第43話 襲撃


 学院の授業を終えた重徳は義人と共に下校して大急ぎでダンジョン行きの準備を済ませる。道場の入り口にはカレンが待っており、その隣には義人の姿も。



「カレン、お待たせ。なんだ、義人はいつの間にかカレンと仲良く喋る間柄になっていたのか」


「先日カレン姐さんと組み手をさせてもらったッス。それ以来仲良くさせてもらっているッス」


「若、義人君はさすが勇者だけあって、あっいう間に私なんか手の届かないところまで上達しているんだよ。組み手とはいっても私が一方的に攻め立てられていたんだ」


「ほう、義人も中々やるじゃないか。まあカレンは元々戦闘職じゃないから、義人に敵わなくても気にするんじゃないぞ。それにコイツは学園でも俺にシゴかれているし、単純な稽古の量だけならカレンよりもずっとたくさん積んでいるからな」


 重徳は義人の上達が嬉しい反面、後輩に追い抜かれた形のカレンのフォローにも気を配っている。



「若、そんなに気を遣わなくていい。これでもレベルの上昇もあって多少は強くなった手応えを感じているんだ。もうちょっとしたら若にも組み手を申し込むから、その時はよろしく頼むぞ」


「カレンは大人だなぁ~。俺たちの年代だと悔しくて感情的になっちゃうけど、自分なりのペースで上達具合をしっかり把握しているんだな」


 重徳から見てもやはりカレンは大人に映るよう。よくぞこんな魅力的な大人のお姉さんに気持ちがグラつかないものだ。その点だけは感心してしまう。



「若、こんなところで喋っている時間が惜しいぞ。早くダンジョンに向かおう」


「ああ、そうだったな。義人も稽古を頑張ってくれよ」


「もちろんッス。いつか師匠と一緒にダンジョンに入った時に足を引っ張らないように腕を磨いておくッス」


 こうして義人に見送られて重徳とカレンはダンジョンへ。道場の奥のほうからジジイの羨ましげな視線を感じるような気もするが、敢えて放置に徹している。あの戦闘狂のジジイを甘やかすとますます付け上がるだけなので、こういう時は放置が一番。


 ちなみに門弟たちは週3回バイト代わりにダンジョンに行くことにしたらしい。平日はジジイ抜きの5名で内部に潜るそう。すでに10階層までクリアしているので、適当に収入になりそうな階層で魔物を狩って生活資金を得ようと目論んでいる。普通ならこんなうまい話があるはずないのだが、各自がレベル75まで達しているとなれば大した危険もなくアイテムをゲットしてくるはず。ちなみに新たな階層に足を踏み込むのは重徳によって禁止の措置が取られている。いくらレベルが高かろうとも、ダンジョン経験が少ない門弟たちだけで新たな階層に踏み込むのはリスクが高すぎる。ということで彼らの活動は4~10階層の間と限定されている。


 これだけなら平和なアルバイトで話が済むのだが、プラスして土日のどちらかはジジイも一緒に出向くので門弟たちのダンジョンライフはこの日だけは超ハードモードになることが予想される。もちろん重徳も例外ではない。


 大山ダンジョンに到着すると、入場手続きを終えてゲートに向かおうとするカレンを重徳が引き留める。



「カレン、ちょっと打合せしたいことがあるんだ」


「急にどうしたんだ? なるべく手短に頼むぞ」


 ということでミーティングルームに入っていく二人。イスに腰を下ろすと重徳が切り出す。



「実は日曜日にジイさんたちとダンジョンに入った件なんだけど」


「確か10階層まで降りていったと言っていたな。大量のドロップアイテムを鑑定するのは大変だったぞ」


「急がせて申し訳なかった。その原因なんだが… 想像以上にウチのジイさんが化け物だった」


「師範が強いのは知っているが、どんな具合に化け物だっていうんだ?」


 カレンからしたら弟子たちを前に道場で座ったきりの師範だが、そこにいるだけで只者ではない雰囲気を感じ取っているのだろう。とはいえその強さがどの程度なのかというところまでは、彼女の想像が追い付いてはいない。



