02.目覚め



さて、知り合った二人が友人関係になったかというと、いなである。

知り合ったならば、一般的に廊下ですれ違えば挨拶を交わし、話が合うのであれば会いにいくか都合を合わせて落ち合うこともあるものだろう。そういった俗にいう親しさはユーディットとランプレヒトの間にはなかった。

双方、周囲に知られてはならない趣味の持ち主ゆえ、廊下でもただすれ違うだけ。公然と話せる話題ではないため、会いにゆき教室など公で話すことも選択肢にない。なにより、お互いが自身の趣味を優先させたのだ。

萌えの供給源である、同性同士の集団の観察。複数人もあらゆる可能性を見いだせてよいが、望ましいのは同性二人組のやり取りだ。目的の観察対象を探し、見つけ、満足のゆくまで観察する。最優先事項が趣味である二人は、到底一般的な友人ではなかった。


「あ……、どうも」


「どうも」


しかしながら、行動原理が同じため、観察場所が似通い時折遭遇した。そういったときは、会釈だけし、またお互い萌え対象の観察へ戻る。相手の邪魔をしてはいけないと、自身の経験からよく理解していた。放課後の東屋の観察などは、特にそうだ。声が遠く会話が聞き取れないため、生徒たちの仕草ひとつ見逃してはならない。どちらも観察に専念していたいのだ。

意気投合ぶりはとてもよい。が、それゆえに会話をしない。

校舎本館と別館の間にある渡り廊下は、特別教室の授業に向かう移動以外では、放課後に東屋が利用されるぐらいだ。そのため、放課後しばらくすると人通りはなくなる。残すは東屋の利用者たちが帰寮するときのみとなる。ユーディットやランプレヒトが、渡り廊下の入り口に張り付いていて不審がられないのは、目撃者がいないからであった。二人とも、人目がないからこそのこの位置である。通行人があるようなら、見づらいのを我慢して校庭の垣根へと移動する。

観察対象が帰ったあとは、基本的に二人も暗くなる前に帰寮する。帰らず少し話してゆくことがあるが、一ヵ月に数度あるかの頻度だ。そして、そういったときはどちらかないし、両者の興奮が収まらないときだ。観察対象の行動が萌えツボを的確に突いたとき、一人では抱えきれず帰寮前に吐き出す。


「さっきの見ましたか!? 髪に葉っぱがついたのを取るだけでなく、そのあとの頭わしゃわしゃ!! 少しでも触れていたいからゆえの行動ですよね!?」


「うむ。見てはござらぬが、某が目撃した下睫毛が目に入り、それ以上涙を零さぬよう取り除くため至近距離で覗き込んだ構図の素晴らしさに相当するのでしょうな」


「そうなんです!! というか、それも大変おいしいですね!」


ランプレヒトの同意を得て、ユーディットは歓喜する。そして、彼から聞いたシチュエーションを男性同士で脳内置換し、萌え成分と判定を下した。気の置けない関係もよいが、耽美は耽美で素晴らしい。

萌え語りはどんなに気を付けても、夕闇が迫ってようやく時間の経過を知るため、ランプレヒトが女子寮まで送ってくれる。それを申し訳ないとユーディットは感じ、次回は気を付けようと反省するのだが、同志の彼だからこそ話が盛り上がってしまい毎回反省を活かせずにいる。

何度目かの夕闇迫る東屋にて、ランプレヒトはテーブルに両肘をつき、両手を組んで、真剣な面持ちで切り出した。といっても、彼の焦茶の前髪は今日も目元を塞いでおり、表情の半分も読み取れない。真剣というのは、あくまで、ユーディットの感覚的なものだ。


「そろそろ、明かし時と思いませぬかな?」


「一体何を?」


「目覚めについてです」


ランプレヒトの言葉に、ユーディットははっとなる。


「確かに……!」


「これより会話の深度を深くするには、必須でしょうな」


「ええ、それを明かさずに曝け出すことなどできませんわ。では、私から」


現在の嗜好にいたるきっかけについて、ユーディットは告白する。それはさながら、懺悔室での告解のようだった。


「私が開眼したのは”脈石みゃくせきの騎士”でした……」


「あの騎士道物語? 兄が唯一読める愛読書ですが、令嬢には手を出しにくいものでしょうに」


あがった本の名前がランプレヒトは意外だった。脈石の騎士は騎士道物語の代表ともいえる作品で、騎士を目指す男子が好んで読む。ランプレヒトの家系であるシュターデン侯爵家の人間は、ほとんどが騎士団に勤めている。適性属性が火の者が多いため、活気のある人間性になりやすく男女問わず心身を鍛えることに関心を持ちやすい。

