【脳が晴れる】

メンタルクリニック受診後、最初にやったことは新聞を読むことだった。


まだ頭の中がモヤモヤしていて、文字を読み取る力が鈍くなっていた。

そこで、たくさん文章を読んでみようと思い立つ。


そして、思いついたのが新聞だ。

新聞は1回読めば、沢山の文章を読める。

おまけに、今世の中で何が起きているかわかる。

だから、閉じこもるような生活をするようになった私でも、世の流れについていける。

新聞にはたくさんの利点がある。


お恥ずかしながら、町役場で働いていた頃は仕事に夢中になりすぎて、新聞を読む時間も取らなかった。

ニュースをゆっくり見る時間も気力もなかったから、世の中のことがわからなくて年上の人との会話に困ることもあった。

それで、自分に自信をなくしていた。


だから、退職して時間ができたので、新聞をじっくり読むことにしたのである。


2週間ほどで以前と同じように文章の読解ができている気がした。

今までわからなかったことがわかる感覚も楽しかったし、自信も付いた。


あの時から、新聞を読み始めて良かったと思っている。


新聞を読む他に、高1レベルの簡単な数学の問題も解いてみた。


数学を始めた理由は特になくて、思考力を付ける方法をググっていたら数学が紹介されていただけだ。


高校の数学もすっかり忘れてしまったし、やってみるか!と軽い気持ちでやってみた。

徐々に学生の時に覚えた公式や法則を思い出すと、「自分、頭使えてる!」と実感できてきた。


数学は、「ココがこうだから、この公式を使えば解ける」と順序立てて考える。

そうやって思考しながら解く教科なので、やっていくうちに停滞していた頭が動いていく気がする。


新聞と数学のお陰で、頭の中のモヤモヤは完全に消えて脳が晴れる感覚がした。

物忘れや記憶がなくなる(第5章【異常な行動】参照)こともなく、元の自分に戻れる兆しを感じた。

もう少し時間はかかりそうだけれども、また働けるかもしれないと希望が見えた。


退職してから2週間は、絶望しか感じなかった。しかし、そこを過ぎれば思ったよりもすぐに回復の兆しが見えた。

その理由は、やはり、職場から離れたことにあるだろう。


適応障害は、ストレスの原因から離れることで症状が改善される。


参考:うつ病ナビ コラム『適応障害とうつ病の違い』

https://utu-yobo.com/column/adjustment-disorder/


ストレスを感じる環境から離れてしまえば、私のように急に元気を取り戻すこともある。


だから、「仮病だったんじゃないの?」とか「甘えていただけ」と責められるのだが。


でも、離れることで回復したことを体験した身としては、

『責められても何を言われても、自分に異常を起こす環境からは、すぐに離れよう。』と思えてならない。


※環境が職場だった場合、退職を促しているわけではありません。

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