第4話 キッド視点

俺は、キッド。学園を卒業し、従者のレオンと冒険者パーティー『疾風はやて』を組んだAランク冒険者だ。


アウロの森でモンスターを狩る。奥に行くと高ランクの魔物が出るため、人と出会うことはほぼない。帰路につく途中でレオンの探索にある気配がひっかかる。


『こんな森の奥で何してる?』

「…」


なにも答えないな。


『あっ』

『逃げたぞ。子供のようだな。どうする?』


こんなとこで子供??何か特殊な能力か魔道具を持っているのか?

気になるがとりあえず拠点としてるシャーナの街へ帰る。


『レオン、あの子供気にならないか?アウロの森へ行ってみるか。』

『そうだな。あそこで暮らせるなら保護しなくてもいい実力があるんだろうが、調べてみるか。』


アウロの森の奥へ向かう。木から木へと何かを使って飛びうつっていたな。


『キッド、あそこに何かある。』


木の上を探していたレオンが何か見つけた。


『糸か?森の奥と街の方に向かっているな。とりあえず、街の方へ行くか。』


糸に沿って進むと、湖の近くにでた。糸で作られた網のようなものに誰かが乗っている。


『見つけたぞ。寝てるのか?無防備だがなんだか気持ちよさそうだな。』


待ってみたが、起きる気配がない。


『レオン、どうする?起きるまでまつか?声かけるか?』

『いや、気持ちよさそうだし、ほっておこう。奥へ行って狩りでもするか。』


奥へ行き、狩りをして、戻ってきたらいなかった。それから、奥へ狩りに行くついでに探してみる。こないだの湖からもう少し街に近づいたところの大樹の木の上に家らしいものを見つけた。このあたりは、木の上を縄張りにしてる魔物はほとんどいない。

あの糸のようなもので、空中を移動するなら危険も少ないだろう。


何度か見かけたが、やはり子供のようだ。いつも1人でいる。1人で暮らしているのだろうか?

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