ランプレヒトの兄もその例に漏れず、騎士を目指す一人で、鍛えることにしか関心がないのではと疑いたくなる脳筋だ。ランプレヒトのように文章を読むのが苦手で、騎士道精神を学ぶための物語ぐらいにしか興味を示さない。

つまり、兄の読む物語は主要人物が雄々しい者ばかりで、ランプレヒトの好みと真逆であった。

主人公が利き腕を失い挫折するところから始まる物語であるため、令嬢であるユーディットには遭遇しづらい本といえた。


「従兄弟の家に遊びにいったときに、物語らしいものがそれしかなくて……」


手に取った経緯を聞き、ランプレヒトは合点がいく。ユーディットは、自分と同じく本を読むのが好きな人間だ。屋外で走り回るぐらいなら、読書を選択するだろう。


「エンディミオン様が、レアルに『お前は私の騎士だ。私のもとに必ずたどり着け』と言った瞬間、電撃を受けたかのような衝撃を受けました!」


脈石の騎士という題名は、主人公のレアルを指す。レアルは従騎士の頃に利き腕を負傷し、失ってしまう。そのため、騎士になることは望めない無価値と判断され、周囲から無価値の脈石と蔑まれるのだ。騎士を目指すきっかけとなった、公爵令息のエンディミオンへの忠義を貫けないと、レアルはうち崩れる。そんなレアルに、エンディミオンがかけた奮起の言葉が、ユーディットの口にした科白セリフである。

自分が公爵となるときに騎士として傍にいろ、と苛酷な命を与えるエンディミオン。横暴とも受け取れるその命に、レアルは感銘を受ける。自身の忠義を誓った相手こそが、自分が騎士になることを疑わず信じてくれているのだ。それに応えるのが男だ、とレアルは再び彼へ忠義を誓い改めるのだった。

挫折しても忠義により立ち上がる主人公、という感動的なシーンである。ランプレヒトも、共感はできないものの感動する美談だと理解はできる。しかし、どうやらユーディットは一般とは違う感動を覚えたようだ。


「あの二人の強固な絆が、もう……!! レアルを自分のもの宣言するなんて、エンディミオン様がレアルへの独占欲を認めたも同然の瞬間じゃないですか!」


「あの時点で、すでにエンディミオンにはセレナという婚約者がいたはずですぞ」


「それを凌駕りょうがする絆だから素晴らしいんじゃないですか! セレナが嫉妬するほどですよ!?」


「嫉妬といえなくはないやもしれませぬが……」


ユーディットが指摘するのは、エンディミオンがレアルに目をかけることをセレナが何度が忠告する点だ。レアルは平民のため、自分の婚約者の傍におくには相応しくないというのがセレナの見解だ。身分が低いうえ身体的不利を抱えているレアルを煙たがるのは、令嬢であるセレナにとっては正常な反応といえる。

しかし、ランプレヒトが読んだ限りでは、ユーディットがいうような婚約者を奪われるかもしれないという危機感をもった嫉妬ではない。婚約者といる時間を削る要因のひとつとして、邪魔者だと感じている程度のものだ。

主従関係がそのように解釈されるのかと、ランプレヒトは不思議に感じる。自身の嗜好に気付き諭してくれた母は、自身がどう薔薇解釈しているのかはまではランプレヒトには明かさなかった。理解ができるものではないと母は知っていたのだろう。百合を好むランプレヒトには、男同士をどう見るかなど関心の外すぎる。


「はっ、私ったら思わず……! そ、それで、ランプレヒト君は何がきっかけで百合に?」


趣味が異なると理解していたはずなのに、白熱するあまり食い下がってしまった。我に返ったユーディットは、咳払いをして、自身の説明を終了した。そして、ランプレヒトへ呼び水を投げる。


「某は”蔓薔薇つるばらの園”で自覚をいたしました」


「それこそ、手に取る機会なんてないのでは……?」


令嬢のユーディットが騎士道物語を読むのが珍しいといっておきながら、ランプレヒトがあげたのは女学院が舞台となった友情物語である。それこそ、令息であるランプレヒトが手に取るとは思えない。


「母は薔薇を嗜む以前に、かなりの読書家でしてな。なんでも読むので、色んな本が我が家にはあるのですよ」


母の本の収集癖のために、ランプレヒトが物心着く頃にはシュターデン侯爵邸には本で溢れかえった読書室があった。母が嫁いでくるまではなかった部屋だという。

ランプレヒトはその読書室でよく過ごしていたので、母同様、雑食な読書家になった。母自身が物語の種類を限定しないため、彼が何を読んでも止められなかった。あとになって知ったのだが、年齢層が上の描写がある本は本棚の上部にあり、幼いランプレヒトの手が届く下段には童話が中心で置かれ、自然と成長に合わせて読書の幅が広がるようにされていた。

