第9話 緊急依頼でゴブリンの殲滅。

#2024/06/26 誤字脱字の訂正、文章の編集と文章の追加を少し行いました。


夕食を食べている時に明日の予定を聞いてみた。


「明日は何したい?」


エル「やっぱり冒険かな。面白かったし」


ブロッサム「冒険なら私もご一緒しますわ」


アリア「うん。冒険なのです!」


フィオ「そらと、一緒がいい」


ノア「私はやっぱりお留守番なの」


ステフ「私は家事がありますから」


「じゃあ明日もギルドに行こうか」


夕飯が終わると、ステフとノアがお風呂に入りに行った。あれ?ステフとノアって仲良くなったんだ?


その間にブロッサム達で食器を洗っているので、俺は給水タンクに水を補給をしておく。


前回の給水の時ってステフがお風呂入ってたな……声を掛けてみよっと……


「ステフ!お風呂ぬるくなってない?」


ノア「大丈夫なの」


ステフ「大丈夫です……」


今回は驚いてもナシで、普通の反応…つまんない。


部屋に戻るとフィオとアリアがベッドで寝ていた。えぇー。もう寝てるの !?


つまんない。


エル「わたしも疲れたから寝るよ〜」


ブロッサム「私も寝ますわ」


エル「そらくんっ。わたしの隣で寝て〜。」


「あとでね」


そうだ。久し振りに夜の1人で冒険に行ってみようかな……と、思っていたらステフ達がお風呂から出てきた。


「ちょっと出掛けてくるね」


ステフ「どこにでしょうか?」


「ちょっと夜の冒険にね」


ノア「町じゃなかったら私も一緒に行きたいの」


「暗いの大丈夫なの?」


ノア「大丈夫なの。そらが一緒なの」


「分かったよ。じゃあ、これに着替えて」


パジャマ姿のノアに冒険用の服を渡した。冒険様と言ってもヒラヒラを抑えて動きやすい素材の女の子用の服で革の防具が少し付いている。


その場で着替えだした。俺の作った部屋の意味は?とか思いつつ着替えを手伝った。


「行ってくるよ」


ステフ「お気を付けて…」


なんかガッカリしているステフ。


「先に寝てて」


と言いほっぺをぷにぷにっと触るとニコニコの笑顔になった。


ステフ「はい」


と言いベッドに横になったので、ノアと2人で外に出て森の方に歩いて行くとノアは怖いのか腕にしがみついて歩く。腕にぷにゅっとした感触が……胸が当たっていますよ。ノアさん


森に向かって叫んだ。


「ドラキンいるのかー?」


ドラキン「居ります」


デカいドラキンが空から現れた。


ノア「キャー!!ドラゴンなの!!」


「大丈夫だよ。ノア友達だから」


ドラゴン「友達などとめっそうも御座いません」


「この辺にイノシシの猛獣とか魔獣の群れとかいる場所ない?」


ドラキン「ご案内いたします。背中にお乗りくださいませ」


ノアを抱えドラゴンの背中に乗ると空を飛び出す


ノア「そらって、とんでもないお友だちがいるの」


「あんまり友達はいないけどね」


10分くらい飛んだ丘のある森の中の場所に案内された 。


ドラキン「こちらにイノシシの魔獣の群れが居ります」


ドラゴン背中からノアを抱えて降りた。


「ドラキンも一緒に冒険して遊んでいく?」


ドラキン「ご一緒出来るならば是非に」


隣にノアが腕にしがみつき歩き、後ろにドラゴンを引き連れた変なパーティが結成された。


ドラゴンを前衛にすると前方がまったく見えないのと射撃をするとドラキンに当たってしまう。う〜ん……とても邪魔である。誘ったのは俺だけど……


足音もうるさいし、ドラゴンの威圧のオーラ垂れ流しで近くの猛獣、魔獣や魔物達が逃げていくのが分かる。ハッキリ言って邪魔だ。


何度も言うが邪魔だ……目的地に向かうだけなら魔獣や魔物避けになって便利かもしれないけど……狩りには不向きだね。ドラゴンの狩りはどうやってるんだろ?