「そうだな、わかりやすい例だと、初めて出会ったオークの頭を鷲掴みにして壁に叩き付けて秒殺した」


「は? オークって100キロ以上あるだろう。その頭を鷲掴みで壁に???」


「ああ、しかも片手でな」


「人間に出来る芸当じゃないだろう」


「安心しろ。あのジイさんはとっくに人間をヤメている。それから7階層で隠し通路を見つけてな」


「そ、それでどうなったんだ?」


「通路の奥に転移魔法陣があった。無理やりジイさんに押し込まれて連れていかれた先は魔物が何百体も蠢く部屋だったんだ」


「なんだって…」


 どうやらカレンは驚きすぎて言葉も出ない様子。だが話はまだまだこれからなので、重徳は続きを語っていく。



「その魔物の部屋にはかなり下の階層にいるような巨人種や小型のドラゴンまでいたんだ」


「ドラゴンだって… ありえない。なんで若や師範は無事だったんだ?」


「それはウチのジイさんがドラゴンなどお話にもならないくらいの怪物だったんだよ。先制攻撃で何百体もいる魔物の9割方を消し去ったし」


「あり得ない… 絶対に有り得ない」


 うわ言のように呟くカレン。大概の人間、ことにカレンのようにダンジョンに精通する冒険者だったら、これがいかに異常な事態であるかよくよくわかっているはず。



「まあ、ジイさんのことはそんな感じだったと覚えておいてくれ。それでな、俺のことなんだけど…」


「若のこと? 一体何があったんだ?」


「一度に大量の経験値が入ったせいでレベルが86になった」


「なんの冗談だ。若も人が悪いぞ」


「いや、本当だって」


 ということでカレンに信じてもらうために重徳はステータス画面を開いてみせる。そこには紛れもなくレベル86との記載がある。



「ま、まさか本当だなんて…」


「カレン、早く現実を直視してくれ。俺だけじゃなくて一緒にいた門弟たちもレベル75になっているから」


「ウソだ! これは何かのドッキリだ。そうか、きっと私は夢を見ているんだ。夢なら早く覚めてくれ」


 相変わらず現実逃避に走っているカレン。このままでは時間がかかりそうなので、重徳は自販機の飲み物を手渡す。カップの紅茶を一口飲むと、カレンも多少は落ち着いた表情に変わってくる。



「大丈夫か? 急にこんな話をして悪かったな。でも相棒のカレンには真実を知らせておかないといけないと思って」


「若、取り乱してすまなかった。相方のレベルが上昇するのは本来嬉しい話だ。私は喜んでいいんだよな?」


「俺に訊かれても答えに困るぞ。ということでカレンにも一日も早く俺に追いついてもらいたいんだ。だから今日は5階層からスタートでどうだろう?」


「若がやりたいようにすればいい。私は若の後をついていくだけだから」


 どうやらカレンも色々と吹っ切れたらしい。ということで本日は5階層からのスタートと相成る。カレンにとっては初めて踏み込む階層ではあるが、重徳が隣にいれば全く問題はなし。それよりも重徳は試しておきたいことがあった。



「カレン、次にオークが出てきたらフルパワーで殴ってみる。自分の最大の力がどの程度なのか確かめておきたいんだ」


「それはいいが、私は離れた場所から見学させてもらうぞ」


 カレンとしても安全第一。レベル86の人間の攻撃の余波など食らったらひとたまりもない。ということで登場したオークに重徳が対峙する間、彼女は30-メートル以上距離を置いて周囲の警戒に当たっている。



「それじゃあ1発だけ限定のお試しということで」


 重徳が接近してくるオークの懐に潜り込んで鳩尾付近に渾身のパンチを打ち込む。四條流では手刀や掌打は用いるが、拳を握り締めたパンチは推奨されていない。その理由は自分のコブシを痛める可能性があるから。だが重徳の両手はアダマンタイト製の堅固な籠手に守られているので、魔物を相手に全力を叩き付けても問題ない。


