第12話 ティナのパーティへの参加とノアが屋敷へ帰る。
#2024/06/27 誤字脱字の訂正、文章の編集を行いました。
ティナと夜の散歩から帰ると皆、寝ていた。
大きいベッドに皆が一緒に寝ていてティナが驚いた表情をしていた。
ティナ「そらさんも、ここで寝るの?」
「う、うん。部屋は使わせてくれないからね」
ティナ「そ、そうなんだ……」
ティナが驚いた表情のままテーブルに向かい合って座り、また立ち上がった。
ティナ「あ、ちょっとパジャマに着替えてくるね」
パジャマが気にいったのか気遣っているのかな?
ティナが部屋に入るとドアを閉めずに着替え始めた。あの……部屋のドア開いてますけど?サービスですか?ティナさん
着替え終わり、可愛いパジャマ姿で戻ってきたティナが向かいの席に座った。魔女っ娘も良いけど、パジャマ姿も可愛くて好きだなぁ……
「魔族とドラゴンって敵対しあってるの?」
ティナ「うーん。分からないなぁ。私は知らないかな。大昔に敵対し合ってたのかもですね」
受付嬢に聞くの忘れてた素材の話を聞いてみよ。
「ドラゴンの素材って売れるのかな?」
ティナ「え?ドラゴンの素材って……死んでたドラゴンでも見つけたの?」
「あーそんなところかな」
ティナ「凄い幸運だったですね!!国宝級にもなるかもですよっ。一生遊んで暮らせるかもしれませんね……」
ティナが羨ましそうな顔をして俺を見つめてくる。
「へぇ〜凄いんだね」
ティナ「防具や武器、実用品や美術品にも使われていますし。でも希少で滅多に出回りませんからね」
「そうなの?ドラゴンは、その辺にいっぱい居るのに?」
ティナ「ドラゴンはですね……その辺に居ると言われますが、不死の存在なので討伐なんて出来ませんよ」
「そ、そうなんだ?倒せないものなの?」
え?不死って……俺、倒しちゃったけど?これって不味いんじゃ?言わないでおこっと……
ティナ「ドラゴンを倒せる人間や魔族が居るなんて聞いた事無いよ。生きてるドラゴンの鱗に魔力が流れていて剣や槍は効かないですし魔法も弾いちゃいますよ。魔獣も魔物も恐れてドラゴンには近寄らない程ですよ」
あ……それ知ってる。狩りの時にドラゴンと一緒に行くと獲物が逃げちゃうんだよね……邪魔なんだよな〜
「そうなんだ……」
ティナ「昔、他の国の国軍が村を襲うドラゴンを討伐しに行って国が滅んだって言う話も聞きますし。だからさっきビックリしたのですよ。あのドラゴンって何者なのです?」
「あぁ〜えっと、確か……竜の谷の最古のドラゴンの王って言ってたよ?」
ティナ「!!はい!?えぇ?!ドラゴン種の中でも最強種じゃないですか!!しかも竜の谷ってヤバイって聞きますよ。そこの王って……不味いですよ!そのドラゴンを、あの様な扱いをしたら不味いですよ!謝罪をしてきてください!この王国が滅ぼされてしまいますよ!」
「大丈夫だよ、ちゃんとしつけてるし。主従関係の契約みたいのもしましたよ。サモンって言うので召喚も出来る様にしてあって、気軽に呼べて便利だよ?この前なんて背中に乗って一緒に狩りに行ったし」
ティナが呆れた表情をして大きな溜息をついて諦めた表情をして突然、驚き出した。
ティナ「はぁ……そ、そうなんですね……。って、え?!サモンの契約ですか!?何を考えているのですか、あなたは!普通、絶対出来ないですよ!魔力量の次元が違いますから!!魔力の多い魔属でも絶対に不可能です、無理です!聞いた事が無いですよ。死んでいたかもしれませんよ!全く……あたという人は……無事で良かったです」
「そんな凄いヤツだったんだ。うちのペットは……」
ティナ「だからペット扱いしないで下さいね!ドラゴンは恐いのですよ!」
「あ、はい。気を付けます」
ティナさんの方が恐いと思います。
「そろそろ寝ますか」
ティナ「そうですね。そろそろ寝ましょうか。私は部屋の方が良いですよね?」
「ティナが良ければ、どこでも良いと思うよ。一緒に寝る?ベッドにまだスペース空いてるし」
空いてるスペースに横になると、ティナが頬を赤くして緊張気味に近付いて来て隣に横になった。
ティナ「良いのですかね?明日、皆に怒られませんかね?」
「皆、一緒に寝てるんだから大丈夫でしょ」
