7話
ミアを寝室に連れていき、頭を撫でてやっていると開けていた扉からシャーロットがひょこっと顔を出して、小さな声で「マスター、コッチニキテ。」と言った。
私は、なんだと思いシャーロットの後をついて行くと、待ってた時にSilkyとBrownieが作ったであろうクッキーがテーブルに並んでいた。あの最悪な食事会の料理とは違い、ほんの気持ち程度の量とティーカップが並べられたそのテーブルは、私の心を癒すには十分の光景だった。すると隣にいたリャナンシーが、新しく作ったばかりのロビンとミアが一生懸命作ったものだと言った。
「マスターヲ喜バセヨウト二人揃ッテ一生懸命作ルモノダカラ、マダマダ沢山余ッテマスノ。ダカラ、袋ニ小分ケシテアノ箱ニ入レテオキマシタ。明日ノ朝ニデモ、食ベテアゲテクダサイマシ。」そう、Brownieがキッチンの隅に置いてある時計仕掛けの箱を指さした。
「そうか、そうだな。2人のためにも作った全部のクッキーを食べるとするか。」そう私が微笑むと、機械人形たちは顔を見合わせて笑った。
しかし、たくさんの機械人形が起きている中で、同じ機械人形であるロビンの姿が見えない。
「そうだ、ロビンはここにいないようだがどこに行ったんだ?」と私が聞くと、ニンフが
「2階ノ図書室ニイマスヨ。呼ンデキマショウカ?」と言った。
「いや、呼ばなくていい。図書室の掃除か、気になった本でも読んでいるのだろうな。」
そう私が言うと、ルーシーが急に思い出したかのように
「ソウイエバ、ミアト一緒ニ読ムタメノ本ヲ探スンダ言ッテ図書室ニ行キマシタヨ。」と言った。
ミアと一緒に読む本か…ロビンがそんな思考をするだなんて思ってもみなかった。それだけ、ミアと仲良くなったという証拠だろう。微笑ましいといえば微笑ましいのだが、あの子は化学薬品と計算石を特別な方法で融合させた、作った自分でも驚くような危険物だ。なんで、そういうふうに作ってしまったかは自分でも分からない。恐らく、完成する段階であの馬鹿親子が私の元に執拗く来ていたことにより、ストレスで危険極まりないものにしてしまったのだろう。しかし、今のところ害はないようだし、あまり気にしなくていいだろう。まぁでも、もしもの時に備えて安全装置をつけておくとするか。
そう考えているうちに、私はソファーで寝落ちてしまった。
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