「ドラキン、オーラ抑えるか消すか出来ないの?」


ドラキン「失礼しました。消せます」


よし!


探索魔法を使った……


「この先にオークの群れが居る静かにね!」


ドラキンの足に音の遮断結界を張った。


魔法通信


ドラキン(主人様、この群れの数ですと私もお手伝いをした方がよいかと……)


(大丈夫見てて)


イメージ、イノシシの魔獣の魔石を革の袋に転移させた。


300頭以上のイノシシの群れが一斉に息絶えると夜で静かだったが気配も消え辺りが更に静まり返った。


イメージ、イノシシの魔獣の死体を収納をし300頭以上イノシシの魔獣の死体が消えた。


ドラキン「!!」


ノア「えぇー!魔獣が消えたの」


イノシシの魔獣は普通のイノシシに比べると2倍の大きさになるが、遠くから更に大きなイノシシのボスが突っ込んでくる。


イメージ、魔石を革の袋に転移、死体を収納。


オークキングが倒れそうになった時に消えた。


また、別の種の群れが来た気配を感じた。


ドラキン「次はオーガの群れのようです」


なんだ……食べれないやつか。どうでも良いや……


「ドラキン宜しくね」


ドラキン「かしこまりました」


ドラキンが飛び上がると、上空から100メートル前方にドラゴンブレスを吐くと閃光を放ち辺りが昼間のように明るくなり……地上が僅かに揺れ轟音が鳴り響くと爆風が襲い掛かってきたのでバリアを張りノアを守った。


オーガの群れがほぼ壊滅した一部が近くに居たらしく、こちらに向かってきた。


「ノア、練習した銃で攻撃してみて」


ノア「はい。なの」


見事にオーガの胸に命中!ちゃんと練習をしてたので結構な命中率になっていて5発中4発命中で4体倒せた。ナイスだねノアさん。


「ノア、スゴイね。かっこいい」


ノア「えへへ……なの♪」


ドラゴンのブレスに反応したドラゴンが1体やって来ると敵と認識されたのか、こちらにドラゴンブレスを吐いてきた。ドラキンの気配もわからないヤツなのか?


バリアを張りドラゴンブレスを防ぎ、素材になるであろう、魔石、竜の鱗、牙、骨を転移で収納した。


射撃の弾丸は野球ボールくらいの大きさにして炸裂+燃焼+追尾効果を付けたのを連射を2秒でわずかな肉片が飛び散り燃えていた。


それを見たドラキンが慌てて俺の元へ戻ってきた。


ドラキン「同胞がご無礼を申し訳ございません!!縄張りを荒らされたと勘違いをしたものだと思います。この辺一帯は我の領土なのですが」


「こっちこそゴメン同族を倒しちゃったて悪かったね」


ドラキン「向こうから仕掛けて来たのですから仕方ありません」


ノア「恐かったの。死んだと思ったの。」


「じゃあ、帰りますか」


あ……そうだ。ドラキンの気配を消させたの俺じゃん?そりゃ……ドラキンと認識が出来るわけ無いよな……気配を抑えたのでは無くて消させたからなぁ……非は俺にあるじゃん。反省……


ドラキンと一緒に転移をし、来た森に移動してきて帰宅した。


仲間を殺した罪悪感で……ドラキンにネックレスのプレゼントをした。魔石で作った物で魔力増幅、素早さ上昇の付与付きで、装備者の体系に合わせて大きさが変わる。


「仲間を殺したお詫びには、ならないと思うけど……受け取ってくれ。悪かったね……気配を消させたらドラキンと分からないよな」


ドラキン「いえ。我々も狩りの時には気配を消しますし……それで攻撃を受けていたら大変ですし。お気になさらずに。有り難く頂きます」



ドラキンと別れ帰宅をすると時間にして2時間で、まだ22時前だった。


多少、運動をしたのでお風呂に入る事にした。


「ボクはお風呂に入ってくるよ」


ノア「私も、また入るの」


2人で風呂場に向かった。


脱衣場に入ると、そう言えば初めて2人でお風呂に入るな……とか、1人で意識をして緊張をした。


「ノア冒険は、どうだった?」


ノア「恐かったけど、そらと一緒で楽しかったの。また一緒に冒険をしてみたいの!」


嬉しそうな顔をして抱きしめられた。


「また一緒に冒険しようね」


ノア「はい。なの」


今回は2人とも2度目のお風呂なので汗を流して湯船で温まるだけにした。


楽しくて興奮が収まらないのか湯船の中で腕にしがみついてきた。


直に胸が当たっていますよ。ノアさん


温まったので湯船から出て脱衣所で体を拭いてあげる背中をね?


