だな。


フィオ「ドラゴンさん、やられたーって、いわないと、おわらないんだよー」


ドラキン「…………」


我に恥をかかせる気なのか?他の者に聞かれては我の威厳が無くなるではないか!


ドラキン「や、や、やられた……」


これも主の客人のもてなしの一環なので仕方ない。


フィオ「うん。とうばつ、かんりょう」


ドラキン「さすが我が主の客人である獣人の娘だな……」


フィオ「ませき、ちょうだい」


ドラキン「それでは我が死んでしまうでわないか……」


何を考えているのだ……恐ろしい娘だな。


フィオ「だめー?」


上目遣いで目をうるうるとさせて見つめてくる。


ドラキン「そんな顔をしてもあげられぬぞ……」


フィオ「……」


獣人の娘が頬を膨らませて怒った表情をしていたが、しばらくすると疲れたのか我の側で横になると寝てしまった。


30分ほどで目を覚ますと何事もなかったように帰って行った。


それが数日間続き「討伐ごっこ」フィオも少し剣の腕が上達をしだしたがドラキンしか知らないのであった。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る