第4話 新しい仲間
#2024/06/24 誤字脱字の訂正、文章の編集を行いました。
転移をしてきて、家に着くとステフは鍋を洗っていて、ブロッサムは部屋をほうきで掃除をしていた。
ブロッサム「お帰りなさい。エルはどうなされましたの?具合でも?」
ベッドに寝ているエルを心配そうな表情で見つめていたブロッサムに隠しても仕方ないので正直に報告をした。
ブロッサム「またドラゴンですか!良くエルはご無事でしたね……」
ブロッサムの顔色まで悪くなってしまった。
「ホントだよ。この辺は危険な魔物が居るって前にドラキンが話してたな……」
ブロッサム「ドラキン?って誰ですの?」
「ドラゴンの王だよ?だから、ドラキンって呼ぶことにしたんだ」
ブロッサム「……なるほど。良く平気で最強種であるドラゴンに、あだ名を付けますわね……信じられませんわ」
「え?だって……ペットだよ?問題ないでしょ。それに喜んでたけど?」
ブロッサム「そうですか……はぁ……有り得ませんわ」
ブロッサムはエルを心配そうに見つめ、掃除の続きを始めた。
一応、家の周辺に結界でも張っておくか。
魔物、魔獣、猛獣や害意を持つ獣、人間が拒絶するイメージをして結界!ついでに弱めに森全体にも人除けと侵入者発見が出来るようにしておいた。
エルが傷ついた事を考えると他の子も多少は自己防衛が出来た方が良いよな?攻撃、防御、魔法は必要かな……使わせないように俺も守るけど。あの時は、俺がもっと警戒をしてバリアや結界を張っておくべきだった……
「明日は、皆で魔法の練習しようか?」
ブロッサム「あの……遠出は恐いんですれけど」
ステフ「わたしも恐いです……」
「家の前でだよ?」
二人が安心した表情に変わった。
女の子達「「分かりました」」
「皆の魔法の属性は?」
ステフ「水属性です」
ブロッサム「光属性です」
「聞いといて悪いんだけどさ……何が出来るの?」
女の子達「「……」」
ステフ「わたしはウォーターボールくらいです」
ブロッサム「私は、少しだけ治癒魔法が使えます。攻撃は出来ませんので攻撃魔法を教えていただければ嬉しいのですが」
「ゴメン。どれが光魔法の攻撃か分からないんだよね」
ブロッサム「はい?」
「ボクは、教えてもらった訳でも勉強した訳でもないからな〜」
ブロッサム「は?!」
「全部自己流だよ。だから教えるのが難しいんだよね」
ステフが外を見てソワソワしだして立ち上がった。
ステフ「あ。私、そろそろ夕食の準備しちゃいますね」
「もう、そんな時間か〜ボクも手伝うよ」
ブロッサム「私も何か手伝いますよ」
あ、結界に何か引っ掛かった……?
魔物じゃなさそうな感じだ。
引っ掛かった場所に探索魔法で調べると、複数の人や馬車で追われてる感じで今、隠れてるって所かな?
変な悪者だったら巻き込まれたくないし、近寄ってきて欲しくないので転移を使って他の森へ移動させようかな……
取り敢えず様子を見に行くかな。
「ちょっと用事を思い出したので出掛けてくるね」
ブロッサム「早く帰ってきなさいよ!あ、あと危ない事はしないでくださいね」
ステフ「お気をつけて……」
「心配、ありがとね〜」
実家を出てから出掛ける時に声を掛けてくれる人が居なかったので、嬉しくてニヤけてしまった。しばらく空を飛んで遠くから様子を見てると、叢に小さな女の子が隠れているのが上から見えた。
しばらくすると街道から馬車が子供の隠れている所に近づいて来て御者と隣に座る者がキョロキョロと辺りを見回していて女の子を探してる様だった。
後から遅れて盗賊風の者が5人が周りを見回しながら歩いて来た。
盗賊風の者は放っておくとして、女の子の近くにコッソリと近づき静かに声を掛けた。
「こっちに来て。逃げてるんでしょ?」
ビクッ!と体を動かし逃げようとしたが体が動かなく泣きそうな表情をしながら答えた。
女の子「……うん」
女の子には結界を張り働けない様にしておいて良かった。あのまま立ち上がって走っていたら完全に見つかっていた。
家のある方へ一応、気配を消して見付からないように歩いて向かう最中に事情を聞いた。
「どうして逃げてるの?」
女の子「盗賊に家を襲われて家族も殺されて捕まったのです。助けて欲しいのです」
「うん。分かった」
女の子「有り難うなのです。名前はアリアなのです。お兄ちゃんは?」
「ボクは、そら。宜しくね」
アリア「宜しくなのです」
この辺に盗賊の拠点でもあるのかな……?
