第7話 シャーナの街へ

ついに森をでることにした。

あの冒険者たちに話しかけて、ついていくことも考えたが、やっぱりやめた。


ファハとシャスと3人で行こう。

ウエストポーチの上にシャス、フードの帽子にファハのお気に入りの場所がある。


ツリーハウスとハンモックには、リトラーゼ家からもらってきた結界の魔道具に隠蔽をかける。


森の出口近くまで、シャスの糸を伸ばしである。ジップラインでいけばすぐにつく。

服装はどうしよう。治安がどうかわからないし。ウエストポーチをつけて、その上からオーバーオールを着ればいいか。少しのお金はオーバーオールのポケットに入れて、売り物はリュックの中へ。


さあ、用意はできた。シャーナの街へ行こう。



ジップラインで森の入り口近くに移動して、人がいないことをマップで確認した。

さあ、ここからは歩きだ。

マップでみると30分くらい歩けばつきそう。


街道は、以外と整備されている。馬車が対向できる幅があり、凹凸もあまりなさそう。


人が途切れたとこで、街道にでる。不安だから、フードの帽子を深くかぶる。シャスはオーバーオールの胸ポケットの中、ファハはフードの帽子の中にいる。


時折、馬車が走っていく。門が見える。

馬車用と人ともう一つで分かれてるようだ。

もう一つは身なりの良さそうな人達が通っていく。


一番列ができてる人の列に並ぶ。

昼前だからか冒険者らしい人は少ない。

気がつかれないように観察する。


『身分証はあるか?』

「いえ。シャーナの街で作る予定なのでありません。」

『どこからきた。』

「アウロの森で祖父と過ごしていましたが、祖父が亡くなったので、森から出てきました。」

『この水晶に手をかざせ。青なら銀貨3枚を払えば仮身分証を発行する。』


銀貨3枚は、日本円で三千円だ。

貨幣は、銅貨は十円、小金貨は十万円、金貨は一千万、大金貨は十億、白金貨は千億円になる。


『青だ。銀貨3枚はあるか?』

「はい。」


公爵家から持ってこれた僅かなお金を出す。

入門は、色だけなのね。よかった。どこまで表示されるか不安だった。公爵家から持ってきたものがどんな扱いになるのか気になっていたから。


「あの、従魔がいるのですが」

『従魔師なのか?登録はしてあるか?』

「登録もこの街でしようと思っていて、してません。」

『あそこの窓口でもう一度話せ。』

「わかりました。」


従魔は登録がいるようだ。時折、犬型っぽい従魔をつれている人を見たので、確認してみた。窓口で同じ話をしたら、冒険者ギルドで登録ができること、大きな従魔は街中には連れていけず、門入ったところに預けなければいけないと説明があった。


『従魔は?』

「ハムスターとスパイダーです。」


胸ポケットとフードから、シャスとファハを出す。


『2匹か。ギルドで登録したら従魔証をつけるように。』

「わかりました。」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る