第4章 異変と失敗
【感情のコントロールができない①】
この章では、適応障害と診断される以前から起きていた異変や「それはメンタルに悪いよ」と言いたくなるような失敗談を書きたいと思う。
町役場に在職中、1番感じた異変が感情のコントロールができなくなったことだ。
特に、怒りの感情。1度怒りの感情を抱くと、制御不能になってどうしようもなかった。
入職1年目の年度末あたりから常に「みんな攻撃してくるんだ。」と思い込むようになる。そして、被害妄想を抱きやすくなった。
しまいには、イライラを止められない。コントロールしなければならないと思うのにできない。
この精神状態がCさんと距離ができる(第2章【生き方①・②】参照)きっかけを作ってしまった。
Cさんから女性団体の会議案をやり直すように言われた。指摘の内容が細かすぎるものだったので、「Cさんは意地悪な意図があってやり直させたんだ」と思ってしまった。
今考えると、裏Cさんの言動が心に引っかかり続けて、Cさんのことも信頼できなくなっていたのかもしれない。
Cさんに言われて会議案を直そうと席についたけれども、急にイライラが湧き上がって止まらなくなった。
「もう無理だ!」と呟いて、足早にその場から離れてしまった。
離れた直後に「何をしてしまったんだろう。」と後悔した。
「もう無理だ!」はCさんに聞こえたよな。
Cさん、もう仕事教えてくれないかもしれない。
職場でこんなことしてるなんてどうかしてる。この状況をどうにかしなきゃならないのにどうしよう。
トイレに駆け込んで、そんなことを考えていた。
「私がどうかしてました。ごめんなさい。」と謝る方が状況はマシだったのかもしれないけれども、この時は謝罪の仕方さえ判断できなかった。
すぐに戻ったけれども、後悔しすぎて何を言っていいのかわからず、Cさんに黙って頭を下げることしかできなかった。
Cさんは何事かという顔をしながら、引き続き仕事を教えてくれた。そして、「神山さんは芸術家肌なんだね。」と言われた。
「変わってる」、「普通じゃない」って意味だよなぁ。そうだよね。職場でいきなり怒るなんて普通じゃないよね。
こんなことばかりしてたら、ただでさえ人間関係がうまくいってないのに、さらに悪くなるじゃないか。ダメだよ!と言い聞かせてばかりいるのにこんなことばかりしてしまう。
私は頭がおかしくなってきたのかな?
この出来事の他にも、急に感情がコントロールできなくなることが頻繁にあった。
それは何の前触れもなくやってくる。日頃の攻撃に対して、何もできなくて溜まるストレスが一気に噴き出す感覚だった。
ちょっとイラッとしただけなのに、急に怒りが湧き上がる。そして、いつもとは違う別人格のように怒りながら対応してしまう。
覚えているのは、町役場を退職する前月の出来事。言葉の内容は忘れたけどもFさんに否定されたと感じることを言われて、「そんなことないですって!」と急に怒りながら言ってしまった。
Fさんは「なんで私がそんな態度されなきゃならないの?」と言いたそうな表情をしている。
またやってしまった。
いつもこうやって後悔するのだけれども、同じことを繰り返してしまう。
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