第5曲目 サイドミーサイト!
「でも好きでしょ あざとくカワイイ mimicryした ワタシ〜♪」
私、
「「完ペキでなくちゃ そんな努力もラヴじゃん〜♪」」
歌いながらミユキはある人を探し客席に目を走らせている。
(あ、アスマさんいた。やっぱり今日も来てくれたんだ♪)
探していた人を見つけてつい嬉しくて振り付けに入っていないのに手を振ってしまった。
「「「「イェえええエエエエ!!!」」」」
舞台袖からマネージャーの
「日進月歩なテンポで〜♪」「一進一退 何度でも〜♪」
再び客席に目を走らせもう一人のある人を探す。
「たどり着いたこのTOPステージ〜♪」
「植えつけたこのPOPイメージ〜♪」
「「ホントの私は見せないわTOPシークレット〜♪」」
…今日もあの人は居なかった。
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握手会、アスマさんの番が回ってきた。
「あ!アスマさん。今日も来てくれたの!」
アスマさんはケータイを開きタタタッと文字を打ち込む。
『はい、今日も来ちゃいました。今日のライブも最高でしたね(^^)』
アスマさんは声にコンプレックを持っているらしくて握手会やチェキ会の時はいつも筆談で感想を伝えてくれる。
「私ホントに女性層のファンが少ないから、アスマさんが来てくれるととても嬉しいんだ♪」
アスマさんが目をキュムッと
『そんな風に言って貰えてワタシもとても嬉しいです♪ミユきゅんに会えるだけで幸せなのに、ワタシのこと覚えてくれるなんて、可愛い!』
可愛いのはアスマさんの方だよォ。
「それは、いつもアスマさんが私に会いに来てくれるからだよ。ここ3ヶ月のライブいっつも来てくれてありがとうね」
『ファンとしてミユきゅんの可愛いを見逃みのがすわけにはいきませんから』
アスマさんは人を喜ばせる天才かもしれない。いや、きっとそうなのだ。現に私は彼女に会うだけで口元が勝手にニヤけてしまう。
「ありがとう。でも無理しないでね?アスマさん高校生でしょ。私は中卒だから高校がどんな所かわからないけど大変?なんだよね。ルナちゃんが言ってたもん「忙しい!」って」
私のメイク用品はいつも真木さんが買ってきてくれる。この前その値段を聞いてビックリしてしまった。とてもそこんじょそこらの一般高校生に手の出せる
『確かに忙しいわね(´・ω・`)』
やっぱり…
「もゥ、ホント無理しないでね!私アスマさんの事心配なんだから」
『心配してくれてありがとう(^-^)』
「えへへ、だってアスマさんは私の大事な数少ない“女性ファン”なんだもん♪」
彼女の為なら私は暑いステージもキツい踊りの練習も全く苦じゃないのだ。
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新しい挿絵を近況ノートに投稿してます!
今回はルナ様も描いてるのでもし良かったら見てください。
皆さんからのメッセージや☆とても励みになっています。
これからも宜しくお願いします(^^)
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