【自分軸がなかった就活②】

合同企業説明会は民間企業への就職希望者が行くところ。


私はそこに参加しつつ、実は公務員への就職も希望していた。


大学の就活説明会では、進路担当の先生から


『公務員か民間企業かどちらにするか。進路を選択するべきだ。』


と説明されたにもかかわらず、私は民間企業に就職するのか、それとも、公務員として従事するのか。

どちらか1つに絞ることができなかった。


そもそも【大学を卒業したらこれがしたい】というビジョンも希望も浮かばなかったのだ。


だから目先の『内定』に囚われた。


公務員試験はチャンスが少ないから失敗したら就職浪人だ。


でも、民間企業に絞ったとて内定取れなかったらどうするの?


と延々と迷い続けながら決断することもできないまま。


結局、民間企業の採用試験を受けながら公務員試験の対策をする道を選んだ。


某大手人材・広告会社2社の就活サイトを通じて、応募した企業からあらゆるミッションが課された。


エントリーシート提出の連絡が来れば、それらしいことを書いて期限までに提出。


グループディスカッション・集団面接・個人面接の日程の連絡が来れば、聞かれそうなことの回答だけ考えて、作り笑顔で話しまくる。


そして、空いた時間は公務員試験対策。


目前に課されたことを、そのまま受け入れて必死にこなす日々だった。


今考えると、ビジョンがない故に取り越し苦労をしただけ。


自分が何がしたいかわからないから希望を1つに絞れなくてあれこれ手を出しただけなのだ。


そんな感じで取り組んだ就活だったが、大学4年の5月に1つ内定をもらえた。






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