パジャマに着替えさせると雰囲気が変わりパジャマ姿が可愛いなーやっぱり貴族のお嬢様っぽいね。仕草も口調も上品だし。


ブロンド色で少しウエーブが掛かってセミロングで茶色い瞳で何を着ても可愛い。


仲良く手を繋いでベッドに行きノアとエルに挟まれて寝た。手を繋がないと腕にしがみついて危険だ。


さーて、寝よ……


って、しがみつかないでください。ノアさん


いろんな意味で寝れないのですが…


ノアが眠ったのでノアの抱き着きから脱出して寝返りをすると、エルさん……また、はだけていますよ。


見えそうで見えない技を使わないでください。


触っちゃいますよ!


気にせず寝よう……と。


フィオ「そら、おきてる……?」


「ん?どうしたの?」


フィオ「ねられなくなったぁ……」


そりゃー早い時間からよく寝てたからね。


う〜ん………


こういう時はトントンして寝かしつけるのか?


子守唄とか!違うか……物語を聞かせる!って、良い物語知らないし……


最悪、最終手段で催眠ガスで……って、なに考えてるんだ。


あ、昔ばなしとかで良いかも?何となく記憶にあるけど、覚えてない所は勝手にアレンジしても問題ないよな?楽しく幸せになれて、安心できる様な話をするか……


フィオを近くに呼んで腕枕をして昔ばなしをすると初めは、興味深そうに話の途中で質問をしてきたけど……段々と目を閉じてきて直ぐに可愛い寝顔になり小さい寝息を立てて寝てしまった。


そして身動きが出来なくなった。


フィオは可愛いなぁと癒され満足すると、別の考え事をしてしまう。


イノシシの魔石にオーガの魔石にドラゴンの魔石も回収してあるんだよな。


イノシシにオーガの魔石は小出しにして売れば良いとして……ドラゴンの魔石や素材はどうしよう?


それとなく受付嬢に聴いてみるか!


ドラゴンの討伐があるのか?依頼ボードで見たことが無い気がするけど。


魔石や素材は売れるのかな……売れるけど討伐は無さそうだよな。



翌朝……


翌朝になり少し重さを感じ目が覚めるとフィオが俺の上に抱きついた感じで寝ていた。途中で目覚めて俺の上に乗ってきたのかな?