不安なのかティナが手を握ってきた。
今日も、いろいろとあって疲れていたのか、そのまま寝てしまった。
翌朝……
朝起きると息苦しい……目の前にある物を退けようとすると柔らかい……ぷにゅっ♡ぷにゅっと気持ちの良い柔らかさだ……
瞬時に理解できたが。しばらく目を閉じたまま、この状態でいようっと。
しばらく満喫したので、そろそろ止めとかないと……悲鳴でもあげられたら困るし。
起きたらティナを抱きしめて胸を触っていたのをエルと、ブロッサムにジト目で見られた。
スミマセン。
ステフが朝食の用意しているので食材の保管庫の在庫を確認してイノシシの魔獣の肉を解体して補充しておいた。
野菜、果物は大量に買ったからしばらくは問題ないかな。
塩、砂糖も大量に作っておいたし当分は大丈夫そうだな。
今日は何する?うーん…皆のスキルアップ?ティナも来てくれたし。
ティナ先生の時間があれば頼もうかな。
あ、それとティナのパーティ登録をしなきゃな。なので今日もティナとギルドへ行くかな。
隣で、まだ寝ているティナに恒例のほっぺをぷにぷにっと触って起こした。
ティナ「きゃっ!な、何ですかっ!?」
「おはよー!」
いきなり飛び起き臨戦態勢のティナさん。恐いですよ……今にも魔法を放ちそうだし。
突然、ティナが大声を出したので、寝ていたチビッ子も起きてきた。
「良く寝れた?ティナ」
ティナ「……うん。久し振りに良く寝れた……その起こし方は止めてください」
「えぇ……ダメ?皆を起こす時はぷにぷにって触って起こしてるよ」
ティナ「……そうなのですか。す、好きにしてください……」
「うん。好きにするね。じゃあ朝食を食べたらギルドに行こうか?正式にパーティーの登録もあるし。良いかな?」
ティナ「はい。有り難うございます!……初めてのパーティー登録です。いつもはヘルプの仮登録だったから緊張しますね」
朝食をタベ終えて、さっそくギルドへ行く為に外に出て、その前に転移の説明をティナにした。
この前の洞窟は怪しと思っていたらしい。地図で見ると、あの洞窟は存在しないらしい。そりゃそうだろう……俺が作ったんだから。
説明も終わりギルドへ転移しギルドへ向かった。
受付嬢にティナのパーティーへの正式参加を伝えるとゴブリンの殲滅の報酬の件で応接室にまた呼ばれた。最近……ギルドに来る度に応接室に入ってる気がするんだけど?
今回はティナも一緒に応接室に入った。
ギマス「おはよう!朝から仲が良いな」
「正式にパーティーに参加してもらえる事になったんですよ」
ギマス「ティナがパーティーに参加か珍しいな!それは良かった。心配はしていたんだぞ!毎回ヘルプで入っていたしな。これで安心だな!」
ティナ「……はい」
ティナが赤くなっていた。
ギマス「報酬の件だが支払いが大金貨と金貨になる。問題ないか?」
「はい。大丈夫ですよ」
ティナ「え?!そんな大金貨?え?大金ですね……」
ギマス「まぁ当然の報酬だ。討伐数の桁が違うからな。後日に領主様と国王様からも報酬が出るからな!両方からの依頼が来ていた案件だったからな」
お金には困ってないんだけど……貰えるものは貰っておこう!正当な報酬だし。
最近お金が減らない!文字通りお金を使ってもマックスの表示から変わらないのでマックス以上の記録もされているっぽいね。
お金は程んど使うことが無いし、服とかも魔法で出したりしてるし……食事もイノシシの肉を食べてるし買うのは野菜くらいか。
この後は、ティナの服を買ってあげようかな。
大金貨、金貨の入った革袋を受け取り、挨拶してギルドを出た。
「この後、服を見に行こうか?」
ティナ「良いけど、そらさんの服?」
「うん」
女性の服を売ってる店に入ると戸惑っていた。
「ティナ、好きな服買って良いよ。パジャマとかも下着に普段着とかさ」
ティナ「要らないですよ?荷物が増えますし」
ティナが遠慮して買う気がないので店員さんに頼んだ。
「この娘に合いそうな服選んでくれるかな、パジャマと下着と普段着をお願いします」
服のプロの店員に任せた。
選んで貰った服を全部購入したが、気のせいかドレスも入っていたような……別に良いけど着る機会あるのかな?
