第43話 ヒロイン視点
私がヒロインなのになんでか修道院へ入れられた。攻略は全く上手くいかないし、どうなってるの。
こんなところにいるんじゃなくて、あのキラキラした世界が私のための世界なのに。
修道院には、リトラーゼ公爵令嬢だと名乗る勘違い女がいた。リトラーゼ!そうだ悪役令嬢はそんな名前だった。
勘違い女と仕事をさぼってるとイケメンな旅人に会った。勘違い女がリトラーゼ公爵令嬢だと名乗り、旅人に助けを求めた。勘違い女は、旅人と修道院をでていき、旅人から餞別の腕輪をもらった。かわいいデザインだったので、つけてみたら外れなくなったけど、かわいいからまあいいや。
この腕輪をつけてから、なんでも上手くいくようになった。みんな私の言うこときいてくれるし、やっぱり私はヒロインよね。隣の孤児院に貴族がくるらしく、忍びこんで貴族を待った。
イケメンで優しそうな貴族で、騙されて連れてこられたと話したら、王都の家へ連れていってくれた。
連れていってくれた家は、あの無表情な殿下の婚約者の家だった。殿下は卒業したから、物語は終わっちゃたけど、これはチャンスだ。
連れていってくれた家でも上手くいった。婚約者に殿下に会いたいと言ったら、王宮へ連れていってくれた。殿下には会えなかったけど、キレイな部屋でたくさんのドレス。ドレスのサイズがちょっとあわなくて、胸がゆるくてウエストがきついけど、まあいいか。
デザインがちょっとかわいくないのよね。
ピンクとかフリルとかが私には似合うのにわかってないわ。
騎士団の練習も見に行って、騎士団長の息子を探したけどいないわ。仕方ないからちょっとチャラいけどイケメンを攻略して楽しんでいた。
殿下から候爵令嬢へのプレゼントのネックレスが部屋にあったから、かわりにつけてあげた。どうでもいいけど、候爵令嬢は帰ってこないわ。ネックレス、はずれなくなったけど殿下の愛がこもっているから、ずっとつけておこう。
明日は、騎士団で新しいイケメンを見つけようかな。チャラいイケメンにも飽きたし。
『え?ここどこ?』
寝て起きたら、硬い床にころがされていた。
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