第3話 ドラゴン再び
# 2024/06/24 誤字脱字の訂正、文章の編集を行い後半は文章を書き加えました。
家に着くと早速、獲物の解体し調理をしやすくしておいた。
女の子達が手伝おうとしてくれたが、解体の仕方が分からなかったようで見学で終わった。
俺の料理と言っても主に外食やインスタント系か弁当で暮らしていたので出来る料理と言えば、インスタントラーメン、肉を炒める焼く、目玉焼きくらいで他には……あ、焼き肉は家でもした事あるな……焼肉のタレが無いから無理だし調味料無いし……
塩なら出せるかも?
塩のイメージ…味…形状……
テーブルの上にバサッと出てきた。
これで大分、食事が美味しくなる!!
塩を入れる箱をイメージして出したが、湿気る気がしたので密閉が出来るツボを用意をして塩を仕舞っておいた。
あと必要な物は……野菜が無いか、明日にでも採集に行こうかな……って野菜は山には無いか、あるとしたら山菜か山芋、サツマイモ、里芋……芋ばっかりしか思いつかないや。久し振りにジャガイモとか食べたいなぁ。
ステフ「私が調理をしてスープを作ります」
「有り難う!頼むね」
キッチンを用意しておいて良かった。
ついでに必要そうな物も用意が済み、まわりを見渡すと子供がカマドで料理をして、巻き拾いや手伝いをしてるのを見ると、なんだか小学校の自然教室っぽいな。
料理に参加をしていなかったエルが外で山菜をいくつか採ってきてくれた。
自分は、お風呂の用意をしておくかな。着替えも用意してあげるか………
イメージで出せるしね。
ベッドが1つしかないか……でも、部屋が一つだしベッドを2つも置けないし、まぁ良いか……みんな10歳だし。
嫌そうなら自分は床か外で寝れば良いしね。
夕飯にしますか!
メニューは、塩味のウサギの丸焼き、鳥のスープ、パンだ。
みんなで食べて美味しかった!
「明日から何する?家に帰りたいよね?」
エル「しばらく、お世話になりたいです」
ステフ「わたしも良いですか?」
ブロッサム「なら、わたしも!」
「じゃー明日は山菜採りと狩りだね」
エル「そらくんは、ここに一人で住んでるの?」
「父と住んでたけど、魔物に襲われたかで帰ってこないんだよね」
適当な、この世界では有り触れた様な嘘をついてしまった。
エル「余計な事を聞いて、ごめんなさい」
「大丈夫だって気にしないでね。今日は、疲れただろうからお風呂に入っちゃいなよ」
女の子達「「「ぇ!」」」
ブロッサム「お風呂あるの?!普通お風呂は貴族のお屋敷くらいしかないのよ?」
「まぁうちのは手作りだから!」
ブロッサム「お湯は、どうしたのよ?お風呂のお湯を沸かすには大量の薪が必要ですわよ?」
「魔法で水を出して温めただけだよ」
ブロッサム「はい?普通は魔力が、もたないと思うけれど?」
え、そんな程度で魔力が無くなるのか……それは不便だな。
「今日は特別だよ。ボク、頑張りました!」
エル「そっか〜ありがとねっ!」
「着替えも用意をしておいたから良かったら着てね」
ブロッサム(どこで用意したのよ…聞かないでおこう…)
みんながお風呂に入り終わり、不満や嫌がる事もなく仲良くみんなでベッドに横になり寝た。
いやボクが気になって寝れないよ。
翌朝……
昨日の夕飯の残りを温め直していると。
ドラゴン「我が主~!良い獲物が獲れましたぞ~」
と言い牛を数頭を咥え、足にも掴んで飛んできた。
「主って誰っ!?え?牛……!?」
女の子達「「「ド、ド、ドラゴン!!!」」」
ブロッサム「皆、逃げるわよっ!」
ドラゴン「前回、力の差を思い知らされましたので……その……」
主従関係となっていたらしい。イヤ困るんだが……目立つしドラゴンだし。
一緒に居られるところ見られたら、とても面倒な事になりそう。
それに、こんなに牛を持ってこられても……どこの牧場から拐ってきたんだよ!?それに1頭で十分、過ぎるっての。
アイテムボックスに収納をしておけば保存も出来るかな?で、どうするよ?このドラゴン。
女の子達には…うぅーん……
「このドラゴンは、うちで飼っているペットです!」
女の子達(さっきの会話が全部聞こえてたし)
ブロッサム「そ、そうなんだ」
エル「へーすごいのを飼っているねー」
ステフ「……」
ドラゴン「それと、お願いがあって参りました。絶対服従の証として、我を使役をして頂きたく参りました。」
女の子達(ペットちゃうやん!!ドラゴンをペットってあり得ないし!!最強種だし!!)