好みでない騎士道物語の内容を把握していることから、ユーディットは彼の事情に納得した。


「グリロティやピソザレもよいですが、蔓薔薇はやはりオリスリが至高! 自分だけの契者プレステを、とスリジエたんに出会うまで誰とも契りを交わしていないのですぞ!」


令嬢であるユーディットは既読の作品だからと、推しの組み合わせを主張される。

蔓薔薇の園は、シュラブ女学院という架空の女学院に通う令嬢たちの日々を綴った青春群像物語である。主人公のスリジエが入学するところから物語が始まるのだが、女学院独自の風習でプレステという対を在学中に決め、蔓薔薇をモチーフとしたブレスレットを交換し卒業後にも切れない縁を結ぶ。

恐らく、卒業後はほとんど政略結婚が待ち受けている令嬢たちが集う女学校ゆえの、心の救済措置なのだろう。結婚相手と心を通わすことができなかったとしても、学園で結んだ自分を裏切らない相手が確かにいるのだと拠り所にできる。蔓薔薇の園が刊行されて以降、実際に作中の蔓薔薇の契りが女学院で流行った。作中では学院の者と証明するための学生証の役割を果たす蔓薔薇のブレスレットだが、現実では自身で用意して信頼する相手に贈り合うようになった。

そんな影響力の強い作品だ。作品自体は知らずとも、令息も女学院で蔓薔薇のブレスレットが流行っていることぐらいは耳にしている。ある令息が婚約者の令嬢に贈って怒らせたという噂もまことしやかに広まり、蔓薔薇のブレスレットは男性から女性に贈ってはならないタブーと認識されている最近だ。


「うーん……、オリヴィエとスリジエの関係は綺麗すぎるし、私、ロティエは女性特有のどろどろさがあって苦手なんですよね」


「ロティエ嬢はその愛の重さがよきなのですよ!」


「あれ、愛ですか……?」


主人公のスリジエの不安を煽る存在として、ロティエという薄幸の美少女がでてくるのだが、彼女の契者プレステに対する友情はかなり歪んでいる。薄幸といわれるだけあり、ロティエには肩から背中にかけて火傷のあとがある傷物の令嬢だ。そして、その火傷を負わせた原因であるグリスィーヌと蔓薔薇の契りを交わしている。この痕がある限り自分を裏切ることは赦さないと、グリスィーヌに執着するロティエ。

自身の歪みを自覚しているがゆえに、清廉なスリジエとオリヴィエの関係を妬むのだ。


「悪役としての好感度は高いですけど、だからこそグリスィーヌへの態度が酷いと感じてしまいます」


「グリスィーヌ嬢は、ロティエ嬢の歪みごと受け入れているのですよ。贖罪しょくざいだけのために彼女といるのではなく、責められることで安堵し、グリスィーヌ嬢もあの痕で彼女が離れないように縛っているのです。もはや共依存といえる歪んだ愛……!」


熱く説明されれば、そういう解釈もできなくもないと思えてしまう。逃げれる状況になってもグリスィーヌがロティエを見捨てられずにいる描写は確かにあった。


「それでも最たる推しはオリスリなんですね」


「某、王道が好きなもので!」


これだけ熱弁をふるえるのに、最推しの組み合わせではないのか。ユーディットが指摘すると、曇りのない瞳、いや声音でランプレヒトは断言した。友情を愛情と解釈している時点で、王道といってよいものかユーディットは迷ったが、話の軸となるのは主要二人の友情なので頷いておく。


「こうして互いを深く知り合ったのですから、ユーディット殿では他人行儀ですな。ユディ殿と呼んでも?」


「そうですね。私も、レヒト君と呼んで構いませんか?」


「是非に!」


ランプレヒトの提案に、ユーディットも同意する。ここまで自分の好きなものを曝け出して話せたのは、彼が初めてだ。お互いの好みに対して理解も共感もほとんどできない。けれど、だからこそ熱意をもつほどに好きなものを否定してはいけないと解っている。それに、同じ熱量で好きなものを語る相手がいることは嬉しい。


「おや、失敬した。もう真っ暗ですな」


今回は、お互いの始まりの作品についてだったので、本気で時間を忘れて話してしまっていたらしい。夕闇どころかほとんど夜であった。

これは本当に足元に気を付けないといけないなとユーディットが考えていると、当たり前のように手が差し出される。ユーディットも、何も疑問をもたずにその手をとった。すると、いつもより強く握られる。彼も手を離しては危ないと心得ているのだろう。