ティナ「悪いですね。自分で買うべきなのですが……有り難うございます」
他に購入する物もなく帰宅すると、落ち着かない様子のティナが気不味そうに話しかけてきた。
ティナ「あの…買ってくれた服を……」
やっぱりティナも女性で気になるようで気になるみたい。
「うん。部屋に運んでおくよ」
ティナ「有り難う御座います。助かります」
嬉しかったのか早く着てみたいのかな?
ティナの部屋に服をベッドに置き洋服を収納できるクローゼットを設置した。
「ティナ服をベッドに置いておいたよ。新しくクローゼットも設置したから使ってね」
ティナ「えっ?ありがとうございます。大切にしますね!」
ティナが嬉しそうに部屋に入っていき、しばらくするとティナが照れた表情で買った服に着替えて部屋から出てきた。
ティナ「これ似合いますかね?」
と、買ってきた服を見せに来てくれた。
おぉ。ドレス姿は随分とイメージが変わるね。やっぱりドレスも買ってたんだ。
色は目の色と同系のエメラルドグリーンのドレスだった。
可愛くて美しい感じになった。
何度か服を見せに来てたが面倒になったのか、俺の手を引き部屋に連れてかれベッドに座らせられると、ティナが部屋の隅っこで着替えだした。
ティナ「こっちを見ないでくださいね」
「あ、はい……」
しばらくファッションショーに付き合った。
パジャマもやるのかな?
ノックが聞こえ、ティナがドアを開けるとフィオが走って俺の膝の上に座ってきた。
フィオ「わたしも、そらと、いっしょにいる」
「うん。良いよ」
フィオの頭を撫でるとニコニコになって甘えてくるのが可愛い。
それを見ていたティナは残念そうな顔になった。
ファッションショーはドレスが終わり部屋着、パジャマと続くと、ファッションやオシャレに興味のないフィオは退屈だったので寝ていた。
ティナ「私に、こんなに服があるなんて初めてですよ!移動が大変になるしお金もなかったので嬉しいです……本当に、ありがとうございます」
ステフが昼食の用意が出来たと呼びに来てくれた。
昼食を食べ終える頃に、魔法の練習をティナに見て貰うことにした。
「これから魔法の練習をティナ先生に見てもらいます」
ティナ「え?あ、はい。分かりました。私で良ければ教えますね」
「練習メンバーはエル、ブロッサム、アリアね。外に的を用意しておくよ。ノアはボクとお出掛けね」
ノア「どこに行くの?」
「ノアの領内を正しに行こうかと思ってね」
ノア「町には行きたくないの。恐いの」
昼食を食べ終え、魔法の練習をしにティナ、エル、ブロッサム、アリアは外に出ていった。
「まぁ。今日は偵察して状況の把握だけだよ」
ノア「分かったの。そらが一緒なら安心なの」
ノア領主邸に潜入作戦開始だ。
領主邸の庭の片隅に転移し不可視化の魔法を掛け、ノアに案内をされドアを開けずに転移で室内に入った。
ノア(弟が心配なの)
(弟を見にい行こうか)
ノア(はい。なの)
ノアに案内をされ、弟が居る部屋の前にやってきた。
探索魔法で室内を調べると、部屋に居る人は弟1人の様だった。
転移で部屋に入るとノアは弟と話をしたそうだったが、5歳くらいの子供だったので途中で見つかっても誤魔化したり演技が出来ないだろうと判断し、話すのは今回は諦めてもらった。
ノアの弟はベッドに座り何もしていなく、ただ座っているだけだった。これじゃあ軟禁状態だな……
でも無事で居る事が分かったので、ノアは安心したようだ。
領主の執務室に行くと部屋の前に領主兵が2人警護についていた。
部屋の中に転移で入り観察をしていると。
性格の悪そうな男が椅子に座り側仕えの2人の女性とイチャついていてノアがムッとした表情で睨んでいた。
その前に男が5人が跪いていた。
家臣「まだ小娘は見つからないのか!!」
男「消息、足取りが不明です。安否も確認できておりません」
家臣「何も知らん小娘の1人も探せんのか!なにを遊んでいるんだ!!使えん奴等だな!」
男「領内をから出れる訳がないので領内には居ると思われます。近隣の町や村には幼い少女では辿り着くのは困難で不可能です」
家臣「それは分かっておる!!生きたまま連れて来いよ!ワシの息子と結婚させこの領地を手に入れるのだからな!それまで弟には思いのままに動く人形になっていてもらう」
男「全力で探して参ります」
ノア(……)
家臣「酒を持ってこい!前祝いだ!」
側仕え「持って参ります」
(こいつダメだな)
ノア(ダメなの。とてもダメなの)
(ノアの家臣は、まだ居るのかな?)