使役って何?服従させるってこと?ペットって言っちゃったし服従は必要かな?人を襲っちゃったら大変だしな……
「分かったよ。で、どうすれば良いの?」
ドラゴン「呪文で契約サモンと唱えてくだされば」
ブロッサム(使役って、ドラゴンより強くなけれな使役できないし、魔力量も相当消費するわよ。まぁ普通は、人間ではムリですわ……魔力量が足りずに死んでしまう…止めるべきだよね……)
「契約サモン!」
ドラゴンの下に紫色の魔方陣が浮かび上がった。
ブロッサム「止めて。魔力量が足りずに死んでしまうわよ!」
えっ!?遅くない?もう唱えちゃったんだけど……
魔力が、少し吸われる感じがしたが大丈夫そう?
「……大丈夫みたい」
女の子達(はぁ~!?)
使役が終わり安心したのかドラゴンが女の子達を見つめ。
ドラゴン「我は、竜の谷の最古のドラゴンの王である。貴様達は、我が主の何なのだ?」
女の子達(竜の谷のドラゴンって、ドラゴンの中でも最強だって伝えられてるドラゴン……?
しかも王だし、最古のって…確かドラゴンは寿命がなく生きていただけ成長し続け強くなるって………)
ドラゴンは、不死の存在で最古のドラゴンは生きていれば肉食なので狩りをするので、食事をするだけで経験値が手に入りレベルが上がり。縄張り争いをすれば周りにいる魔物、魔獣、猛獣等も巻き込まれ膨大な経験値が手に入り最古のドラゴンは最強と言うわけだ。
「ちょっと!ボクの客人だよ。失礼のないようにね」
ドラゴン「それは……失礼致しました。では我は昼食を獲って来ます。何かあればサモンでお呼び出しください」
「いやいや……牛は朝食で食べきれないから!1週間以上は掛かると思うよ!」
ドラゴン「では、お近く待機しております」
「なるべく目立たないようにね!」
女の子達「……」
「じゃ遅くなったけど朝食にしようか」
女の子達「……う、うん」
朝食中……
ブロッサム「で、どうやってドラゴンを服従させたのよ?」
「急に襲い掛かってきたから……しつけで、ちょっと」
ブロッサム「しつけって……何をしたのよ!?」
「……ウサギを狩った時に使った魔法で、ちょっとね」
エル「凄いですねっ!」
ステフ「……」
ブロッサム「凄いってもんじゃないわよ!最古のドラゴンよ!それも王よ!?それを使役って……」
エル「そんなに凄いんですか?!凄いですねっ!」
ブロッサム「まぁ凄いんだけど…」
「そんなに凄いの?不味かったかな?目立つかな?」
ブロッサム「目立つってもんじゃないわよ!世界中大騒ぎですよ!!普通のドラゴンでも大騒ぎですよ!!人類史上ドラゴンを使役した人間なんて聞いた事ないわよ!」
「……見なかった。聞かなかった事に……」
女の子達「……考えておきます」
ブロッサム「その魔法って何の属性で何て言う呪文なんです?」
「…属性?……狙撃の事かな?」
ブロッサム「?ソゲキ?聞いた事ないです。無属性ってことかしら?」
「多分」
ブロッサム「無属性だけ、お持ちなのかしら?」
「んー……全属性かな?」
女の子達「は!?」
ブロッサム「普通は運が良くて1属性で、凄く稀に幸運で2属性ですわよ!全属性って事は5属性持ちって事なの!?」
「8属性かな……光と闇も」
女の子達「……」
ブロッサム「もう、いいです。規格外過ぎですわ」
「ブロッサムって、色々と詳しいんだね!頼りにしてるよ」
エル「わたしも頼りにして下さい〜!」
ステフ「わ、わたしも…家事くらいですけど…頼りにして下さい……」
「ステータスって見れたりするの?」
ブロッサム「はい。見れますわ」
「他人のも見れたりするの?」
ブロッサム「本人が見せれば見れますけれど?」
「見せてくれたりする?」
ブロッサム「わたしは、遠慮させてもらいますわ……」
エル「わたしは良いよっ!はいっ♪」
エルのステータス画面が空中に表示される。
名前 エル
性別 女
年齢 10
レベル 5
職業 学生(農民)
本人がステータスを表示させ見せれば他人では5項目のみ見れる様だ。
ブロッサムが言うには、ハンターになれば所属しているパーティ名、自分のランク等の項目が追加されるらしい。
もっと見られる魔法も存在するらしい。
「ステフも良いかな?」
ステフ「………良いですけど……恥ずかしいですね」
名前 ステフ
性別 女
年齢 10
レベル 3
職業 学生(商家)
「ありがと!で、10歳の男の子の強い子ってレベルって、どんなもんかな?」
ブロッサム「レベル10も、あれば強い方だと思いますわ。ちなみに、そらさんは?」
「ん?えっと……」
エル「わたしも見たい!!」
ステフ「わたしも……」
「ステータス……」
名前 そら
性別 男
年齢 10
レベル 99999
職業 神人
女の子達「は!?」
