週一サンタは毎日大変!
週一サンタは毎日大変!の裏話①
というわけで今回はこちら、
週一サンタは毎日大変!
https://kakuyomu.jp/works/16817330658247716841
の裏話をどうしても話したくて馳せ参じました。完結したばかりですし。
これを読んでくださってる方は、あれですかね、本編もしっかり読んでくださってますかね。それともこういうあとがきとか裏話から読みたいタイプだったりするのでしょうか。だとしてもその辺の配慮は一切ないので、普通に知ってる体で登場人物の名前とかガンガン出しますけど大丈夫ですかね。
それでですよ。
このサンタのお話なんですけど、エッセイの方にもちょろっと書いたんですが、元々は別のお話だったんですね。いま非公開にしちゃったんですけど、サンタのお話があったんですよ(そんでもう永遠に日の目を見ないことが確定)。
そっちのストーリーはというと、小説家志望の22歳フリーター男性が、突然サンタの少女にスカウトされてサンタの助手になる、というやつでした。こっちの話に出て来る『
ちなみにやっぱり週一で配達する話で、その時は『水曜日営業所』でした。なんか語感が良かったんですね。なのでそのサンタの話を以下『水曜サンタ』、今回のを『週一サンタ』とします。
水曜サンタでは、トナカイは1頭(1人)しかいなくて、そのサンタ少女のことが大好きなツンデレ君でした。なんでしょうね、トナカイはツンデレであってほしいのかもしれません。
どうして水曜サンタを引っ込めたのかというと、主人公が22歳フリーターってラノベの読者層的にどうなのかな、って思ったからなんですよね。どの層をターゲットにしてるんだろう、って。ラノベじゃなければ別に22歳のフリーターでも良い気がしたんですけど、ラノベとなると22歳フリーターはな、みたいなのが私の中にあって。
でも、学生だと学校があるじゃないですか。学生の本分は勉強ですし。それにその話、元カノとか出て来るものですから、ある程度大人じゃないといけなかったというか。
それで、どうにか改稿というか、いっそ書き直そうかな、って思って引っ込めたは良いけれども、なかなか気が乗らなくて。
そんな時につばさ文庫のコンテストですよ。
その前に児童小説の短編コンテストがあってですね、これがまた条件が色々厳しくて。主人公は10代とかだし、異世界に行くか溺愛か、みたいなやつだし。いやいや、10代とかの子に溺愛って何?! って思ってですね。なんかいかがわしい感じがしたんですよ。
それで、あっ、トナカイなら良いかも! トナカイに溺愛されるんならいかがわしくないかも! って思ったわけですね。それで、引っ込めた水曜サンタをどうにか料理してやろう、って。
だけどまさか児童向けのお話なのに22歳フリーターで行くわけにはいきませんので、年齢をぐぐっと下げることにしました。やはりこの手のお話と言えば14歳です。プリキュア年齢。プリキュア年齢というか、私の中ではセーラームーン年齢なんですけど。とにかく14歳なのです。
それで、水曜サンタの方も舞台は北海道――というか、北海道の裏、という設定だったので、アイヌ的要素が多くありまして、何せ『トナカイ』というのもアイヌ語だと聞いたものですから、それならもう色々揃えるしかねぇじゃん、と。なので、その辺の設定も週一サンタに取り入れることにしました。
まずは、トナカイの名前です。
レラは風、ワッカは水、フミは音です。何かしら名前にちなんだ力があった方が絶対に良いだろうと思ったので、アイヌ語一覧とにらめっこです。名前にしても違和感がなくて、物語とも絡ませられそうなやつ、という点でのセレクトでした。レラはすぐに決まりましたが、残り二名はかなり難儀しました。
ちなみに今回名前しか出て来なかった五人(五匹)の弟分チームももちろんアイヌ語の単語から取ってまして、
トイ(土)
シララ(岩)
キナ(草)
リリ(波)
ソー(滝)
となっております。
ねぇ、もう名前出しちゃったから、変えられませんから。これ万が一書籍化とかしてですよ、そんで上手いこと2巻も出しますってなったら、絶対にこの子達出て来るじゃないですか。どうすんの、ってね。どんな力あるのよ、この子達。一応どうにでもなるように自然の名前にしたんですけどね。まぁ、とらたぬですから、その時はその時ですよ。
それから、主人公の
さて、ストーリーですけど、とにかく14歳の女の子がサンタに弟子入りする話にしようと思いました。全くの他人よりは身内だろう、だったらやっぱりおじいちゃんだろう。本物のサンタならやっぱりフィンランド人だろう。今度はフィンランド人男性の名前一覧みたいなのを見て、『●●じい』と呼びやすそうなやつをセレクト。とにかくあだ名ありきの命名です。
実は最初の話では、暖乃ちゃんは不登校になりかけていました。
おじいちゃんが本物のサンタだということを仲の良い子に話してしまったら、その子がペラペラと言いふらしてしまい、クラスメイトからプレゼントを強請られるようになったりしたからです。かばってくれる子も見返り目当てだったりして。まぁ自分が蒔いた種なんですけど、それで人間不信になって、行きたくない、って。そんな導入だったので、最終的にはそのクラスメイトの誰かがプレゼント対象になって、なんかいい感じで和解する、みたいな感じにしようと思ったんですけど、前半のその話に引っ張られてなんかすんごい重い話になりかけちゃってですね。こりゃあとても7万字じゃあ収まんねぇぞ、と。
そこで、導入をまるごと変えました。もう単純に長期休みの度に遊びに行ってることにしよう、14になったらお仕事を手伝わせてもらえる約束をしていたことにしよう。魔女も14になったら旅に出るしな!
そんなこんなで物語は始まったわけです。
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