第87話:自宅に帰ってきた
うぅ、リーゼロッテのペチンペチンで目が覚めたんだよ・・・
「あ、コヒメ起きたんだよ?」
みんなは?
「平等にペチンペチンしたんだよ?」
すでにみんな起きてるのね・・・
今何時よ?まだ5時半じゃない・・・
朝ごはんやってないわよ?
「そうなの?」
こっちの世界は日の出と共に起きたりしないのよ。
「せっかくだし、温泉に行ってくるっす・・・」
あたしも温泉に入ろうかしら?
「黒音も温泉に行く。メイドはどうする?」
せっかくだし、みんなでいきましょ?
朝からのんびりと温泉に浸かっている。
あたしはフラフラとここまでたどり着いて、いつの間にか小麦に身体を洗われていた。
「先輩、朝は弱いんすね?」
早く寝てるんだけどね?
リーゼロッテは朝早起きなはずなのに・・・解せぬ。
あぁ、ようやく目が覚めてきたわ・・・
「これは自分で好きなものを取ってくるんだよ?」
リーゼロッテはビュッフェ形式の食事は初めて?
これは好きなものを好きなだけ取ってきていいのよ。
ただし、お残しをすると怒られるから、自分の食べられる分だけ取ってくるのよ?
「ヨシノはあんなに山盛り持ってきて大丈夫なんだよ?」
佳乃は大丈夫なのよ。
それどころかあれを何回か持ってくるのよ?
「私はこれ一回でお腹いっぱいなんだよ・・・」
そんなリーゼロッテが持ってきたのはご飯と生卵に小さな焼き鯖とお味噌汁。
和風な朝食ね・・・
あたしは今日はトーストにスクランブルエッグ、それと付け合わせにベーコン。
コーヒーを飲みながらだから、カフェのモーニングといった感じだ。
「お嬢様はアメリカンブレックファーストですね」
あら?これってそういう風に言うの?普通にカフェのモーニング的に選んだんだけど。
「卵料理が付いた朝食らしいです。良くは知りませんが・・・」
なんだ、最近覚えた言葉を使ってみたかっただけか・・・
さてと、朝ご飯も食べたし、家に帰るわよ?
「ようやく世界を直してもらえるんだよ!」
ああ、そんなこともあったわね・・・
「忘れ物はないっすか?」
むしろ小麦、酒瓶を置きっぱなしよ?
「え!?」
忘れ物の確認も終わり、チェックアウトをして駅へと移動する。
「昨日見た白と青の電車なんだよ!」
これはすごく速いのよ!まあ、リズにはまるで敵わないけどね?
「お弁当は買わないんだよ?」
さっき朝ごはん食べたばかりでしょ?
それにお弁当を食べる暇はないわよ?
-We will soon make a brief stop at shinagawa.-
「魔導師の杖の人の声なんだよ!」
何であんたがそれを知ってるのよ・・・
「さあ?なんか元から知ってたんだよ?」
それは置いといて、そろそろ到着よ。ここで乗り換えるのよ。
「別の電車に乗るんだよ?」
忘れ物はない?小麦、お酒は持った?
「ちゃんと持ってるっすよ!」
佳乃、何番線?
「10番線の土浦行きです」
やはり佳乃は優秀ね。私の知りたいことを即座に答えてくれる。
「今度は銀と青の電車なんだよ?」
これは比較的ゆっくりと走る電車なのよ。
それでも、馬車よりはだいぶ速いわよ?
電車に揺られることしばし、最寄りの駅に到着なんだよ!
「お嬢様、お昼はシウマイ弁当ですか?」
そう言えばここでも手に入るんだっけ?
でも、いつでも買えるなら今日じゃなくてもいいわ。
それよりも佳乃の料理が食べたいわ。
「この佳乃にお任せを!」
家に着くなり、荷物を置くとメイド服に着替え買い物に出かけて行った。
さあ、小麦は作業開始よ。
「アンドー世界を直してほしいんだよ!」
小麦はリビングで作業。小麦の作業机はないからね。
ノートPCを開いて調査を始める。
あたしはその間に副業のログを確認なんだよ!
旅行中は電源を切っていたスピーカーの電源を入れると、相変わらずチャリンチャリン音がする。
どうやら順調に資産は増えている模様。
小麦が一緒に生活するようになって部屋が足りなくなってきたのよね・・・
そもそも、3人で生活する前提で家具なんかも配置してるからね。
現時点でも小麦の居場所が微妙な感じなのよね・・・
今後リーゼロッテも頻繁に来るようなら、もう少し広くないとダメね。
いっそのこと家でも建てようかしら?
それなら間取りも自由に出来るし・・・
でも、時間がかかるわよね?
半年や1年はかかるんじゃないかしら?
それにしても、ここにも引っ越してきたばかりなのに・・・
ともかく、不動産屋に相談が必要ね。
もしかしたらいい感じの物件ので物があるかもしれないし。
家を建てるにしても土地を探さないといけないし。
みんなが学校や会社に通うことも考えるとこの近辺から移動出来ないし。
もう人数が増えないことを祈ってるけど、油断は禁物なんだよ・・・
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