起こさない様に、そっと横に寝かせて頭を撫でた。


イノシシの魔獣を解体して焼いて食べてみた……普通に美味しかったけど……少し脂がある感じで……串焼きにすると脂が垂れて炎上して肉が焦げるな。


これならフライパンに脂肪を入れてラードが作れるかもな……でもラードって何に使うんだ?料理は知らないから……分からないけど。


肉を焼いていたら匂いにつられ皆が起きてきた。


人数分イノシシの肉を焼いて朝食を食べた。朝から脂っこい肉を良く食べれるな……とか思いつつ自分も食べてるんだけど。


「今日もギルドに行って依頼を見て決めようか?」


女の子達「はーい」


いつものメンバーで行く事にした。


ギルドに着くと受付嬢が慌てた様子で駆け寄ってきた。


受付嬢「あ!そらさん!良い所に来て頂きました!あの……緊急依頼をお願いしたいのですが大丈夫でしょうか!」


「えっと……どんな依頼でしょう?ボク達に出来る事なら良いですけど」


受付嬢「ゴブリンキラーで有名なパーティですから大丈夫です」


「はい!?いつからゴブリンキラーで有名になってるんですか!60体程度を討伐しただけじゃないですか」


受付嬢「十分凄い事ですよ!今回は、そのゴブリンが大量に発生している地域がありまして、その巣穴も含めゴブリンの殲滅の緊急依頼です」


ゴブリンは繁殖力が強く、巣穴のボスが大量のメスを抱え次々と子供を産ませ、どんどん増えると子供の成長も早く、そのメスも子供を生み始め大量発生する事がある。


巣穴で育ったオスはメスを数体引き連れ近くに巣穴を作り、そこで同じ様に増え続け……今回の様に大量発生して食料を求め近くの村や町に押し寄せてくる。


「あ、はい。お受けしたいと思いますが他のパーティーの参加はあったりします?」


受付嬢「ちょうど皆さん出払っていまして、これから来るパーティに依頼をかけるところだったんですよ」


「ボク達だけで大丈夫なので依頼はかけないでください。間違えて殲滅に巻き込む可能性がありますから……」


受付嬢「はい……分かりました。危険と判断したら即退却して下さいね!!」


受付嬢が地図を広げて場所を指で示した。


受付嬢「ここがゴブリンが大量に現れている殲滅の目標地域です。村がポツポツと点在しているので高威力の広域魔法で攻撃は無しでお願いします」


「分かりました。では行ってきます」


受付嬢「気を付けてください」


転移で目標の森に来た瞬間にゴブリンに囲まれたが慌てず魔石を転移で回収し死体は放置をした。大量に居たゴブリンは魔石が無くなり、その場で気絶をしたように倒れた。


その場で巣穴を探索魔法で探すと、いくつかあった巣穴を把握し巣穴に潜んでいたゴブリンの魔石を転移で回収した。


さらに指示された地域に広域探索魔法を掛け位置を把握すると魔石を回収をするとゴブリンの殲滅が終了した。


「終わったんだけど、どうしよっか?」


女の子達「は?今来たところだよね?」


エル「まだ何もしてないよ。つまんなーい」


ブロッサム「折角きたので、何かしたいのですけれど……」


アリア「つまーんなーいのですー」


フィオ「ゴブリンきらい……」


「ゴブリンの巣穴の探索でもする?」


エル「それはイヤかな……」


アリア「うん。それはイヤなのです」


ブロッサム「……遠慮しますわ」


「お宝有るかもよ?」


エル「それも要らないかなぁ……」


巣穴に探索魔法を再度掛けて確認した。拐われた人は居ないね。それと……お宝は…あー、少しあるね。転移で回収っと……


「お宝が、あったから回収しといた」


エル「動きもしないのに回収ってスゴイけど。つまんなーい!」


アリア「そらと、お散歩するのです」


ブロッサム「それは良いですけれど。お散歩中にいたる所にゴブリンの死体がいっぱいありますけれど……臭くて、気味が悪いのですが……?既に臭いが……キツイです」


フィオ「ゴブリンきらい……イヤ」


「じゃあ、ゴブリンを埋葬しとくか……」


広域探索魔法で把握し、今の地点より10メートル下に転移させた。


見えていたゴブリンの死体が消えた。


エル「ゴブリンは、どこ?」


「埋葬したよ地面の下に」


アリア「これでお散歩出来るのです」


フィオ「やったぁー」


ブロッサム「便利な魔法ですね……」


しばらく皆で散歩をしているとエルが腕にしがみついてフィオが後ろで服を掴むので歩きにくいんですけど……


1時間森を散歩をして少し疲れた……でも森の中は気持ちが良いな〜ここは魔獣や魔物、猛獣が現れなくて平和で良い場所だな。小動物くらいが現れてフィオが喜んで追い回して遊んでいるし、それに釣られてアリアも走り回ってる。


更に、しばらく歩くと湖を発見すると……


エル「わぁー湖だぁー大きいね〜」


アリア「キレイなのですー入っても良いのです?」


一応、探索魔法で危険な生物がいないか確認をすると湖、この辺り一帯に反応は無かった。


「大丈夫だよ。深い所があるかもしれないし気をつけてよー」


エル「はぁいっ♪」


アリア「はい。なのです!」


フィオ「わたしもー」


ブロッサム以外は下着になり湖に飛び込んで遊び始めたので俺は湖の側に座ると、隣にブロッサムが座った。


水遊びをする美少女達を眺めて癒されると、エルさんとアリアさん下着が透けて色々と見えてますよ!!


