第6話 お風呂
カランカラーン
//SE お店のドアを開けた時の鈴の音
「いらっしゃいませー! ようこそ、癒し屋 蘭へ」//空元気な感じ
「あ……お客様……」//気まずそうに
「風邪はよくなりましたか? ……そうですか、それはよかったです」
「……こないだ、せっかく来てくださったのに私お休みで……うちの一番人気のアミちゃんが担当だったんですよね……」//悲しい
「そ、それで……今日はどの女の子を指名しますか?」//アミちゃんを選ぶかもしれないと不安
「あ、私……で、いいんですか? ……ん、前回の風邪薬買いに行った時の未納分がありますもんね。お客様、律儀だから……」//元気ない
「お部屋、ご案内しますね。どうぞ」//仕事として元気を出した感じで
//SE 歩く音
//SE ドアを開ける音と閉まる音
//SE ドアが閉まると同時にメイが抱きつく音
「……ごめんなさい、勝手に抱きついて。……未納分ってことで、許してください」
「ホントはアミちゃんの方が……よかったですか? ……こないだ……現金で受け取ってたら、今日、アミちゃんを選んでましたか?」
//そんな事ないよと言われる
「……ほんと? それでも私を選んでくれてた?」
「う、……よかった。……でも……アミちゃんと、キスとか、ハグとか……しちゃった?」
「もしそうなら……すごく、やだな。……ちょっと、嫉妬しちゃう」
「え? アミちゃんとは、少し話して一時間経つ前にお金渡して帰った?」
「……そうなんだ!!」//一気に安心する
「よかったあああああ。アミちゃん、うちの一番人気だし、セクシーだし、大人っぽいし、魅力的だし、お客様がアミちゃんのお客様になったらどうしようって、すごく不安でした」
「……あれ? そういえば、こんなに抱きついてるのにお客様のエネルギー減っていかないですね。……もしかして……あ、いえ、なんでもないです」//何かに気付いて嬉しくなる
「ね、ね、今日は、一緒にお風呂入りたい!! ……って、これ私のリクエストみたいになっちゃう? だめですか? 他のがいい? それとも、アミちゃんとみたいにゆっくりおしゃべりがいいですか?」
「あれ? あれあれあれえ? お風呂って聞いて、何か想像しちゃった? 照れちゃってーもう、可愛いなあ♡ さすがにお店の中でお互い全裸とかはないですよ?」 //いたずらっぽく
「お客様も私も、水着着用です♡」
「なになにー残念? びっくりした時の顔も安心した時の顔も可愛いなあ、もう♡」
「ね、ね、お風呂でいいよね? どの水着にしますか? 男性用は青いのと、赤いのと、黒いのがあります」
「青色着て欲しいなー。似合いそう! え、青にしてくれるの? 優しいな。大好き!」//明るく
「そ、れ、とぉ! ね、私にはどの水着着て欲しいですか? ……今のサキュバスの格好のままでも、素材的には入れるんですけど……お客様が選んでくれたのが着たいな」//上目遣い
「え? この水色の水着ですか? ……意外と露出控えめなの選びましたねー。もっと過激なのでもいいのに。へへへ」
「じゃあ、着替えてくるので、お客様も着替えておいてくださいね!」
//SE 扉が開いてメイが出て行く
//SE コンコン ノック
「お客様ーお着替え終わりましたか?」
「……じゃあ、失礼しまーす」//控えめな言い方
//SE メイが入ってくる
「あ、あの……お客様? ちょっと恥ずかしいんですけど、メイ、紐結ぶの苦手で……なんかうまく結べなくて。水着の背中の紐、結んでもらってもいいですか?」
「た……頼んでおいてあれですけど、ちゃ、ちゃんと結んでくださいね? ……お風呂入ってる時に脱げちゃったら恥ずかしいから……」
//SE 紐を結んだりする物音
「ありがとうございます! ね、ね、見てー! メイの水着姿! 可愛い?」
「アミちゃんみたいなセクシーさはないけど……メイもそれなりにスタイルいいでしょ!? ……お客様と一緒にお風呂入りたくて、最近ダイエットと筋トレ頑張ってたんです」//照れながら
「こないだのお休みの日はジムにも行ってたんですよ! だから……その日お客様が来ててアミちゃんが担当したって聞いた時は正直ショックでした。お客様に会うの楽しみにしながらジムで頑張ってたのに……って」
「でも、心配する必要なかったみたいだし、こうして水着姿も見せられたから、嬉しいです! それで……お客様が褒めてくれたら、もっと嬉しいんだけどなー?」//ちらちらと視線を送る
「えっへへえ。自分で言わせちゃった気もしますけど、褒めてくれて嬉しいです♡」
「ってことでー!! さ、一緒にお風呂入りましょー!! 今日はお風呂でいーっぱい、癒してあげますね♡」
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