「そういえば、その前髪で暗いなか歩いて大丈夫なんですか?」


視界が不良好ではないか、とユーディットが心配すると、ランプレヒトはのほほんとした調子で微笑む。


「なんの。もはや視界が開けている方が不自然なほどです」


「ふふ、そんなにですか」


前髪で視界が制限されている方が安心するのだと主張されてしまい。ユーディットは可笑しくなる。前髪を分けていたり、短くしているランプレヒトがとても想像できない。自分も大概見慣れてしまったようだ。

歩き慣れた女子寮までの道をたどる。昇り始めた月が大きくみえ、道を明るく照らす。そのため夜道だというのに、不安はなかった。

もしかすると、月明りのせいだけではなく、確かに握られた手も安堵の原因かもしれない。ランプレヒトは長身で手足も長い。歩幅がかなり違うだろうに、ユーディットはゆったりと歩けている。これも自分がけないようにとの配慮なのだろう。

まじまじと繋がれた手を眺めていて、ユーディットはふと思う。

そういえば、この状況は奇怪おかしいのではないか。

紳士的な対応だと思っていたが、年頃の男女がずっと手を繋いでいるのは果たして正しいのか。手を繋いで歩く男女など、一般では恋人同士でしかユーディットは見たことがない。

幸いなことに目撃する者はいないが、ユーディット自身が疑問を感じてしまった。

万が一、今の状況を第三者にみられてランプレヒトは困らないのだろうか。しきりに首を傾げるユーディットに気付いて、どうかしたのかとランプレヒトが視線で問う。前髪でみえないため視線を感じるのは、なんとなくだ。

小首を傾げる彼の様子に、そんなことも思い至っていないのだろうとユーディットは納得した。なんでもない、と笑ってみせる。

誰にもみられていないのだから、きっと自分が気にしすぎなのだ。

始めてできた同世代の友人が異性なものだから、ユーディットは正解が解らなかった。


「そういえば、以前思わず買ったのですが……」


女子寮の門に着いたとき、ランプレヒトは何かを思い出し、自身のズボンのポケットから何かを取り出す。そして、それを手を離しがてら、ユーディットの手首へと付けた。

チャリ、と蔓薔薇の鎖が鳴る。


「よかったら、もらってくだされ」


通常の男性なら絶対に買わない蔓薔薇モチーフのブレスレット。それを作品愛が過ぎて、ランプレヒトは購入していた。しかし、女性物のブレスレットで彼の手首には短い。そもそも女性が身に着けることに意義のあるアイテムだ。彼にとっては自身が身に着けることは、はじめから論外であった。

持っているしかできないものだからと、渡されたユーディットは呆ける。異性からアクセサリーを贈られるのは初めてだった。そう一応ランプレヒトも異性だ。こんなあっさり受け取ってしまってよいのだろうか。

虚を突かれて、お礼もいえずにいる彼女の手首を、ランプレヒトは持ち上げて金属の蔓薔薇を月光に照らす。


「これで、ユディ殿は某を裏切れませんな」


それは、ロティエがグリスィーヌと蔓薔薇の契りを交わしたときの科白だ。前髪の隙間すきまから、ちらりと空色が閃いた気がした。

本当に彼は蔓薔薇の園が好きなのだと、ユーディットは吹き出す。


「っふ、裏切りませんよ」


きっとこの蔓薔薇の契りは成立しない。一方が贈っただけだし、そもそも女同士ですらない。成立するはずのない儀式は、なんとも滑稽で可笑しかった。

それでも、ユーディットの言葉に偽りはなかった。これから先、彼を嫌うことはないと確信が持てる。


「そうでしょうな」


ユーディットの言葉を疑うことなく、けろっとしたした様子でランプレヒトは手を離した。彼はもとより彼女を信頼している。彼女の答えは判っていたのだ。

遅くなったことについて寮監への弁明をランプレヒトは申し出るが、ユーディットは帰る途中で忘れ物に気付いたことにするから問題ないと断った。こんな時間帯に男子生徒が女子寮を訪ねることの方が問題になる。

彼女の意見に納得したランプレヒトが別れを告げ、去ろうとすると、その背中にユーディットは声をかける。


「今度は、明るいうちにお話ししたいです……っ」


「某もです」


観察もよいが、今日は今日でとても楽しかった。たまにはこんな日があってもいいとユーディットは感じたのだ。

ユーディットの希望に、賛同が返り、彼女は満足げに寮へと入っていった。

その日の夜、就寝前にもう一度だけ金属の蔓薔薇を月光に照らしてみる。

約束なんてしていないが、このブレスレットをこれからも付けていようとユーディットは決め、眠りに就いた。


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