ブロッサム「おかしな所が2箇所ありますが……!?何なのですそのレベルは!!職業もおかしいですわよ!!ハンターの方でも40くらいで50あれば凄い方ですわよ」
「自分でも良く分からないんだよね。秘密ね!!」
女の子達「……」
ブロッサム「秘密は良いですけれどハンター登録で困りそうですわね」
「大丈夫。隠蔽するから!ステータス」
名前 そら
性別 男
年齢 10
レベル 9
職業 農家
「ほら!大丈夫でしょ?」
女の子達(何なの、そのでたらめな魔法は……)
ブロッサム「そうですわね……それなら困らなそうですわね…多分ですけれど ……」
エル「そらくんがハンター登録するなら、わたしももっ!!それでパーティを一緒に作ろ!」
ブロッサム「わたしも……参加してあげても良いわよ……」
ステフ「わたしも……」
「ん?ハンターに、なって何するの?」
エル「ハンターになって一緒に冒険するのぉー!」
「ハンターに、ならなくても一緒に冒険出きるよね?」
エル「なんか正式にパーティって認められるのが嬉しいし将来的に安心だし色々と、いろんな国から優遇されるって聞いたよ♪」
ブロッサム「そらさんが一緒でしたら何があっても安心ですわね。召喚すればドラゴンが助けに来てくれる訳ですし。それに……そらさんもレベルが異常ですし」
ハンターになるメリットに、あんまり魅力を感じないんだよなー
「町に行く機会があったらその時に考えるよ!」
エル「そぉーですかぁ〜ざんねん」
ブロッサム「すこし残念ですけれど……仕方ないですね」
「気分転換に狩りにでも行ってみない?魔法の練習にもなるしさ」
エル「うん!行きたいっ!」
ブロッサム「わたしは、ここでゆっくり休んでいたいですわ」
ステフ「わたしは家事を、やっておきますね」
「じゃー別行動だね。2時間くらいしたら戻ってくるよ」
エル「じゃ、行ってきまーす♪」
ブロッサム「お気をつけて」
ステフ「いってらっしゃい」
エルと森の中を進んで、いくと順調にウサギ、鳥、ワニが獲れた。
エルも、ファイアショットでウサギを捕獲が出来て喜んでいて、鳥を発見し追いかけて先に行ってしまった。
しばらくするとエルの悲鳴が聞こえ、悲鳴の聞こえた場所に駆けつけた。
若そうなドラゴン3体の内の1体のドラゴンがエルの血が爪に付き側に立ち、駆けつけた俺を威嚇していた。ドラゴンの側には攻撃されてエルが血まみれになって倒れていた……
それを見て頭が真っ白になり、エルに攻撃したと思われる爪に血を付けていて、俺を威嚇していたドラゴンに向け魔力弾を放った。
パシュッ!と弱そうな小さな音が鳴るとドラゴンの頭が吹き飛び、他の2匹が呆然としていて固まっていた。
エルに駆け寄り即、回復魔法で治療をし無事だったのでホッとして……段々と怒りが込み上げてくる。
若いドラゴン「人間の分際で何をするっ!我々は最強種のドラゴンだぞ?ただで済むと思うなよ」
「……」
若いドラゴン「な、何なのだ……この魔力とオーラは……」
気付かないうちに威圧のオーラを放ちドラゴン達が俺に睨まれて震えていて後ずさりを始めていた。異常な気配を感じたドラゴンの王が駆けつけてきた。
ドラゴンの王「な、な何をしているのだ!バカ達め!」
若いドラゴン「王よ、どうされたのですか!?」
ドラゴンの王「あの方は我の主であるぞ!」
若いドラゴン「え!?あの人間がですか!?」
最強種が何なんだ?だからどうした?エルが何をしたんだ?俺の仲間を傷を付ける存在なら……
ドラゴンの王「お前らは黙っていろ!余計な口はだすな!我が主よ、この者達の処分は仕方ありませんがお怒りをお静めください!主のオーラで、この森とお連れの方に被害が出ます!!」
エルの方を見ると、さっきまで回復していたのに顔が青褪めていた。
慌てて気分を静めた。何、この面倒な能力危険じゃない?
無差別で問答無用で広範囲に影響が出る攻撃って、封印が出来るのかな…後で確認しよう。
ドラゴンの王「オーラを、お静めくださり有り難うございます」
「そのドラゴン達って、ドラキンの配下なの?」
ドラゴンの王「ドラキンとは、我の事でしょうか?」
「ドラゴンの王だから、ドラゴンキングでしょ?だからドラキンね」
ドラキン「その名を、有りがたく頂戴を致します」
「その配下たち、ボクの仲間に危害を加えないように、注意しておいてね!ボクは、怒ってるんだからね!一応……」
ドラキン「処分の方は、しなくても宜しいのでしょうか?」
「もう落ち着いたから良いよ。後は任せたよドラキン」
ドラキン「かしこまりました」
転移で帰宅しエルを優しくベッドに寝かせた。治癒魔法で無事に回復して傷も無くなり顔色も落ち着いて寝ていた。
帰り道、オーラの影響なのか動物を一切見かけなかったのと、森は静まりかえり風の音だけになっていた。
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