【長編】サワダマチコの婚活

サワダマチコの婚活の裏話①

 さて、今回はこちら、カクヨムコンにぶっ込んでおりました『サワダマチコの婚活』の裏話などなどをヒソヒソしに馳せ参じました。どうでしょうか、皆さま。読んでいただけましたでしょうか。宇部さんにしては珍しい、コメディ要素なし(当社比)の恋愛ものでしたが。どうだどうだ。


 まずこちら、ヒロインの『マチコさん』こと『沢田サワダ真知子マチコ』ですが、実は最初は『ヤスダサワコ』という名前でした。なんかいきなり『サワコ』という名前が浮かんだのです。『サワコ』って良いな、と。ちなみに漢字は『佐和子』でした。


 じゃあ『サワコ』に合う名字って何だ。

 そこで浮かんだのが『安田』だったのです。『ヤスダサワコ』、口に出せば出すほどしっくりくる名前です。よし、今年のカクヨムコンは『ヤスダサワコの結婚』、これで決まりだな!


 ですが、パッと浮かんだということは、既に実在している可能性があります。何せ宇部さんそういうところある。なので、検索してみました。


 普通にいました。

 もちろん一般人ならごり押ししました。だって不可能でしょ、一般人は避けられない。だけどなんかテレビに出る人の名前だったのです。タレントとかではなく、研究員的な人でしたけど、さすがにテレビに出て来るタイプはまずいかな、と。しかも漢字まで同じでしたから。畜生、いたのか、『安田佐和子』!


 というわけで、『ヤスダサワコ』っぽい語感の別の名前を探した結果が『沢田サワダ真知子マチコ』だった、と。どうしても『サワ』部分が諦めきれなかったのがわかりますよね。『ヤス』部分は良いのか。『沢田サワダ康子ヤスコ』じゃ駄目だったのか。


 とにもかくにも『〇〇〇〇ヒロイン名の結婚』というタイトルにすることは決まっていましたので、『サワダマチコの結婚』となったわけです。なんかほら、月9とかこんな感じじゃないです? 私の勝手なイメージですけど。


 が、エッセイでタイトルを出したら、『結婚』じゃなくて『婚活』の方が良いのでは? というナイスアドバイスをいただき、変更。実は私もそこは悩んでたんですよね。『婚活』か『結婚』か、って。なので、『サワダマチコの婚活』となったわけです。ありがとうございます! 


 さて、そもそもこれを書くに至った経緯ですけど、発端はYouTubeです。お勧め動画的なやつに、『痛い婚活女子がどうたらこうたら』みたいなネット掲示板のスレッドを読み上げる系の動画が流れてきたのです。毎日更新しているエッセイを書いている時なんかはそういうラジオみたいな感じで聞き流せるやつが重宝するのです。ほら、執筆って孤独な作業ですから。何度も見た映画を流したり、音楽を流したり、そういう感覚で垂れ流すのです。


 で、一つ見れば、そこから関連動画が次々勧められるのがYouTube。次々とヤバい(痛い)婚活女子の動画が上がって来るようになりました。それを垂れ流しながら日課であるエアロバイクを漕いだり、エッセイを書く日々。

 

 その動画(つまり5ちゃんねるの書き込み)を信じるならば、その『ヤバい(痛い)婚活女子』というのには、まぁまぁ共通点があるようでした。


 まず、年齢が高めである。結婚相談所の婚活では、男性の価値は年収、女性は年齢であるらしく、年収の高い男性は若い女性とくっついて退会していきます。そうなると必然的に残るのは、一般的に『婚期を逃した』と言われる30代後半~の女性です。


 ちなみにこの30代後半、というのは、出産が大きくかかわっているようで、自然妊娠の確率がググっと下がるのが、35くらいからなのだそうで、まぁもちろん医学の力だったり、それこそ個人差もあるので一概には言えないんですけれども、まぁ統計的に見て、って話です。なので、30代前半まではまぁまぁお相手を紹介してもらえていた(まだ選べる立場だった)女性が、35を迎えた途端にぱったり、なんてこともあると。


 それでも彼女らは、めげません。

 実年齢は高めだとしても、若く見えるので問題ない、と言うのです(その掲示板で)。もうマジでテンプレかな? ってくらいに、若く見られると言うのです。実際そうなのかもしれませんが、重要なのは見た目年齢ではなく、中身。内臓関係の年齢なのです。だってほら、出産って見た目の若さ関係ないから。ですが、そんなことは彼女らには聞こえません。


 そんで、どういうわけだか相手に求める条件もとんでもなくて、年収は1千万以上、年齢は20~30代、高身長でイケメンで、自分は仕事を辞めて専業主婦になるけど、いまどき家事や育児を女性だけに押し付けるのなんておかしいから、分担ね、とか平気な顔で言うのです。いやもうここまで来るとネタだろ? って思うんですけど、だってそういう書き込みが多いんですもん。まぁネタだとしても面白いので、そういうことにしておこう、ってことで、それをベースにお話を書いたわけです。ちょいちょい出て来たでしょ? そういうのが。


 それでですよ。

 そういう動画を見ていてですね、私は思ったんです。


 私はいま運よく旦那に拾ってもらって結婚出来たけど、もし仮にあの時旦那に出会ってなかったらどうなってんだろう、って。まず確実に独身だろうな、って。だけど、孤独死とか怖いし、普通に心細いし、結婚したいだろうな、って。婚活を始める年齢にもよるだろうけど、子どもはどうだろうな。出来たら出来たでって感じかもしれないな、って。


 で、結婚相談所というものが果たしていつからあるものなのかわからないんですけど、もし仮に私が利用するとしたら、こんな感じなんじゃないだろうか、みたいな。今回のヒロイン、マチコさんは最も素の私に近いキャラなんですよ。いや、脳内はもっと激しいですけどね。人との接し方とか、思考回路がだいたいこんな感じ。やっぱりね、自分の中にないキャラって書けないんだな、って。それじゃあ私の中に俺様もいるってこと!?


 私はリアルだとものすごく自分に自信がないタイプなので(ただ、小説を書いてる時は天才だなって思ってる)、「自分のようなつまらない人間が高望みなんてして良いわけがない」「身の程を知れ」「弁えろ」「隅っこでおとなしくしてろ」みたいな感じなものですから、それが今回そのままヒロインに出ましたね。なんなら『ねらー(2ちゃんねるによく出入りする人)』にしようかなとも思いましたが、私は『ねらー』じゃないしな、ってことで却下。


 そんでちなみに今回は月9的な、そういうドラマの方でイメージしてましてですね、いつもならアニメの方で考えて声優さんを当てながらウホウホしてるんですけど、今作では俳優さんを脳内キャスティングしています。

 

 コメント欄でもちょいちょい書きましたが、私の考える『サワダマチコの婚活』、実写版主要キャストはこちらです。


沢田真知子……多部未華子さん

白南風恭太……横浜流星さん

安原さん……柴田理恵さん

小林さん……MEGUMIさん

岩井准教授……勝地涼さん


 脳内ですからね、もうほんと自由にやらせていただきました。個人的に多部ちゃんが好きなんですよね。めちゃくちゃ可愛くないです? こんなコミュ障のオドオドおばさんの役なんて嫌だろうけど。横浜流星さんはね、最近わかりました。トッキュウジャーの人か、って。彼を相手役にしようって思った時にですね、なんかよくわからないけど、『白南風しらはえ』って名前にしようって浮かんだんですよね。とにかくキャラ名はいつだってインスピレーションの人間なものですから。

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