第07話:もう歳だから小説家になるのは無理なのか?
「もう、俺も歳だから小説家になる夢を叶えるのは無理だよ」
私がライトノベル界隈に来た時、ときどきこんな話を聞いたんですよね。そう例の文学フリマで私だけ作品をださせてもらえなかった文芸サークルでの話です。私の作品を読んでくれた慈悲深い人は気がついていると思いますが、私の小説って説教臭くて、難しくて、ムダに熱い作風なんです。だから私がライトノベルを書いてるつもりでもライトノベルになっていなかったんですよね。って仕方がないじゃないですか、若い時は本気で芥川賞目指して頑張ってたんですから、ってその話は、今度しますね。
てことで、今日は年齢制限のお話。私がいた文芸サークル的なところってじつはライトノベルが主体のサークルでした。私は文芸の世界では、文系モンスターにコテンパンにやられてその道を諦めた過去があって、今回再チャレンジする時はライトノベルでって気持ちが強くてライトノベルの文芸サークルに入ったんです。
そこでね、みんな言うんですよ。自分は歳だから筆を折った方がいいんじゃないかって。でも、それわかりますよ。私もコンテストで落ちるたびにそう思いますもんw でもね、私は文芸畑にいるので、知っているんですよ。純文学の新人賞「芥川賞」受賞者の年齢を。
ということで、今日は芥川賞を受賞した50歳以上の受賞者と年齢を書いていきますね。
50歳 高橋 揆一郎 / 瀧澤 美恵子 / 山下 澄人
51歳 森 禮子
52歳 重兼 芳子
54歳 石井 遊佳
55歳 米谷 ふみ子
57歳 三浦 清宏
61歳 森 敦
63歳 若竹 千佐子
75歳 黒田 夏子
(敬称略)
どうです、すごいでしょ! 最高年齢は75歳ですよ。若竹千佐子先生なんて55歳で小説学校に通い始めて、8年越しで芥川賞を受賞したんですよ。すごくないですか? この話を思い出すたびに私は母から言われた言葉を思い出すんです。
「人生に遅すぎるスタートはない」
って言葉を。だから私はもう一度頑張ろうと思って小説を書いているわけですが、やっぱり若い時と違って、一分一秒でも無駄にしたくない気持ちが強いのです。だから必死に頑張っているんですが、なんというか、そういうところもいけなかったかもしれないですね。その文芸サークルでうまくいかなかった理由って。
でも思うんですよ。結局、作家になるための最低ラインてのは決まっていて、そこに向けて努力という名の石を積んでいかなきゃいけないんですよ。そして、それが賽の河原のように、現実という鬼に何度崩されたとしても、積み続けるしかないんですよ。
でも、こういう考え方をする人って、それを実行する人って、はたから見るとウザいんだろうなと思うのです。だから私は疎まれるのです。知ってますよw でも、そういう生き方しかできない人もいるってわかって欲しいなって思うんですよ、最近。
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