街に行こう

 ダンジョンから出た先は何もない草原。

 こういう時はとりあえず道を探す。


「あった。それに馬車も通ってるな」


 意外にも流通が多い道らしい。これは街も近そうだ。

 とりあえず外に放り出されたら街を目指すのが異世界での鉄則だ。

 あっという間に街に着いた。


「さて、街についてまずやることと言えば……。ここだよな」


 街について最初に行く場所、異世界定番の冒険者ギルドだ。

 冒険者ギルドは仕事の斡旋、魔物の素材の換金などをしてくれる。

 異世界に来たばかりで金も職もない人はまず冒険者ギルドに入るのをオススメする。


 中に入ると、剣や杖を持った人たちが掲示板の前で話し合っている姿が見える。そんな人たちを横目に受付に向かう。


「いらっしゃいませ。冒険者ギルドにようこそ!今日はどういったご用件ですか?」


「冒険者の登録をしにきました。あと魔物の素材の買い取りってしてますか?」


「はいしていますよ。では先に買い取りをしましょう」


「じゃあこれを……」


 僕は魔物のダンジョンで狩った魔物素材を渡した。


「これは……。かなり珍しい魔物の素材ですね」


「実はダンジョンに潜っていまして」


「なるほど。ここまで珍しいと少し鑑定に時間がかかりますね。こちらをご記入してお待ちください」


 受付から一枚の紙を渡されたので近くに座って記入する。

 渡されたのは自分の名前やスキルを書く紙。

 大体の冒険者ギルドはこういった紙、もしくはステータスを映す水晶を使って登録をする。

 中には登録するのに試験があったり手数料が掛かったりもする。


「……よし。出来ました」


「はーい。では登録しますね。遊佐勇魔さん。スキルは【剣術】。これで登録完了です」


 さすがに非戦闘系よりも戦闘系のスキルの方が受けがいいので【剣術】を書いた。


「こちら魔物の買い取り金です。そしてこちら、冒険者ギルドの取り決めが掛かれているので目を通しておいてください。他にご質問はありますか?」


「大丈夫です。ありがとうございます」


 とりあえず金は作れた。次は、


「いらっしゃいませ。みなの宿へようこそ!」


 次に来たのは宿屋。宿屋は早めに取っておかないと取れなくなり、ボロボロの安宿、最悪野宿をすることになる。


「とりあえず一泊で。それと店をいくつか教えてもらいたいんだけど」


「はーい。地図を持ってきますね」


 店を探す場合、宿屋の人に聞くと結構お得な情報をもらえたりする。

 ここで抑えるべきなのは、テント、食料などの旅道具。


 その辺の店を教えてもらい、買い出しに出かけた。


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