 ブモォォォォー


 悲鳴のような断末魔の声を上げながら、100キロを超えるオークの体は30メートル以上吹き飛んで床にワンバウンドしてようやく停止。車の衝突実験で時速60キロで走ってきた自動車にダミー人形が轢かれる時と同じような状況が発生している。これには重徳と離れて見ていたカレンもドン引き。



「絶対に人間相手に使っちゃいけない力だな」


「若、ちょっとシャレにならない気がする」


 こんな具合でフルパワーの確認も終わり、結局この日は5階層のボスであるゴブリンキングを倒して、6階層を軽くひと回りして3時間程度の滞在で切り上げる。重徳には変化はなかったが、カレンのレベルは5段階上昇してあと一息で20に手が届くところまで到達した。






   ◇◇◇◇◇






 翌日、いつものように登校して放課後に校門を出る重徳たち。駅に向かう歩美たちと別れて義人と共に自宅に向かう最中に重徳はとある気配に勘付く。



(監視されているのか?)


 バレないように周囲に視線を配ると、曲がり角の影や街路樹の反対側からこちらの様子を窺う視線を捉える。隣を歩く義人の様子に目を遣ると、どうやら彼には気配察知のスキルはないようで何も気付く素振りはなさそう。勇者といえどもやはり天然物のロリ長や梓とはこの辺の仕様が違っているらしい。


 ということで重徳は監視に気付いていな風を装って自宅へと戻っていく。通常なら監視者に自宅の所在地など知られらたくはないはずなのだが、重徳はどこ吹く風。もし何らかの害意を持った人間が自宅に侵入したとしても、あのジジイがいる限り絶対に四條家は安全が保たれるはず。むしろたまにはそのような闖入者が登場してくれた方がジジイの気が紛れて機嫌よく過ごしてくれるのは長年の経験で学習済み。


 いってみれば四條家の広大な屋敷全体がタチの悪い人間をおびき寄せるためのゴ〇ブリホイホイの役割を果たしている。当然闖入者には相応の対価として痛みを味わってもらうだけではなくて、ガッツリ迷惑料も請求する。ところが最近はジジイの名声が近辺の裏社会に轟きすぎていて、今までのように四條流に手を出そうと企む輩は皆無の状況。実はこれが四條流の道場がここ最近赤字の瀬戸際の理由でもある。


 このような四條家の内情を身をもって熟知している重徳は、久しぶりのカモがネギを背負ってやってきた状況に内心では舌なめずり。監視者に自宅の所在地がはっきりとわかるように、わざわざ大きめの声で義人と「ウチの道場が…」などと会話をしている。


 ただしこの日は何事もなく、重徳とカレンがダンジョンに向かう際もしつこく監視の目が付いてくるだけであった。






   ◇◇◇◇◇






 翌日の朝も特に何事もなく、強いて言えば遠巻きに監視する目がウザいだけの状況が続く。そしてこの日は水曜日の放課後で、もちろん先日歩美と約束していた彼女の家にネコを見に行く日。ということで義人がひとりで道場に向かって重徳は歩美たちと一緒に駅の方向に向かう。



「なんで四條がこっちに来るんだ?」


「二宮さん、実は例大祭の時のアルバイトを頼まれまして。今日はその打ち合わせです」


 これは梓の追及を避けるために重徳と歩美が口裏を合わせてでっち上げた言いわけ。とはいえ神社の例大祭となると男手が必要なのは事実なので、梓もすっかり騙されている。


 そのまま電車に乗り込んで2駅で歩美の家の最寄り駅に到着。ここからしばらくは駅前の賑やかな通りを抜けて住宅街を三人で歩いていく。もちろん監視の目は健在で、重徳は歩美たちが一緒なのもあって普段よりも警戒態勢を2段階アップさせているのは言うまでもない。ちなみに重徳同様気配察知のスキルを持っている梓だが、やはり実戦経験の乏しさなのだろう。まさか毎日通る通学路に自分たちを監視する目があるなどとは思ってもいないようで、完全に気を抜いて歩いている。


 コッソリと警戒態勢を維持したまま三人で道を進むと梓の家が目の前に。彼女とはここで別れて重徳と歩美の二人だけで神社の方向へ向かっていく。ちなみに神社の所在地は住宅街の外れ。人通りや道路を行き交う車もほとんど見当たらない場所となっている。


 重徳の感覚は先程までよりも看視者の位置が近づいているのを捉えている。同時に不自然に路上駐車している二台のワゴン車の存在も。ご丁寧に濃い色のスモークガラスで内部がまるっきり見えないときている。


(襲撃してくるつもりか?)


