光の強さは影に出るが

まぶしすぎる夏の光に一枚のフィルターとしてのレースカーテン。
ギラギラと尖った光は、フィルターを透過して柔らかい影へと姿を変え床にレース模様を編む。

筆者はそれを「黒いレースのカーテン」と表現しているが、実際にレースカーテンの影を見ると「黒」とは呼べないだろう。黒には100種類あったとしてもだ。
それでも「黒」としてこそ後の「嫌いじゃない」に深い意味を与える。
実際にレースカーテンの影を見て「虹色の薄衣を着た影」なんて書かない所が潔い。