第7話 孤高のぼっちは図書室に入る

突然だが学校の中で一番静かなところはどこだと思うか?それは・・・

というわけで俺は一番静か(自分の中で)な図書室に来ている。


この学校にもしっかりと図書室がある。更に結構大きい。


「・・・」


やっと俺はオアシスを見つけた。ここが俺のエデンなんだろう。


「あ・・・」


「なにか?」


「あ、いえ・・・」


そう言って司書みたいな人は奥に戻っていった。


しっかし、誰もいないな・・・


「いないと思った?」


「なんでいるんだよ」


「将宗君が来るところなんてお見通しだよ」


エスパーみたいなこと言い出すこいつは俺の婚約者(笑)の五十鈴だ。


「なんで机の下に潜っていたんだよ?」


「だって〜?そのままいたら君帰るじゃん?」


「そうだな、絶対に帰るな〜」


「もう少しためらいが欲しかった・・・」


「ていうか今すぐ帰りたくなった」


五十鈴と一緒にいるとトラブルに見舞われそうで・・・


「せっかく来たんだし?座っていきなよ?」


「飲食店にいる仲いい店員みたいにするのやめろ」


「そういえば将宗くんは何しに来たの?」


「今頃それかよ・・・まあ勉強かな」


「そっか〜それなら私も勉強しようかな〜」


そう言って五十鈴は椅子を持ってきた。


「私そんなに勉強得意じゃないから教えてほしいな〜?」


「わかった、一緒にやろう」


  *


五十鈴は自分でも言っている通り勉強があまり得意じゃないが、それでも頑張って問題を解こうとしている意思を感じられる。


・・・それは良いと思うが


「ねえ〜?ここわからない、教えてくれない?」


「あ、ああ・・・」


五十鈴は俺の隣に座っていて、教えてほしいときにこっちに近づくので色々とぶつかってしまう。


「あれ?どうしたの?顔が赤いけど風邪?」


「い、いや!?だ、大丈夫だ!」


「そう?それなら良いんだけど・・・ちっ・・・!」


「舌打ちしたか?」


「してないよ?私は清楚な女子高生だからね!」


「そうか・・・」


もしかしてこれも計画のうちにはいっていたのだろうか?


「やっぱり顔赤いよ、保健室に行こう」


「だ、大丈夫だ!俺は元気だから!」


「大丈夫、痛いのは最初だけだから」


「何の話してんだ!?」


「うるさいです!図書室ではお静かに!!」


「すみません・・・」


「何してんだか・・・将宗くんは」


やれやれと五十鈴はそういうが俺は反抗する


「お前のせいやろがい」


「私はただ保健室に行くって言っただけだけど?」


「あのな〜・・・」


「というわけで保健室に行こう!」


「絶対に行かないからな!」


こんどから五十鈴に見つからないようにここに来ないといけなくなったじゃねえか・・・


「大丈夫!いつでもいるからね・・・?」


「怖いんだけど?」


「怖くないよ?」


本当に五十鈴なら実現できそうだ


「もう帰ろうかな・・・」


「じゃあ帰ろう!」


「なんでそんな気分が良いんだ・・・?なにか企んでるのか・・・?」


「ぎくっ!?な、なななんでもないよ!?」


「ぎくっていう人初めて見たわ」


「きゃっ、将宗くんのファーストワードもらっちゃった♡」


「新しい言葉出てきたな」


俺は勉強道具をカバンに詰め込みかえりの支度をする。


「ねえねえ?行きたい場所があるんだけどいいかな?」


「却下」


「むー!先に言わせてよ!」


「どうせ、変なところだろ?」


「違うもん!」


「じゃあどこだって言うんだ?」


そう言うと五十鈴はもじもじし始めた。


「ちょっとお花をつみに・・・」


「俺が悪かった・・・」


「イチャイチャするのは良いですけど図書室はお静かにお願いします」


「本当にすみません・・・」


俺は謝って戻ってきた五十鈴と図書室を後にした。


あ と が き

ストックがなくなったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

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