第3話 孤高のぼっちは逃げ出したい
「どうぞ〜あがってあがって〜」
「お邪魔します」
五十鈴の圧に負け俺は五十鈴の家へと上がる。中は一般の家である。
「あら〜あなたが篠原くん?」
「あ、どうも」
「ゆっくりしていって頂戴ね、あ、でももう少しでお父さんが帰ってくるからそれまでに心の準備をしていてね」
「・・・?あ、はい」
心の準備?なんで五十鈴のお父さんがもう少しで帰ってくるのを伝えてきたのだろうか?
「なあ、五十鈴?」
「い、五十鈴って呼んだ・・・!!!」
「おーい?」
「はっ!ど、どうしたの!?将宗くん!?」
「五十鈴のお父さんってなんかあるのか?」
「どういうこと?それよりもうお義父さんなんて早いよ〜」
五十鈴は照れながらそう言ってくる。
お父さんになにか伝えなくてはいけないことでもあるのだろうか?
「ただいま〜」
「あら帰ってきたわね」
「お父さん〜重大報告あるからね〜!」
「ついに五十鈴にもか!!」
「どういうことだ?」
何故か俺は五十鈴の隣に座らせられている。雰囲気が悪く立ち上がれない状況になった。
「それで?その子は?」
「この人がナンパから私を助けてくれた人!」
「すごいでしょ!?お母さんと同じだよ!」
「なあ、五十鈴俺全然話についていけないんだが?」
「大丈夫!これから君に言ってほしいセリフがあるから」
「セリフってなんだよ」
「こう言って」
「えっと?『娘さんを私にください』?なにこれ?」
「貴様に娘はやらん!!」
「『一生守っていくことを誓います』なあこれって・・・」
「お前にそんな度胸があるのか!?おおん!?」
「なあ、すごい怒っているけど・・・」
「ほら次読んで」
「『あります!』・・・これって結婚の前のやつだよな・・・?」
「ほう?そうか・・・合格だな!」
「は?」
「おめでとう!これから私たちは家族だよ!」
「お義父さんって呼んでくれ!」
「はあーーーーっ!!!???」
婚約者ができました・・・なんでこんなことに・・・
*
「どうしたんだ!!??そんな疲れてような顔して!!」
「婚約者ができた・・・」
「ん!!!???どういうことだ!!!???」
「このクラスに居る故宮五十鈴ってやつと婚約することになった」
「・・・・っ!」
「どうしたんだ?お前らしくない」
「い、いいいや!!!???なんでもないぞ!!!」
「それならいいんだ」
「そ、それじゃあ、また後で」
「おうまたな」
何故か熱斗はいつもより元気がないが腹でも下したのだろうか・・・
そういえば五十鈴の姿が見えないがどこにいるんだろうか、そういえば故宮なんて名字のやつなんてこのクラスにいたっけ?あれ?
「ほら席に座って〜今日は男子諸君に嬉しい情報があるよ〜」
「まじかよ!」
「女子にとってはどうなんですか〜?」
「女子にとってはそんなかな〜」
「それでその嬉しいっていう情報は!?」
「転校生だ」
「だれかな!?男子に嬉しいってことは・・・」
「女の子だろ!そうに決まってる!」
「はい、入ってきて〜」
入ってきたのは五十鈴だった。
「はじめまして〜故宮五十鈴です」
「美少女だ!」
「かわいい〜!」
美少女が来たことによりクラス全体は盛り上がっている。俺は驚きのあまり動けない
「ちなみにこのクラスに居る篠原将宗君と婚約しています!よろしくお願いします!」
「「「「!!??」」」」
あーあ、爆弾落としちゃった。よし後ろからこっそりと・・・
「逃さんぞ??ぼっち」
あ、死んだ
「それじゃあ、席は婚約者の篠原君の隣ですよ」
「わーい!」
平穏が崩れる音がした
あ と が き
最近暑くて嫌になりますよね!でもそれに負けずに頑張ります
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