第11話 家庭教師を雇う。

#2024/06/26 誤字脱字の訂正、文章の編集を行いました。


ギルドから帰ってくると、皆に養成校に受かった事を伝えた。


皆は喜んでくれたが、寂しそうな表情をしていた。


養成校に受かったが同時に卒業もしているのは、まだ秘密だ。


受かっていれば、通うのか寮で暮らすのかという問題が出てくるから寂しそうなのだと思う。


エル「で、どうするの?こっから通うんだよね?ね!?」


アリア「寮で暮らすのは無しなのです!」


フィオ「寂しいからイヤー。わたしも、いく」


ブロッサム「私達これからどうすれば良いのです?」


「あぁ。それは大丈夫だよ」


ブロッサム「何も大丈夫だとは思えないのですけれど?」


「もう卒業したから!」


女の子達「はい?!」


「だからもう卒業したの養成校を!」


ブロッサム「まだ入学式もやっていないのに卒業ですの?」


エル「…もしかして、落ちたとか?」


ブロッサム「あ、落ちたのが恥ずかしかったから卒業と言っているのですの?」


ノア「そういう事は言っちゃダメなの。内緒にしておくの!」


エル「あ…そうだよね。秘密だね……」


アリア「うん。秘密は守るのです」


ブロッサム「そうですわね……分かりましたわ」


なんか不合格して、ごまかしている前提になっているんですけど?


「卒業証明書とS級認定証あるから!そんな可哀想な人を見る目で見ないでよ!」


エル「ホントにホント?卒業したの?やったぁ!」


ステフ「じゃ今日はお祝いですね」


フィオが嬉しそうに駆け寄って来て膝の上に乗ってきて抱きついてきた。


フィオ「うれしい。いっしょに、いるー」


ステフ「夕飯は豪華にしたいと思います。頑張りまね」


アリア「ご馳走なのです」



昼食は普通に食べ終わり。


ティナの事が気になったのでギルドへ1人で行くと、受付嬢が近付いて来てティナがギルマスと話をしていると教えてくれて、応接室でティナと依頼の件で話をしていると言うので一緒に話し合いに参加して良いか聞いてくると言ってくれた。