 重徳の脳裏に予感めいた何かが浮かび上がる。状況的にはまだ日も高い時間とあって、堂々と人を襲うなどというマネはそうそうできないはず。だがその道に身を置いて何度も同様の経験を繰り返している人間にとっては、現状はそれほど悪くないかもしれない。ということで万が一に備えて歩美に警告を発しておく。



「歩美、もしかしたら危険なことになるかもしれないけど、俺の背後に隠れていれば大丈夫だ」


「えっ、危険ですか?」


 歩美には普段と同じ道路を自宅に向かって歩いているだけという感覚らしい。というよりも重徳と一緒に歩いているだけで思いっきり舞い上がっている状態。その舞い上がった状態がなせる業なのか、こんなことを口走る。



「大丈夫です。私がノリ君を守ってあげますから」


「いや、歩美は何もしなくて…」


 重徳の言葉は最後まで続かなかった。なぜなら二人を覆い隠すように黒塗りのワゴン車が横付けされて、中からはガラの悪い男たちが五人登場する。

 

 もちろんワゴン車の接近は重徳も把握していたので、歩美の体を抱えるようにして素早く後退して襲撃者から距離をとる。だがそこにもう1台のワゴン車がやってきて二人を前後から挟み撃ちにするような形で停車。行き場を失った重徳は仕方なしにこの場で襲撃者たちを片付けようと気持ちを固める。


 だがそこに…



「ノリ君、危ない! 結界構築」


 歩美が覚えたての結界で重徳の周囲を取り囲む。そう、歩美は重徳を守ることばかりに気をとられており、自分が結界の外にいることに後から気が付いたよう。重徳を想う気持ちが高じてこのような行動に走ったはいいが、左右から接近する怪しげな男たちを見てアタフタしている。


 当然重徳も予想外の歩美の結界に取り囲まれている状況に大慌て。リュックからバールを取り出して破壊しようと振るうが、1回や2回振り下ろしたところでビクともしない。その間に歩美は男たちに取り囲まれて前方のワゴン車の中に押し込まれていく。


 結界の内部に取り残された重徳はその様子を見ていることしかできない。一刻も早く歩美を助け出さねばとバールを振るうが、息が上がるほど叩き付けてもヒビひとつ入っていない。その間にワゴン車は走り出して徐々にその姿が遠くなっていく。


 意を決した重徳はバールをアスファルトの上に置いて軽く息を整えると、両手に気を集める。



「はぁ~!」


 そのまま両手を押し当てると、その一撃であれだけ頑丈だった歩美の結界がガラガラと音を立てて崩れていく。重徳は先日極楽往生撃を習得する際に偶然にも物体の表面に広範囲に衝撃を伝える打撃の技術を発見していた。今回その応用で邪魔な結界を取り除いた形。


 その場で重徳は身体強化を発動する。さらにバールを拾い上げながら…



「スキル〔神速〕発動」


 神速とは文字通り移動速度を引き上げるスキル。2つのスキルを重ね掛けした重徳はアスファルトを蹴ってワゴン車を追いかける。その速度は時速にして100キロに達しており、一時は見失った2台の影が見る見るうちに大きくなる。


 人間の限界をはるかに超えた速度で一気に後ろのワゴン車に追いつくと、追い越しざまに手にしたバールでリアタイヤに大穴を空ける。ついでにフロントタイヤにも穴を空けると、制御を失ったワゴン車は道路の反対側の電柱にぶつかって助手席側が大破。結構な勢いで突っ込んでいったので乗員に怪我人が発生している可能性が高いが、そんなことにはお構いなく前方を走るもう一台を追う重徳。


