第2話 オイルマッサージ&ハグ
「まずは私の手のひらでお耳を包んで温めていきますね」
「目を閉じたまま、リラックスしててくださいね。だんだん気持ちよーくなってきますから」
「ふふふ、温まってきましたね。ちょっと眠くなってきましたか? 早いですよー?
寝てもいいですけど、まだまだ全身くまなくマッサージしていきますからね」
「じゃあ、お耳触られるのに慣れてきたみたいなので、お耳のマッサージはじめます」
「まずは耳全体を掴んでくるくるくる……次は、耳の外側を上から摘まんで指圧していきます」
//SE マッサージの音
「ぐ、ぐ、ぐ、ぐ」
「ここって、顔のむくみにも効果あるそうなので、お客様 今よりもっとイケメンになっちゃうかも♡」
「え? イケメンなんかじゃない? ……そうかなあ、私はお客様の顔、好きだけどなー。結構タイプです」
「嘘じゃないですよ? 真面目そうで優しそうで……困ってる人がいたら助けたくなるタイプじゃないですか?」
「ですよね。以前私がお店のチラシ配り中に道にチラシばら撒いちゃった時、拾うの手伝ってくれたのって、お客様ですよね?」
「えーそりゃ覚えてますよ。拾うの手伝ってくれた後、頑張ってねって言って一枚貰っていってくれたの、嬉しかったですもん」
「そしてそして、実際にそのチラシ見て私のデビュー日の今日、こうして来てくれて、私が新人なの知ってるのに担当させてくれたから、もぉーっと嬉しいです。だから、今日は私にできる精一杯で癒させていただきますね♡」
「さーて、次はオイルを使って全身ほぐしていきますよー!」
「アロマオイルを使いますけど、好きな香りってありますか?」
「……お任せですか? じゃあ……、ベルガモットの香りはいかがですか? 柑橘系でストレスや精神疲労、安眠などに効果を期待できる香りです」
//SE ボトルを取り出す音
「……ほら、こんな香りです。お好きですか?」
「そうですか、よかったです。では、このオイルにしますね♡」
//SE オイルを瓶から出す音
//SE オイルを手のひらに伸ばす音
「へへー、見てください。てっかてかです♡ じゃあ……肩と背中をほぐしていきたいので、今度はうつぶせになってもらえますか?」
//SE 主人公が体勢を変える音
「はい、うつぶせになっていただいてありがとうございます。これで私のやりたい放題……ですね♡ なーんて。あはは、ちゃーんと気持ちよくしますから、安心してください。リラーックス、リラーックスです」
「じゃあ、まずは肩から……ひゃあ!」
//SE メイがオイルで滑って主人公の背中に倒れこむ音
「ご、ごめんなさい、オイルで滑って……お客様の背中に倒れこんじゃいました。
私のおっぱい、オイルまみれですうううう」
「え? それはそれで気持ちよかった? ……お客様、なんていい人!! お客様が優しい人でよかったです。私、もーっと張り切っちゃいますね!」
「肩も背中も、おしりも足も、指先まで、ぜーんぶ、くまなく私が気持ちよくしてあげるので、目を閉じてゆーっくり癒されててください」
「では、気を取り直して……肩をほぐしていきますね。わーカッチカチ。お仕事でパソコン使うんですか? それで肩凝ってるんですねー」
//SE だんだんと主人公の寝息
「はーい、次は、背中……あれ? 寝ちゃいました? ふふふ、寝ている間にしっかりほぐしておくので、私に任せてゆっくり眠ってくださいね……」//眠りながらだんだんぼんやりと聞こえるイメージで
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――――――――――
「お客様ー、お客様ー」//眠ってしまった主人公をそっと小声で起こす
「おはようございます。すごくぐっすり眠っていらっしゃいましたね」
「気持ちよかったですか? えへへ、嬉しいです」
「あー、よだれ出てますよ。可愛いなあ、もう」
「頭のてっぺんからつま先まで、全身くまなくマッサージさせていただきました!
どうですか? 身体が軽くなった気がしませんか?」
「……でしょでしょ? よかったです♡ 今日は精一杯、お客様のお疲れを癒させていただきました」
「……それで、あの、お代の方なんですけど……現金でいただくか、私とハグしていただくか、どちらかになるんですが……お客様はどちらがよろしいですか?」
「え? 現金かハグか……って、おかしい? あ、私たちサキュバスは人間様からエネルギーをいただいて生きているので……その、ハグするとお客様はせっかく癒されたのにちょっと疲れちゃうかもですが……お金を稼ぐのも疲れることだと思うので、大差はないかと……」
「私ですか? 私は……相手がお客様なのでもちろんハグがいいです。けど、お客様、私とハグするのは……お嫌ですか?」//不安そうに
「え、いいんですか? わあ、嬉しいです。……じゃあ、ぎゅうううううっと、抱きしめてください。お願いしますっ♡」//嬉しそうに両手を広げる
//SE 抱きつく音
「へへ、嬉しいなあ。……私からも抱きしめていいですか? ……ぎゅ――う♡ へへへ、ありがとうございます」
「……また来てくださいね♡」//耳元
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