第10話 心裡
「レインボードラゴン」、通称”夢美”は、社会現象になるほどの人気を博して、テレビやらパソコンやらの、家庭に一台はある定番の家電になるほど浸透しつつあって、その文字通りに夢のような機能や使用法、素晴らしい効能も人々の間に定着しつつあった。
イプシロン・マスク氏は第一に理想主義者で、いわば”アメリカンドリーム”の体現者で、それゆえ「夢」という言葉や、人間にとっては「夢」がもっとも大事なものである、そういう思想を信奉してもいたのだ。
未開拓の分野、人間のメンタル、それついてもに彼はパイオニアたらんとしたのだ。
そういう発想にたどり着くと、なぜに人間のメンタルという、こんなに中心的で影響力があって、すべての基本となるような分野が寧ろなおざりにされてきたのか?と不思議な気がした。
科学による暴力的な脱構築?そういう感じで新しい精神面の人間科学というものを、その思想と実践の方法論を、マスク氏は”夢美”によって樹立したのである。
極秘事項として、この技術革新には、彼のほかのいろいろな発明同様に謎の要素、XーFACTORが絡んでいて、それはエイリアンとかそういうものに発する特殊な技術ではないかという噂もあった。
が、そこは神秘で不可知で、真の意味での”オカルト”、隠秘された”聖域”だった。
<続く>
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