第2話
(悪人たちが庭にいる使用人の前に現れる)
(使用人に変相しているねずみ小僧)
おや・・・
旦那様方、みなさんお揃いで、どうなすったんですかい?
(お前がやったんだろうと問い詰める悪人)
ふっ
おや、おや、おや、おや、もうバレちゃまったのかい
まったく、しょうがねぇなぁ
(服を剥ぎ取り、ねずみ小僧の姿で登場)
そうさ、おめぇ達の金は、この俺が全部もらっておいたぜ
人を騙して稼いだ金を、今度は逆に盗まれるたぁ
おめぇ達も、いい面下げて、ざまぁねぇなぁ
(悔しがる悪人)
おや、悔しいかい?
人の皮を被っただけの、人でなしの悪党でも
人様みたいに、悔しいなんて気持があるとは
はは
お笑いだぜ
よかったじゃねぇか
人を騙してばかりじゃ、到底味わえっこねぇからな
ちったぁその気持、噛み締めてみるんだな
おめぇ達の金は、元の場所に
ちゃ~んと返しておいてやるから安心しな
(悪人に正体を聞かれる)
ふふ
俺の名かい?
そんなに知りたきゃ教えてやるぜ
おめぇ達が悪どい諸行を続ける限り
この名を聞く事になるだろうよ
耳の穴かっぽじって、よ~く聞きな
俺の名は『ねずみ小僧次郎吉』
悪党から金を頂くのが俺の仕事よ
おめぇ達もせいぜい気をつけるんだな
じゃぁな、あばよ
(姿を消すねずみ小僧)
完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます