第39話 アウロの森の拠点移動
ポーション良を領地で生産するにあたって、隣領シャーナ近くのアウロの森の疾風の拠点を別荘があったアスシオン側へ移動した。
別荘に軍所属の錬金術師を集めて、ポーションを作ってもらった。王宮錬金術師と同じで魔力でゴリ押していて、魔力を無駄使いしていた。
錬金術師の中で、協力をしてくれる人を募ったら、長老と呼ばれるウリュウさんとウリュウさんのところで錬金術を学んで2年目のシンさんが協力してくれることになった。
魔道具を見せ、メモリでとめるようにゆっくり魔力を流してもらう。
ウリュウさんは、魔力が多いみたいだったので中級、シンさんは下級で魔力を安定させてもらう。
2人とも中々できない。2人ともメモリが振りきっている。学園で習った魔力循環を意識してもらって、少しずつ魔力を流すことを意識してもらう。
2人とも汗びっしょりになってきたので、そこで辞めてもらって、時間のあるときに練習してもらうことにした。
アスシオンにきて、助けてくれた庭師さんにあった。あの小屋は壊され、薬草を育てるための温室が作られていた。アウロの森に来ても、ここにはこなかったのに。
温室にも糸車を作ってもらった。
カラカラとファハが糸車を回す様子をぼんやり眺めていた。
キッドは、領兵の訓練を兼ねてアウロの森へ出かけていっていない。
『フィリスティア様』
「お手紙が届いております。」
『お返事をいただきたいと使者の方がお待ちです。』
「どなたかしら。」
『使者は、ヨシュア・レン伯爵令息です。』
「ヨシュア様が使者なの?急いで伺うわ。」
「ヨシュア様、お待たせしました。」
『フィリスティア様、お久しぶりです。』
『フィリスティア様、殿下から手紙を預かってきました。』
「拝見いたしますわ。」
カリーナ・ロンバル候爵令嬢の様子がおかしい。医者に見せたが、問題はない。念のため状態異常ポーションを飲ませたいが、できればポーション良を飲ませたい。
「状態異常ポーションの良品ですか。申し訳ありませんが、作成したことがないのですぐにお渡しすることは難しいですね。」
『そうですか』
「とりあえず薬草採取して作成いたしますわ。ヨシュア様、お時間はどのくらい大丈夫ですか?」
『できれば3日以内くらいにお願いしたいのです。』
「わかりました。作業をしてまいります。温室にシャスとファハがいますわ。リョンちゃん、よければあっていきますか?」
『よろしいのですか?』
「ええ、案内させますわ。」
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