受付嬢「参加して良いそうです」


応接室に案内され部屋に入ると。


ギマス「お。来たな!依頼を受けてくれるそうだぞ」


ティナ「宜しくお願いします」


「あ、こちらこそ宜しくね」


ティナ「いつから始めますか?」


「良かったら今日からでも!今日は夕飯は豪華なんだよね〜」


ティナ「え?何でです?参加しても良いのですか?」


「うん。大丈夫だよ。用意して一緒に行こうか?」


ギマス「良かったな!お互い」


「ギマス有り難うね」


ティナ「有り難うございました」


ギマスへ挨拶してギルドの外に出ると、ティナに付いて行くとティナの宿泊先の宿屋へ来た。


ティナ「用意してくるので少し待っていてください」


「はーい」


10分くらいで大きいトランクケースを引いて出てきた。


「用意、早かったね」


ティナ「移動が多いのと荷物が少ないので」


2人で町の外に向かうと心配そうな表情をした。


ティナ「遠いのですか?」


「近いよ」


前回に何回か利用した洞窟に入ると怪しまれた。


ティナ「何ですここ。大丈夫なんですか?」


「大丈夫だよ。すぐに着くよ」


ティナ「ホントですか?」


ジト目で見てくるティナ。でも可愛い……


洞窟を抜けると、家の近くに出た。


ティナ「こんな所にでるのですね。知らなかったです」


家に着くと皆が出迎えてくれた。


ティナ「しばらくお世話になります。えっと……そらさんの魔法の講師を頼まれた、ティナです」


ブロッサム「また、可愛い女の子を連れて来たの?」


久しぶりのブロッサムのジト目で見られた。


アリア「可愛いお姉ちゃんなのです」


フィオ「かわいい」


エル「エルだよ。宜しくね」


ステフは忙しそうに料理をしていた。


「部屋はボクの部屋を使って良いよ。使ってないから……」


ティナ「え?悪いですよ」


「部屋を使わせてもらえないんだよね……」


ティナは空気を読むのが上手く、気を利かせこれ以上は聞いたらいけない気がして聞かないでおいた。


ティナ「では、有り難く使わせてもらいますね」


ティナが荷物を持ち部屋に入って、なかなか出てこないのでアリアがノックして呼びに行った


アリア「大丈夫なのです?こっちで皆とお話しするのです」


ティナ「疲れたので休んでいました」


「夕飯まで時間があるからお風呂に入っちゃおうか?」


アリア「はい。なのです」


ノア「はい。なの」


フィオ「そらと一緒に、はいるの」


エル「うん。入るー。ティナさんも入ろ」


ティナ「え?お風呂が、あるんですか!?」


ブロッサム「私も行きますわ」


皆でお風呂に移動してきた。


俺が湯船にお湯を満たして脱衣場に戻ると……


ティナも服を脱いでいた。


おぉ立派な胸に腰のくびれもあってエロい。


ティナが視線に気付き慌てて服を着た。


ティナ「な、な何で、そらさんが居るのですか!?」


「皆でお風呂に入るからだけど」


ティナ「え?私は後でにします!!」


アリア「ティナさんも一緒に入るのです!」


フィオ「いっしょがいいの」


エル「何で後で入るの?一緒がいいよ」


いやいや、あり得ない状況だでしょ。ティナが可哀想になってきた。


「じゃあボクが後で入るよ」


ブロッサム「何でですの?」


アリア「じゃあ、私も後でにするのです」


フィオ「わたしも、あとでにするー」


エル「皆で後でって……時間がズレるだけじゃないの?」


ティナ「分かりました。そらさんは、あまりこっちを見ないでくださいね」


一緒に入ってくれるの!?天国じゃん。でも目のやり場に困るよな。


エルとブロッサムが大きい方だと最近思ってたけど……ティナさん最高です。と思いながら見とれていたらしく。


ティナ「そらさん!!」


「すみません。スタイルが良かったんで見とれていました」


ティナ「見ないでください!!はずかしいので!」


アリア「スタイルが良いって何なのです?」


エル「胸が大きくて腰にクビレがある事って男子が昔、言ってたよ。ティナさんみたいな感じ?」


アリア「わたしも大きくなったらなるのです」


エル「そらぁ、わたしはどうかなぁ?」


変なポーズをとって見ろとアピールしてくる。


色々と見えてますよ!!エルさん


ティナ「エルさん!!はしたないですよ」


エル「はーい。ごめんなさいー」


フィオ「わたしも、がんばる」


ノア「うん。がんばろうなの」


歳の割には大きい方だと思いますよ、ノアさん


お風呂から出たティナが同じ物を着ようとしてた。


「こっちを着てみて」


ドロワーズの下着ではない綿の下着のセットとパジャマを出して渡した。


ティナが周りを見て可愛いと思ったのか素直に受け取って着てくれた。


おぉー!!ドロワーズよりエロくなった。うんうん。


最近、面倒なのでドライヤーをイメージして乾かしているけど、フィオはドライヤーが怖いらしく手で拭いてあげる。


先に体を拭いて下着を着せて膝の上に座らせ髪の毛を拭いてあげる。それからパジャマを着る手伝いをする。うん。可愛い……


皆で夕食の手伝いをし終わり、料理をテーブルに運んで今日はデザートもあるみたいで皆が大喜びした。


たくさん騒いで、お腹いっぱい食べて満足した。


食事が終わったので、ステフはお風呂へ行きフィオ、ノア、アリアはベッドで眠そうにしていた。


エル、ブロッサムはお皿を洗っていて偉い。


俺とティナ2人で夜のお散歩をして森の方へ行くとドラキンが現れた。


ドラキン「なぜ魔属が、ここにいる!!」


ティナ「ド、ドドラゴン!?」


ティナが臨戦態勢に入って構えた。


ドラキン「魔族が我が領土に入って無事で済むと思うな!!死をもって償え!」


ティナへ尻尾を振ると、それを俺がが片手で止めた。


ティナ「!!そらくん!?」


「ボクのお客さんなんだけど?何を怒っているのか分からないけど、ティナがドラキンに何かしたの?何もしていないのに攻撃って何なの?怒るよ」


ドラキンが、先ほどとは違い怯えていた。っていうか……俺と出会った時と同じじゃん。


「さっきドラキンが言ってた通り、ティナに手を出したら死をもって償ってもらうからね」


ドラキン「……我が主人よスミマセン。突然、敵であった魔族が現れ我を忘れ攻撃をしてしまいました」


「ティナ、許してくれるかな?」


ティナ「私は大丈夫ですが、ドラゴンの主人なのですか?何でも有りなんですね」


ドラゴン「ティナ殿、お許し感謝する」


「ドラキンはボクのペットだよ」


ティナ「ドラゴンをペット扱いする人いないと思いますよ」


「それよりティナって魔族だったんだね。どうりで他の人とは魔法の威力が違ったわけだ」


ティナ「普通は気づかれないんだけどね。大抵は……私が少し魔法を使い過ぎちゃって、おかしいぞって疑われちゃったりして居づらくなって旅に出るって感じかな」


「そうなんだ?大変だったんだね」


ん?魔族だと差別を受けるの?嫌われてる?ドラゴンとも敵対してるの?


「ドラキン、も良いよ下がって」


ドラキン「失礼します」


森の方に帰って行った。


ティナ「ドラゴンをそんな扱いで良いの!?」


「ペットだから良いんじゃない?」


ティナ「今後の事なんだけどね」


「うん?」


ティナ「実はハンター育成校に行くの辞退しようと思ってるんだ」


「なんで?もったいなくない?」


ティナ「そらくん居ないし。思い付きで受けただけだから」


「そうなんだ?」


ティナ「生活費も稼がないとね」


「生活費は、ここに住めば良いんじゃない?食費も要らないし。うちのパーティに入りなよ」


ティナ「え?良いの?私、魔族だよ?」


「うん。問題ないよ」


ティナ「一緒に住んで。パーティに入れてくれるの?」


「うん。うちのパーティは戦力になる人が殆ど居ないからさ」


ティナ「この前のゴブリンの殲滅したのパーティでしょ?凄い強いパーティだって聞いてるよ」


「あぁ。全部ボクだよ」


ティナ「まぁ……今日、パーティを見て何となく分かってたけど……」


「じゃあ、家に帰ろうか」


ティナ「うん」


家に帰ろうかと言う言葉に涙ぐむティナに帰り道に腕を組まれた。


柔らかい大きな胸が当たってますよ。ティナさん


何だか性格も口調も変わった気がするのですが?


ずっと宿屋で一人暮らしだったからかな?


家族が出来たと思ってくれたのかな?


幸せと思ってくれているなら良いんだけれど。


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