〜IF.MOMOKA〜 第1話 俺の彼女は・・・
『ガチャッ』
「お兄さ〜ん、遊びに来たよー」
「来たか、鬼おっぱいJKめ」
「彼女と会って開口一番に呼んでいい呼び方じゃない」
日頃、俺のことをおもちゃのように弄んで、一人だけ楽しむ奴が文句を言うんじゃないよ。
天気は雨。ザーザーと強い雨風が窓ガラスに当たって、外の天気の悪さを物語っている今日は、桃花ちゃんが我が家に遊びに来る日だった。
米倉 桃花。学々高等学校二年生。俺の一つ年下のJKだ。
そんでもって俺の彼女でもある。
彼女と付き合い始めて、そろそろ一年が経つ頃合いだろうか。
「傘さしたのにびしょ濡れだよ、とほほ」
などと、わざとらしく桃花ちゃんは、濡れた服をパタパタとさせていた。
ちなみに本日は平日で学校があったのだが、今は帰宅後の余暇である。今日一日雨が降っており、そんな中、俺と桃花ちゃんは下校した。
彼女の家は最寄り駅付近で、俺の家はそこからしばらく歩いた場所に家がある。
そのため、必然、彼女を家に送り届けてからの帰宅になり、帰宅後、雨で多少なりとも服が濡れてしまった俺はすぐ風呂に入ることにした。
風呂を上がった後、リビングで寛いでいたら、桃花ちゃんがうちにやってきたという流れである。
雨の中、何しに来たんだろ、この子。
「お前、よくこんな雨の中うち来たな」
「お兄さんが寂しがってるかなーって」
「そんなことないけど」
「もうちょっと取り繕って?」
俺の辛辣で淡白な感想に、桃花ちゃんが文句を言ってきた。
「最初からうちに来る気だったら、家に寄らずにそのまま俺と一緒に直行すればよかったのに」
「ええー。そんなことしたら、お兄さんちでシャワー浴びないといけないじゃん」
「まぁ、そうだけど」
「お兄さんのことだから、私が先にシャワーを浴びるの待っててくれないよね?」
「まぁ、そうだけど」
「そうなると、お兄さんと一緒にシャワー浴びないといけないじゃん」
「まぁ、そうだけど」
「“まぁ、そうだけど”って連呼するもんなの?」
全く以てその通りだから連呼するもんなんだよ。
てか、
「俺ら付き合っているんだから、別に一緒にシャワー浴びてもいいじゃん。親居ないからいいじゃん。俺の精液浴びせてもいいじゃん」
「その二言目から一緒に入りたくない理由なんですけど」
失礼。本音がズル剥けてしまいました。
“本音がズル剥けた”ってなんだ。
「まぁ、とにかく、そのままじゃ風邪ひくからシャワー浴びてこいよ。その間にホットミルク淹れてとくから」
「......下ネタ?」
「下ネタじゃねーよ」
桃花ちゃんは濡れた足でズカズカとうちに入ってきて、そのまま浴室へ直行していった。
「覗かないでよー」
「もう何度もお互いの裸を見せ合ってるんだぞ。恥ずかしがることないって」
「表向きでも否定くらいしようよ」
「はいはい。さっさと風呂入ってこい」
そんなこんなで、俺は桃花ちゃんにシャワーを浴びてきてもらうように言いつけるのであった。
*****
「待たせたな! 桃花ちゃん!」
「ほら入ってきた!! 絶対来ると思った!!」
浴室に入ると、桃花ちゃんが風呂椅子に座ったままシャワーを浴びている状況を目にした。
一糸まとわぬその肌に、シャワーから出る湯水が湿らせてく様がエロい。
「彼女の期待に応えられたのならなにより。彼氏として及第点かな」
「落第点だよ! どういう神経してそんな捉え方できんの?!」
などと、裸を見られて恥ずかしかったのか、桃花ちゃんは両腕で自身の豊満な乳房を隠すようにして押さえながら、俺のことをキッと睨んできた。
「お兄さん、さっきシャワー浴びたって言ってたじゃん」
「いやな、俺もまた身体を濡らしちゃって、このままじゃ風邪ひくなって思ったんだよ」
「嘘つきッ。さっきはそんなことなかったでしょ!」
「濡れたよ。桃花ちゃんがシャワー浴びてるとこ想像したら。股間が」
「それ我慢汁だよッ!!」
「このままじゃ風邪ひくなーって」
「ひくわけないでしょ!!」
なんと。我慢汁で身体を濡らしたままにしても風邪をひかないのか。
それは知らなかった(笑)。
「う、うわ。反り返ってる......」
すると、桃花ちゃんは全裸の俺のとある部分を凝視しながら、そんなことを呟いた。
とある部分とは、言うまでもなく、我が息子である。
ビンビンに反り返って、ギンギンに固くしたそれは、期待という名の海綿体を膨らませて強固になっていた。
二つ名は精剣エクスカリバー。
俗に言う、勃起である。
「エッチしよ」
「つ、遂にストレートに言ってきたよ、この人......」
桃花ちゃんが呆れた視線を俺に向けてくる。
男の子だから仕方ない。思春期はどんなときだってムラムラしちゃうんだ。
そんなことを思いながら、俺は未だに自身の豊満な胸を隠している桃花ちゃんの下へ向かった。
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