 やがてワゴン車に手がかかる所まで追いつくと、地面を思いっきり踏みつけてワゴン車の屋根に飛び乗る。そのまま屋根の上を這ってフロント部分に達すると、おもむろにガラスにバールをひと振り。歩美の結界とは違ってたったの一撃でフロントガラスはクモの巣を張ったように全体にヒビが広がっていく。さすがのこの状態では運転など不可能と見た襲撃者はワゴン車を急停止。重徳の体は感性の法則に逆らえずに前方に投げ出されていく。だがそこはレベル86。ヒラリと身軽に着地すると、サッとワゴン車に向き直る。


 後部のスライドドアが開くと五人の男たちが外に出てくる。そのうちのひとりは両手を粘着テープでグルグル巻きにされて口にも同様にテープを張られた歩美にナイフを突きつけている。リーダーと思しき人物が重徳を下から睨み付けるように近付いて…


 

「テメー、何しやがる。この車は高いんだぜ。修理代は請求させてもらうからな」


「いいぞ、お代はお前たちの命で払ってもらう」


 この程度の脅しで屈する重徳のはずがない。断じてない。なぜなら彼はあのジジイの孫だから。



「そんな強がりを言っていいのか? このお嬢ちゃんの顔に傷がつくぜ」


「ああ、それは困るな。じゃあ、こうしようか」


 重徳の姿が一瞬男たちの視界から消え失せる。彼は神足のスキルを発動して、通常の人間の目には捉えられない素早さで歩美を捕らえている男の真横に姿を現す。そのままナイフを握る手首を掴むと簡単にその手からナイフが地面に転がり落ちる。重徳がレベル86のパワー全開で男の手を握ったせいで、その手首の骨が粉砕されたよう。


 ようやく歩美の身柄を取り戻した重徳は彼女を男たちから離れた場所に連れていって、ナイフで何重にも巻かれた粘着テープを切ってから両手の自由を回復させる。さらに口を塞いだテープも剥すと、歩美は思いっ切り重徳に飛び付いてくる。その声は拉致された恐怖に未だ震えているよう。



「ノリ君、ゴメンナサイ。私ったらついノリ君を守ろうとして余計なことをしちゃって…」


「いいんだ、気にするな。歩美を守るのは俺の仕事だから」


 男たちとしては仲睦まじく抱き合うバカップルを見るためにわざわざ出向いたわけではない。この時点で襲撃はほぼ失敗とわかってはいるが、なんとか挽回しようと悪足搔きを始める。ひとり手首を押さえてアスファルトの上を転がり回っているとはいえ、まだ人数は4対1。しかも重徳は足手纏いになりそうな歩美を抱えている。



「食らってみやがれぇぇぇぇぇ」


 四人のうちのひとりが鉄パイプを振り被って重徳に迫る。その気配に気付いた重徳をサッと歩美を背中に庇って振り下ろされる鉄パイプを左手1本でキャッチ。そのまま奪い取ると両手に力を込めて半分に折り曲げる。カランと音を立ててアスファルトの上に投げ出される元々は鉄パイプであった物体を見た男たちは、額から冷や汗がダラダラ。そのまま回れ右をすると、クモの子を散らすようにこの場から逃げ去っていく。


 そして依然地面を転がり回っている取り残された男に近づいた重徳は、ニヤッとした笑みを浮かべて…



「さて、今から尋問の時間だ。これ以上痛い目を見ないうちに洗いざらい白状したほうがいいぞ」


 慈悲などひとつも感じられない宣告を下された男は、真っ青な顔色でその死神にも似た重徳を見つめてガタガタと震え出すことしかできなかった。



   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ひとまずは襲撃を振り払って歩美を無事に救い出した重徳。しかしこれだけで終わるはずもなく次々にヤ〇ザ組織の手が…


この続きは出来上がり次第投稿します。どうぞお楽しみに!


「面白い」「続きが早く読みたい」「なんだかヤ〇ザの組織が丸々ひとつ潰れそうな気がする」


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