ノア(多分、牢屋だと思うの)
(そこに行ってみよう)
ノアに案内してもらい地下にある牢屋にが並ぶ部屋に入ると、ノアの家臣が20人くらい牢屋に入れられていた。
(信用出来る人たちなの?)
ノア(はい。なの。私をかばってくれて捕まってるの)
(じゃあ、今日終わらせようか?見てられないし、時間を掛けても結果は同じだし……)
ノア(お願いなの)
(ノアは、ここに居てね)
ノア(はい。なの)
弟の家臣と、お付きの男5人を竜の谷へ転移させた。
(ドラキン、男5人送っておいたから遊んで良いよ。遊んだ後は、ちゃんと片付けておいてね!)
ドラキン(我の配下に伝えておきます。我は主人様の領土を守護しておりますので)
(ドラキンありがとう。助かるよ)
まー結界あるから大丈夫なんだけど……ドラキンが喜んで守ってくれてるし、何かあれば待機をしてくれてるので直ぐに指示を出来るし。
番犬か!いや番ドラか…!
(ノア、悪いヤツ他にいるの?)
ノア(うん。なの)
(その部屋の前に移動出来るかな?)
ノア(分かったの。移動するの)
ノアの隣へ転移をして合流すると、悪者がいる部屋の中に転移した。
(ノア、この中に居る全員?)
ノア(全員なの。悪い人なの)
大きな会議室に20人くらいで会議をしていて、話の内容は弟の家臣と同じような内容で、誰が昇格し妥当な報奨を決めているみたい。
うん。こいつらも必要ないね。
竜の谷行き決定!
全員転移させた。
(ドラキン、追加で20人送っておいた)
ドラキン(畏まりました。楽しんでるようで、おもちゃが足りずに争っている様なので問題ないです)
20人の幹部達は転移された事で座っていた椅子が無くなり皆、一斉に後ろへ倒れ慌てていると部屋で会議をしていたハズなのに周りを見渡すと……森の中の開けた場所に居て、ドラゴン達が集まってきていた。
普段なら1体を見る事さえないドラゴンが既にボロボロになっていた知っている顔の者が必死に逃げようとしていたが逃げ出すと追いかけたりシッポで弾き飛ばしたりと明らかに遊ばれていた。
皆、呆然とするが我に返り悲鳴をあげながら散り散りに逃げるが既に囲まれていた。
動くおもちゃが目の前に現れ喜ぶドラゴン達だった。
先ほど現れた、おもちゃはもう無くなって残念がっていただけに……
おもちゃで遊べなかったドラゴンも居て新しいおもちゃの取り合いが始まった。
(ノア、他にも、まだ居るの?)
ノア(もう居ないの)
転移して不可視化を解除して牢屋に居る人たちを出した。
(ノア、何かあったら連絡してね。ボクは家に戻ってるよ)
ノア(ありがとうなの)
俺が居ても領地経営なんて分からないしね。
転移で帰宅した。
ひとまず解決が出来たみたいで良かった。
でも寂しくなるなぁ……
「ただいまー」
エル「ノアは?」
「家の厄介事がひとまず解決したから自宅にいるよ」
ブロッサム「良かったですわね」
ティナ「家の厄介事は嫌ですからね。解決が出来てよかったですね」
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