あ、あったな…小さい小屋が……
このままだと孤児院になっちゃうな。何とかしないとヤバいな、でもが自分で動くと目立つしなぁ……
家に帰って仲間と相談してみようかな。
金髪にセミロングで青い目の8歳の女の子を連れて30分ほど歩きアリアを連れ帰宅した。
エルも起きていて、アリアが自己紹介をし事情を説明をした。
アリア「盗賊に家を襲われて……家族を殺されてさらわれたのです。それで馬車で運ばれてる時に速度が落ちた時に逃げ出してきたのです」
自分達と同じ様な境遇であると4人が30分ほど話し合っていた。
「で、盗賊達をどうにかしたいんだけど……」
ブロッサム「どうにかしたいって、そらさんなら簡単に討伐出来るんじゃなくて?」
「まぁそうなんだけどさ。5人も居るんだから何か良い作戦とか立てようよ?」
ブロッサム「作戦もなにも、そらさんが乗り込んでいけば良いんではなくて?」
「ハンターのパティー作りたかったんじゃないの?」
ブロッサム「……あ、そうでしたわね!でも私達が、お役にたてる気がしませんわ」
エル「う、うん。役に立てないと思う。今回はね!次回は……ガンバるっ」
ステフ「私は、もともと家事や食事係だから……」
いつからステフはメイドになったんだよ。
アリア「わたしは、ガンバるのです!」
「アリアは、もしかして攻撃魔法とか使えるの?」
アリア「ガンバるのですっ!」
「あ……う、うん」
答えになってないけど分かった気がする。頑張ってアリアさん。
「じゃあ明日から、ちょこちょこと盗賊の小屋に行って討伐してくるよ」
女の子達「お気を付けて!」
アリアも来る気なさそー
まぁ来ても何も出来ないだろうし。
「夕食は終わったの?」
エル「お先に頂きましたっ!」
ブロッサム「いつ戻ってくるか分からなかったのでお先に頂きましたわ」
ステフ「すみません…お先に頂きました…」
「ボクの分とアリア分あるかな?」
ステフ「今、用意しますね」
エル「わたしも手伝うっ!」
「用意が出来る前にお風呂の準備してくるよ」
アリア「お、お風呂?」
「アリアも夕飯が終わったらお風呂に入ってね」
アリア「うん。そらと一緒に入るのですっ」
女の子3人「!!」
「お風呂の準備が出来たら他の3人は先に入ってて良いよ」
エル「わたしも、そらと後で入るっ!」
女の子2人「!!!」
「じゃあ準備してくるね」
お風呂の準備を終えて、夕飯をアリアと食べアリアはお肉に大喜びをして夢中で食べていた。
2人がお風呂から出たので3人で入る事になった。
アリアの髪の毛を洗っていたらエルが近寄ってきた。
エル「わたしのもお願いっ!」
「はいはい。分かりましたよ」
エルの発育は年相応な感じって…意識すると不味いでしょ。
アリアは問題ない。うん。
そんな感じでお風呂から出ると2人にジト目で見られた。
あ、ベッドがない!毎回思うが、わざとじゃないよ。
今回は前のベッドをアイテムボックスに収納して子供5人が寝れるサイズのベッドを魔法で作る!
一瞬で入れ替えるし気付かれないよね。
アリアを除く女の子3人(また何かやってるよ)
アリアは気が付かなかったのではなく魔法に関心がなかった。
何が出来て出来ないのか、何が普通で異常なのかを知らないアリアだった。
アリアとエルに挟まれ抱きつかれ寝にくい……それに胸が当たっているのですがエルさん!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます