ダンジョンから出よう
「さて、まずはダンジョンから脱出しないとな」
ダンジョンを脱出する方法は三つ。
一つ目は上層の入った場所から出る。
二つ目最下層まで行って外に転移する魔法陣を見つける。
三つ目は自分で転移魔法を使う。
ただ三つ目は今回却下だ。このダンジョンは転移を使おうとすると妨害が入る。
ダンジョンは一説では巨大な魔物と言われており、意思を持っていると考えられている。
無理やり転移をすることも出来るけど、その場合ダンジョンが崩壊する可能性がある。なので却下。
普通であれば一つ目が一番いい方法だ。ダンジョンは下に行くほど魔物が強くなる。脱出することが目的なら上を目指す方が安全性も確実性もある。なのでダンジョンで迷子になったら上を目指そう。
ただ僕は今回、下を目指すことにする。
僕の現状はトラップによってダンジョンのどこかに飛ばされた。そのどこかが分からない場合、実力があるなら上よりも下を目指す方が早い場合がある。それにお宝を手に入れることが出来るかもしれない。
ということで下に向かって進み、五階層くらい下がって最深部のような場所に着いた。僕の目の前には巨大な扉が立ち塞がっている。
ダンジョンの最深部には強力な魔物、ダンジョンボスが存在する。ダンジョンボスはとてつもなく強いので、複数人でパーティーを組んで戦うことが重要だ。
そして一回で勝とうとせず、危なくなったら撤退するのも方法の一つということを覚えておいて欲しい。命大事に!
「二人とも行くよ!」
『お任せください!』
『はーい。楽しみだなぁ!』
二本の剣の声を聞き、扉を開ける。
中に入ると、目の前には巨大な岩の塊、ゴーレムが待ち構えていた。
「ゴーレムか」
ゴーレムは巨大な岩の塊。故に刃は通りずらい。なので普通は打撃武器か魔法を使って倒す。
けれど、剣で倒せないわけでは無い。
「行くぞ二人とも」
僕はゴーレムに近づく、ゴーレムは基本的に近接戦闘。巨大な体から放たれる攻撃は重く強い。だから頑丈な盾や鎧が無ければ避けることをオススメする。
僕はゴーレムの拳を避け、足元まで辿り着く。
ゴーレムは頑丈だが、関節部分は意外ともろい。なので剣で戦う場合は関節を狙おう。
「【二刀流・二重切り】」
二本の剣で関節を切り、ゴーレムの体勢を崩す。
体勢を崩した、次は頭を狙う。生物共通の弱点である頭を潰せばゴーレムを一発で倒せる。
僕はゴーレムから少し距離を取り、膝まづいているゴーレムの頭が見える位置まで移動する。
「レフ。一撃で決めるよ」
『オッケー。主の魔力、貰うからね!』
大量の魔力を流したレフの剣先をゴーレムの頭に向ける。
「吹き飛ばせ【
レフの剣先から魔力の光線を放ちゴーレムの頭を吹きとばす、はずだったんだけど……。
「全部消えたな」
『主の魔力がデカすぎるんだよ』
力加減をミスってゴーレムを跡形も無く吹き飛ばしてしまった。
「まぁいいや。これでボス攻略したからね」
ゴーレムを倒したことで先に続く扉が現れる。
扉の中に入ると、宝箱と魔法陣が置かれている。
「【鑑定】」
宝箱はきちんと鑑定をしてから開ける。最後まで気を抜いてはいけない。
「問題なしと。中身は……宝石?」
中身は紅い宝石だった。魔力が込められているけど特別な力はなさそうだ。
他に隠されたお宝が無いかを確認して、魔法陣に魔力を流して起動させて外に出る。
次回、街に行こう。
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