フィオは透けても問題ない。うん。


「ブロッサムは水遊びしないの?」


ブロッサム「……下着が透けて見えてるわよ……」


良くお分かりで。まぁ……そこが良いんだけど。


「お風呂で見てるけど?」


ブロッサム「そらさんには良いのですけれど……他の人に見られるのは嫌なのです」


あーなるほど。え?俺は良いの?まぁ……家族みたいな感じだし?


アリアが恥ずかしそうに走って近づいて耳元で小さな声で呟いた。


アリア「おしっこがしたくなっちゃったのです!」


あー、体が冷えたのね……でも偉いな勝手に森に入って行かずに言ってくれて助かる。


「ブロッサム、トイレに行ってくるよ。皆を宜しくね」


アリアに手を引かれ皆に見えない所に行くと手を繋いだままおしっこをし始めた。


皆から隠れててもボクには見えてるんですけど。アリアさん?


アリア「ありがとなのです」


何事も無かったように戻って行った。


ここでも1時間くらい遊ぶと水遊びが終わり、ドライヤーをイメージして下着と髪の毛を乾かした。


焚き火を用意してイノシシの肉を焚き火で焼き、野菜スープとサラダを収納から出した。


「ここでお昼にしようっか」


みんなで昼食を取りステータス画面でゴブリンの魔石の数を調べて見るとゴブリンの魔石 3860個多くないか?2時間で討伐出来る数なのか?!


もう時間を潰しでやる事が無くなったぞ……フィオは食事が終わって眠そうだし。


さぁ、ギルドに行きますか……


既に寝ているフィオを抱えギルドへ向かった。


昼過ぎにギルドに着き受付嬢が駆け寄ってきた。俺が抱えているフィオを心配したみたいだ。


受付嬢「あ、あの……大丈夫でしょうか?」


「あ、うん。ゴブリンの討伐は終わったよ」


受付嬢「そうですか。あと何日くらい掛かりますかね?」


「あ、ごめん。殲滅が終わったよ」


受付嬢「……え?はい?」


討伐証明であるゴブリンの魔石を渡すが持てる量ではなかった。


「大量ですが大丈夫ですか?」


受付嬢「は!?こ、こんなに討伐されたんですか?」


受付カウンターに置ける量ではなかったので床に魔石の入った革袋を置くと、ギルド職員総出で魔石を運んでくれた。


受付嬢「ゴブリンの殲滅お疲れ様でした。今日中に魔石の鑑定と巣穴と周辺の殲滅確認は無理なので1週間後確認が取れましたら報酬のお支払となる予定です……この様な量は初めてなので時間が掛かってしまうかもしれませんが」


「はい。分かりました。急ぎじゃないので大丈夫です」


ギルドに居たハンター達は呆然としていた。


周り「さすがゴブリンキラーだ!」


周り「あの量の魔石って報酬のどのくらいになるんだ?!」


周り「知るかよ!あんな……量の魔石を見た事ねぇーし……」


周り「俺も、あのパーティーに入りたい……」


周り「お前じゃムリだろ……」


周り「別に、言うだけなら良いだろ!分かってるっての……」


聞こえない振りをしてギルドを出ようとして出口に向かう途中にギマスに呼び止められた。


ギマス「おい!そら。お前だけ来い」


また、やっちゃった?面倒事か?


「なんでしょ?」


ギマスが手招きしていた。


仕方ないので、もう慣れているのでカウンターの中に入り、女の子達は安全の為にカウンターの中に入れてもらいフィオをソファーに寝かせて、俺だけ応接室に入りソファーに座った。


ギマスは向かいのソファーに座っている


ギマス「なぁ。今回の緊急依頼は領主軍、王国軍も参加するつもりでいた件だったんだよ」


「はい」


だから……なに?ゴブリンでしょ?数が少し多いだけでしょ?


