お助け役

自分の顔が赤く染まるのがわかる。くそー。


「そろそろ、異世界に行ってもらう時間なわけなんだけど~。

私から直接あなたに干渉することは基本的にはないだろうけど、見守っててあげるから、安心してねー」


安心できないなあ…俺は誰のミスで死んだんでしたっけ。


「…ありがとうございます。」


「他に聞きたいこととか無ければもう行ってもらうけど、大丈夫そう?」


「はい、お世話になりました。」


「じゃーねー、幸せに生きるんだよー」



 神様がそう言って手を振った途端ナルコレプシーのような眠気が襲ってきて俺は瞼を閉じた。




「……くん!……くん!」


誰かの声が聞こえる。目を開けるとそこには天使がいた。


よく見ると頭にわっかがあるし背中にも羽がついている。


眠る前のことをぼんやりと思い出す。


そういえば神様は俺のことを異世界に送ってくれるとか言ってたような……。


だとしたらこの人は異世界人なんだろうか。


しかしそれにしても可愛いな。


「ちょっと塚田正彦君聞いてる?」


そう言って顔を近づけてくる。


あれ、名前言ったっけ。まあいいか。


「はい、なんでしょうか。」


「あのね、私は君のお助け役だからね。これからよろしくね。」


どうやら神様からの贈り物らしい。だから名前を知ってるのか。


「はい、よろしくお願いします。ところで監視役というのは具体的に何をするのですか?」



「そうだねー、とりあえず君にこの世界の基本情報を教えるね。」


「じゃ、いくよー。」

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転生した元陰キャが貴族だらけの魔法学園で青春をやり直す話 @sakanaturi

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