ギマス「それを1パーティが2時間程で殲滅して帰ってきたんだ」


「はい」


ギマス「言いたい事分かるよな?」


は?まっっったく分かりませんが?


「国軍も領主軍も出場しなくて助かったって事ですか?」


ギマス「まぁそうなんだが。どえらい事をしてくれたって事だな」


「軍を出さないで済んで良かったですね……」


ギマス「お前、他人事みたいに……」


「何か困ることでも?」


ギマス「多分、これから国王様から呼び出されるんじゃないかと思う。事情説明やら褒美の話になるだろうな」


「え?嫌なんですけど……それ拒否します!」


ギマス「まぁ無理だろうな」


「どうすれば?」


ギマス「行くしかないんじゃないか」


「はぁ……」


ギマス「今日は可能性を伝えておきたかっただけだ、引き留めて悪かったな」


挨拶して皆で家に戻ってきて、皆にギルマスと話した事を説明をした。


エル「国王様!スゴイね」


アリア「凄くスゴイのです」


ブロッサム「とても名誉な事ですわね」


エル「私達も一緒に行くのかなぁ?」


「それは分からないなぁ」



数日後……


ギルドに1人で行くとギマスに手招きされ応接室に入った。


ギマス「国王様に謁見する事が決まったぞ」


「そうですかー」


ギマス「もっと喜べ!とても名誉な事なんだぞ!」


「はい。うちのパーティーは一緒に行けるんですか?」


ギマス「今回は、お前だけだ」


「そうですか……」


ギマス「ゴブリンの殲滅をさせた事情を早く知りたいらしくて直ぐに出発してもらう事になる、まぁ数日の距離だ。馬車も用意して頂いてるしな」


「あ、それ必要ないです。勝手に準備してすぐに出発しますよ」


ギマス「は?王国の馬車だぞ?……ああ、分かった。まぁ頼んだぞ!」



ギルドを出て帰宅した。


また事情を説明して、しばらくフィオで癒されたりベッドでゴロゴロして時間を潰して……家の修繕をしたり、魔道具を作ってみたり……皆で森に入り冒険ごっこをして遊んだり……


数日が過ぎ……転移で王城近くに転移をすると……門兵に来た事を伝えると、怪しまれた。


門兵「……遊びなら他でやれ!ガキが国王様に呼ばれる訳がないだろ!」


「ですよね〜帰っても良い?」


門兵「当たり前だ。帰れ、帰れ!」


「やったっ!帰ろ〜っと……」


門兵「変なガキだな……」


男「あの!そら様ですか?」


「え?あ……はい」


門の中から偉そうな豪華な服を着た男から声を掛けられた。


男「門を開けよ」


門兵「は、はっ!」


門兵の反応からして、かなり偉い人っぽいな……それに服装も豪華だし……


「あ。今、追い返されて帰る所で……お邪魔しました……」


男「お待ち下さい!こ、困ります!そら様」


男が門兵を睨み付けると、門兵も謝罪して頼み込んできた。


門兵「先程は失礼致しました。職が無くなってしまいます!どうか……お考え直しください!」


「はぁ……」


迷惑を掛ける訳にはいかないかぁ……門の中に入り男の案内で豪華な応接室に入りソファーに座った。


さすが王城の応接室だな……ギルドとは全然違うなぁ〜出されたお茶も味が違うし。


しばらくするとお呼びが掛かり国王と謁見する事になった。


王の前で跪き、当時の状況を普通の広域攻撃魔法で威力の調整と範囲の調整をして効率良く倒して行ったと説明をした。


褒美の話で爵位だとか金貨だとか出たが辞退したが何か与えたいのか何度か聞かれるので失礼だし気を悪くさせたら悪いと思い……


考えて思い付いたのが今後、困ったら助けてくれるように頼んだ。


快く引き受けてくれたが、まだ与えたりなかったらしく上級ハンター養成校に推薦してやる!と言われた。


何?とか思ったが早く帰りたかったので……何も考えずにお受けした。


ん?養成校?え?……俺、これから学生なのか?


 

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